カナダのインディーゲーム『Cuphead』のサウンドトラック『カップヘッド/Cuphead サウンドトラック アナログレコード 2LP』が、アメリカの音楽チャート・ビルボードランキングのジャズアルバムカテゴリーで、初登場1位を獲得した。
2017年に発売された『Cuphead』は、カナダのStudio MDHRが開発したインディーゲーム。『ロックマン』や『魂斗羅』を彷彿とさせる横スクロールの2Dアクションシューティングゲームで、高い難易度が特徴だ。PC、Xbox One、Nintendo Switchから発売されており、全世界で400万本を突破した大ヒット作となっている。
本作で特に目を引くのは、アニメ『ポパイ』や『ベティ・ブープ』などの、1930年代のアメリカで制作されていたカートゥーンのアートスタイルが採用されていること。このアートワークを採用するに当たっては、45000枚以上の水彩画のセル画を手描きで制作するほどのこだわりようで、そのため開発期間は7年を要している。
さらにこのアートワークの世界観を再現するために、音楽は1930年代に流行したビッグバンド・ジャズのスタイルを使っている。音楽を手掛けたのはカナダの打楽器奏者でもある作曲家クリストファー・マディガン。各BGMはゲームに登場するボス戦をそれぞれ個性豊かに表現しており、すでにさまざまなゲームのアワードでサウンドトラックが高く評価されている。
こうしたサウンドトラックはSteamなどでDLCとして発売されてきたが、あらためて未リリースのソロ曲やアレンジ曲を含めたアナログレコード『カップヘッド/Cuphead サウンドトラック アナログレコード』として発売。このサウンドトラックの2枚組通常版が、今回、晴れてビルボードランキング1位を獲得したというわけだ。アナログレコードランキングでも初登場6位を記録している。
日本でも同サウンドトラックは、iam8bit Japanのストアから、2枚組通常版が『カップヘッド/Cuphead サウンドトラック アナログレコード 2LP』として税込5600円で発売中だ。なお、1930年代の書籍型パッケージを再現した4枚組み豪華版『カップヘッド/Cuphead サウンドトラック アナログレコード 4LP』は、すでに完売している。こちらは税込14000円という価格ながらも日本でも人気の高さが伺えるだろう。
Extra, Extra! Experience the wonder of the Inkwell Isles in full color and cine sound! That’s right folks, Cuphead and Mugman are on their way to Netflix with The Cuphead Show! pic.twitter.com/CD52cjJVSW
— Netflix Geeked (@NetflixGeeked) July 9, 2019
こうして全世界的に人気の『Cuphead』だが、Netflixで『The Cuphead Show!』としてアニメ化されることも決定している。配信日が未定だが、Netflixのアニメスタジオが制作して、しっかりと1930年代のカートゥーンをオマージュするということだ。
ゲーム『Cuphead』のほうは現在も「追加コンテンツを開発中。日本では今年4月18日にNintendo Switchから発売して、より身近になったので、まだプレイしていない人は、こだわり抜かれた『Cuphead』の世界に触れてみてはいかがだろうか。
ライター/福山幸司