ブラジルで現在開催中のBrasil Game Showにて、『DARK SOULS』や『Bloodborne』のディレクターを務めた宮崎英高氏が生涯功労賞を受賞した。
※2時間30分頃から宮崎氏の授賞式の様子。
宮崎氏は受賞スピーチで、この賞は個人ではなくチーム全体の功績だと語っている。ゲームをプレイしたファンと家族にも感謝の言葉を贈った。そんな人々と同じ時代にゲーム制作者としていられることに幸せを感じており、今後も面白い、価値のある、そして手応えのあるゲームを作っていきたいとスピーチをまとめた。
また、宮崎氏は同イベントでGameSpot Brazilのインタビューを受けている。インタビューでこれまで制作した中で最も好きなゲームを聞かれた宮崎氏は、「自分の子供の中で一番誰が好きですか?」と聞かれるようなものでひとつに決めるのは難しいとしながら、『Bloodborne』がもっとも心に残っていると答えた。そんな『Bloodborne』制作で影響を受けた作品は、『クトゥルフの呼び声』と2001年の映画『ジェヴォーダンの獣』の2作だと答えている。
お気に入りのボスは?という質問では、『Demon’s Souls』に登場する「黄衣の翁」を挙げている。このボスはオンラインの場合、ランダムで侵入した他のプレイヤーがボスとして立ちはだかる場合がある。ボスを他のプレイヤーが操るため、場合によっては作中最強のボスモンスターになり得る。
この特殊な仕様は当時一般的ではなく批判も受けたそうだが、最終的にはファンに気に入ってもらえたと振り返っている。日本では蔑称とも愛称とも取れない「うんこターバン」という名前で親しまれているようだ。
インタビューでは『Bloodborne2』について「決める立場にいない」と存在を認めなかったが、宮崎氏と開発チームは現在『Elden Ring』の開発に取り組んでいる。『氷と炎の歌』のジョージ・R・R・マーティン氏と協力し、これまで通りのやりがいのある難易度とRPG要素を重視したオープンワールドゲームになるという。こちらの情報も心待ちにしたい。
ライター/古嶋誉幸