元カプコン開発本部長の岡本吉起氏がYouTuberデビュー。借金17億円から『モンスト』で最高月収4.3億円へ、その失敗談や成功の秘訣およびゲーム論など語る

 カプコンで開発本部長として開発現場を総指揮し、独立後には『モンスターストライク』を大ヒットさせた岡本吉起氏が、公式チャンネル「世界の岡本吉起Ch」を開設し、YouTuberとしてデビューしている。

 岡本吉起氏は、1983年にカプコンに入社。『ストリートファイターII』などに携わり、その後は開発本部長としてアーケードゲーム、コンソールゲームを統括的に指揮した。カプコンに在籍していた稲船敬二氏、三上真治氏、神谷英樹氏、安田朗氏などの、かつての上司にあたる人物である。

 カプコンを独立後は、ゲームリパブリックを設立。だが開発したゲームは販売不振と極め、さらにリーマンショックの煽りを受けて、17億円という多額の負債を個人で抱え込む。社員の給料も払えず、欝になったりとドン底といえる状況を経験したが、その後、スマートフォン向けゲーム『モンスターストライク』が大ヒット。借金は無事に完済し、最高月収は4.3億円に達する時期もあるなど、見事に大逆転を果たした。

(画像はYouTube「【借金17億円‼】従業員数320人のゲーム会社が崩壊したワケ【ゲームリパブリック】」より)
(画像はYouTube「【借金17億円‼】従業員数320人のゲーム会社が崩壊したワケ【ゲームリパブリック】」より)
(画像はYouTube「【借金17億円‼】従業員数320人のゲーム会社が崩壊したワケ【ゲームリパブリック】」より)
(画像はYouTube「【借金17億円‼】従業員数320人のゲーム会社が崩壊したワケ【ゲームリパブリック】」より)

 現在はマレーシアを拠点に活動。ゲーム開発だけではなく、後進育成にも重点を置いているという。今回のYouTubeも自身の成功のノウハウや失敗談を明かし、若者の参考にしてもらい、ひいては日本を元気にしたいと豊富を語っている。

 動画ではゲームクリエイター志望を目指す人が参考になりそうな「大ヒットゲームを生むためには欠かせない4つの条件」や、ビジネスやプロデューサー志望の人が参考になりそうな「人生のバイブルといえる本」の紹介、さらには初代『バイオハザード』のゾンビを倒せる弾数など具体的な裏話を話している。また新型コロナウイルスに関するマレーシアという国ならでは事情・経験など、興味深い逸話が並ぶ。

 記事執筆時点の最新動画では、なぜ17億円もの借金を作ることになったのかのエピソードを披露。岡本氏らしく関西弁での平易な語り口で語っているが、実際の話の内容は壮絶だ。こうしたゲーム業界歴38年という岡本氏の経験豊富な話の端々には、パワフルでタフな岡本氏の人物像が浮かび上がってくる。

 まだこのチャンネルは、1週間前に始めたばかりということもあり、あまり周知されていないが、1日ごと更新しており、酸いも甘いも噛み分けた岡本氏の話す内容は興味深いことばかり。映像は編集され、効果音、字幕がついており、とても見やすいものとなっている。

 人生やビジネス、ゲームデザインにおいて、さまざまなことを学べるのはもちろんのこと、パワフルな岡本氏の姿からはこの新型コロナウイルスで社会が暗くなっている状況のなか、きっと元気がもらえることだろう。気になった人は、チャンネル登録をしてみてはいかがだろうか。

ライター/福山幸司

ライター
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman
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