あるゲーマーの書いた「ゲームに人生を狂わされた話」という記事が大きな話題を呼んでいる。センセーショナルなタイトルだが、内容は筋ジストロフィーを患ったJeni氏が、ゲームを通じて歩んだ人生を綴る真摯な内容だ。
ゲームに人生を狂わされた話|Jeni @jenixo000 #note #最近の学び https://t.co/X1SlPHKOCW 頑張って書いたんで、面白いと思ったらRTといいねもらえると死ぬほど喜びます。
— Jeni (@jenixo0) January 28, 2021
筋ジストロフィーとは、身体の筋肉が壊れやすく、再生されにくいという症状をもつ疾患の総称だ。筋力が低下して身体を動かすことが難しくなったり、呼吸・飲み込み・血液循環等に機能障害が出たりする。2015年に指定難病となった。(参考リンク)体を酷使すれば病気が進行し、動かさなければ単純に筋力が低下するのだという。
Jeni氏は小学2年生頃から車椅子生活を送り、内向的な生活を送っていた。学校以外の多くの時間を家で過ごし、同級生と遊ぶスマブラやボンバーマン、ピクミン2の対戦モードが唯一の楽しみだった。
氏に転機が訪れたのは、『スーパーストリートファイターIV』(以下、スパ4)の出会いだ。ニコニコ動画の「スーパーストリートファイターⅣを麗らかに実況せんとす」という動画を見た氏は、オンライン対戦ができる家庭用の『スパ4』を葛藤の末に手に入れ、のめり込んでいった。
オンライン対戦という場を手にした氏は、ゲームの練習を通じて困難を乗り越え、多くの人々との出会いを述懐している。病気の進行で格闘ゲームを諦めたことや、ゲームを通じた人々との関わり合い、『リーグ・オブ・レジェンド』との出会いなど、noteには憧れと情熱に突き動かされる氏の半生が綴られている。
たとえ読者が筋ジストロフィーを患っていなくとも学べることが多いので、詳しくは氏の記事を直接読んでほしい。
記事のツイートはすでに5000RTを超え、ゲームの良さを再確認したり、氏の人生に感銘を受ける無数の反応が寄せられている。タイトルに反応し、内容を読んだら想像とまったく異なる内容で驚いたという声も多い。
追記ともいえる記事「ストロンガー」では、記事を書くに至った経緯や、「ゲームのヤバさを伝えたい、ゲーマーのヤバさを伝えたい」という思いが明かされている。
また、Twitterアカウントでは東京都板橋区のゲームセンター「ゲームニュートン」の支援を呼びかけている。
現在氏は『リーグ・オブ・レジェンド』で上位1%ほどしか入ることのできないダイヤモンドランクを目指しているという。「負けたくない」と上を目指し続ける氏は、努力を積み上げ続けている。
ライター/古嶋誉幸