任天堂は第3四半期決算発表にて、Nintendo Switchの販売台数が累計7987万台となったことを発表した。ついにニンテンドー3DSの販売台数を超え、ゲームボーイアドバンス、そしてWiiの背中も見えてきた。
そんななか、レジーの愛称で知られるニンテンドー・オブ・アメリカの元社長レジナルド・フィサメィ氏が、自身が関わったWiiUとNintendo Switchについて、New York Videogame Awardsのライブストリーミングで語った。
フィサメィ氏はストリーミング中、任天堂に在籍時の自身の決定的な実績を聞かれ、Wii UからNintendo Switchへの移行についてを答えた。生涯販売台数が1356万台だったWii Uについて率直に「とてもパフォーマンスが悪かった」と語り、Nintendo Switchはまさに会社の運命を左右する製品だったと振り返る。
レジナルド・フィサメィ氏 「WiiUの非常に悪いパフォーマンスを考えると、Nintendo Switchが“成功しなければならなかった”のは自明の理です」
氏はWiiUの売れ行きをバーチャルボーイと比較して少しだけ良かったとしつつも、任天堂が期待した売り上げにははるかに届かず、「最悪の売り上げでした」としている。
一方、2017年に発売されたNintendo Switchは発売後3年が経過してなお好調。「コンセプトを考え出し、実現し、市場に送り出し、ファーストパーティの優れたコンテンツだけでなく、サードパーティや独立系デベロッパーの優れたコンテンツを提供できたことは、私がつねに誇りに思っていることです」と、フィサメィ氏がニンテンドー・オブ・アメリカを後にする前の最後のプラットフォームについて語っている。
とはいえ、人事を尽くしたあとは天命を待つしかない。「幸運にもそれはヒットしました」と、幸運が巡ってきたことにも感謝している。
第3四半期決算発表では、Nintendo Switchのミリオンセラータイトルが29本になったことが発表された。うち20本が任天堂ファーストパーティタイトル、9本がサードパーティタイトルだ。
Nintendo SwitchはトリプルAタイトルだけでなく、大人気スペース人狼ゲーム『Among Us』を日本でも発売するなど、フィサメィ氏が言うとおりインディーゲームのリリースにも精力的に取り組んでいる。
ライター/古嶋誉幸