台湾のゲーム開発会社Red Candle Gamesは、発売中止となったホラーゲーム『還願 DEVOTION』を自社ダウンロード販売ショップにてリリースした。価格は16.99ドル。以前リリースされた『返校 DETENTION』も販売されている。
どちらも日本語に対応し、サントラつきのデラックスエディションや両作を収録したコンプリートエディションも販売。DRMフリーなので、ダウンロードしてしまえばインターネットに接続していなくてもゲームをプレイできる。各エディションの価格などは公式サイトにて確認してほしい。
Hello, Red Candle e-shop is now online. https://t.co/smmZxHj7zQ#返校Detention, #還願Devotion and our future projects will all be on e-shop in DRM-free format.
— redcandlegames (@redcandlegames) March 15, 2021
We hope to provide a direct and simple purchasing channel for players who’re interested in our games. pic.twitter.com/1SxzBZSiyW
『還願 DEVOTION』は2019年に発売された一人称視点ホラーゲーム。1980年の台湾の家庭風景が元となっており、当時の台湾の生活や文化の雰囲気が作品全体を覆う興味深い作品だ。
その独特なビジュアルや雰囲気から注目を集めていたが、リリース直後に中国の習近平国家主席をからかうコメントの入ったゲーム内のアイテムが発見され、中国のゲームファンを中心に抗議活動が激化。Steamでは多数のユーザーが一丸となって低評価をつける、いわゆるレビュー爆撃を受けることとなった。
Red Candleはすぐさまアセットを削除するパッチをリリースして謝罪。しかし、2019年2月23日ごろに中国で販売が停止となり、その後、世界中で購入することが不可能になった。また、本作のパブリッシャーは当局により中国でのビジネスライセンスを剝奪された。
販売中止となったあと、ハーバード大学に収蔵され、台湾では限定パッケージ版として復活。2020年12月にはダウンロード販売サイトGOG.comにて再販されることが発表された。しかし、GOG.comに向けて多数の反対声明メッセージが届けられ、GOG.com側が発売を取りやめる決定をした。
ついに世界中誰もが購入できる状態で復活した『還願 DEVOTION』。買い逃して悔しい思いをしていた方、DRMフリーバージョンを探している方、Red Candle Gamesを支援したい方など、ぜひ本作を購入してほしい。
ライター/古嶋誉幸