2月28日、海外のユーザーT0ST氏が、『グランド・セフト・オート:オンライン』(以下、『GTAオンライン』)は起動時間を約70%短縮できるという調査結果をブログに投稿した。Rockstar Gamesはこれが正しいことを認め、将来的にパッチとしてリリースすることを海外メディアPCGamerを通じて発表している。
T0ST氏はRockstar Gamesのバグ発見プログラムにて1万ドルを受け取ったという。このプログラムは本来同社のゲームやサービスのセキュリティやプライバシーの脆弱性を発見した外部の開発者を対象としたものだが、特例として認められたという。
T0ST氏がブログに投稿した記事によれば、シングルスレッドCPUがボトルネックとなっているほか、ゲームの起動時に10MBのjsonファイルを読み込んでいることがゲームのロード時間を長くしていたという。このjsonファイルは『GTAオンライン』で購入できるアイテムのカタログとのことで、6万3000のアイテムがエントリされており、ゲーム内で販売される衣装や住宅などがすべてこのファイルにリストされている。
『GTAオンライン』は起動時にこれらのリストをすべてチェックしており、計算上その回数はなんと20億回というとんでもない数字になっている。氏はこのチェックが完全な無駄であることを見抜き、解消するファイルを制作した。何が問題なのか認識するまでは調査時間が必要だったが、修正自体はプログラマーが1日以内に修正できる簡単な内容だという。その結果、起動時に6分掛かっていたロード時間は1分50秒と約70%短縮された。
T0ST氏が考案したこの問題修正を適応するファイルがこれまで配布されてきたが、導入はやや難しく一般的なプレイヤーが扱うのは少し難しいものだった。Rockstar Gamesがこの解決案を受け入れ、将来的にパッチで対応するということで、少なくともPC版すべてのプレイヤーが今後この恩恵にあずかることになるだろう。パッチがいつリリースされるかは明らかにされていないが、非常に長いことで有名だった『GTAオンライン』の起動時間が短縮されることが期待できる。
ライター/古嶋誉幸