『マインクラフト』スピードランナーのBrentilda氏が、『マインクラフト』Javaエディションバージョン1.16のランダムシードグリッチレスルールで9分38秒という記録を出して世界記録を更新した。
以前の世界記録はTheeSizzler氏の11分20秒。Brentilda氏の記録はまだSpeedrun.comには登録されていないが、正式に認められれば世界初の10分切りを達成したランナーとなる。
現在このランについてさまざまな議論がなされている。疑問視されているのは、9分30秒頃に30秒ほど入った一時停止だ。ルールとしては認められている行為だが、リアルタイムでのランであることを求める声も多い。Speedrun.comのフォーラムでも、ルールに沿った行為であり、非凡なランであることを認めるとしながらも「リアルタイムであるべきだ」という声が見られる。
基本的に多くのスピードランニングでは一時停止は認められている。『マインクラフト』も同様だ。しかし、今回問題になっているのは、3月に発見された「Divine Travel」(神の旅)と呼ばれる技術がポーズ中に使われているのでは?ということのようだ。
Divine Travelは動物と骨を使って要塞の場所を予測する方法だ。マシュー・ボラン氏が原理をまとめている。50分以上の英語の動画だが、興味がある方は確認してほしい。
とはいえこの一時停止がプレイ時間としてカウントされても、十分に世界記録になる。議論がまとまれば、しかるべきタイムで世界記録として登録されることが予想される。
ほかにもこのランでは、非常に高い視野角やモンスターのヒットボックス表示など、通常のゲームプレイではあまり使わない技術が用いられている。Redditユーザーの53rp3n7氏によると、視野角を高くしたりエンティティの描画距離を変更すると「砦の遺跡」が見やすくなるのだという。また、ヒットボックス表示により、ラスボス・エンダードラゴンを倒しやすくなる。普通に遊ぶときは使わないような技術を見られるのも、スピードランの醍醐味だろう。
果たしてこのランは正式に認められ、世界初の10分切りの記録となるだろうか。