朝日新聞出版社のNemuki+公式は、伊藤潤二氏のアイズナー賞受賞を記念して、マンガ『フランケンシュタイン』、『首吊り気球』を期間限定で無料公開すると発表した。
『フランケンシュタイン』は7月24日(土)のツイートにて、1週間無料公開と伝えられており、期限は7月31日(土)と考えられる。『首吊り気球』は7月18日までと伝えられたが、記事執筆時点でも読めるものとなっており、終了時期は不明。どちらも無料マンガWebサイト「ソノラマ+」から読むことができて、会員登録などは必要がない。
㊗️伊藤潤二先生アイズナー賞W受賞おめでとうございます㊗️
— Nemuki+(ネムキプラス)編集部 (@comic_nemuki) July 24, 2021
「地獄星レミナ」「伊藤潤二短編集 BEST OF BEST」の2部門受賞を祝して、ソノラマププラスでは2019年に同賞を受賞した「フランケンシュタイン」を1週間無料公開します‼️ さらに最近話題の「首吊り気球」も公開中🎈https://t.co/gE0akezPPU
英語版「地獄星レミナ」「伊藤潤二短編集BEST OF BEST」にアイズナー賞を頂きました。
— 伊藤潤二 (@junjiitofficial) July 24, 2021
小学館様、素晴らしい翻訳と装丁で出版してくださったVIZMedia様、関係者の皆様、そして応援してくださった読者の皆様に心よりお礼申しあげます! https://t.co/QIvMbJ842b
アイズナー賞は、アメリカでもっとも権威ある漫画の賞。日本時間7月24日、この賞で伊藤潤二氏の『地獄星レミナ』(英訳版)が「最優秀アジア作品賞」を受賞。またこの作品および『伊藤潤二短編集 BEST OF BEST』の2作品によって、「最優秀ライター/アーティスト賞」も受賞した。
「最優秀ライター/アーティスト賞」は日本人の作家としては初めての快挙となる。
『地獄星レミナ』は、物語は「ワームホール」から出現した未知の惑星を発見した大黒博士は、一人娘・麗美奈の名にちなんで「レミナ星」と名付けたことからはじまる。この異次元惑星の発見は絶賛され、麗美奈も芸能界デビューを果たすなど、いちやく時の人に。だが、レミナ星が惑星を次々と消滅させ、地球消滅の危機が伝えられると、群衆の態度は一変。ついには大黒親子の命が狙われる事態となる。
また『伊藤潤二短編集 BEST OF BEST』は、読み切りを集めた作品集となる。江戸川乱歩の『人間椅子』、『ろくでなしの恋』を原作にした作品や、評価の高い『阿彌陀羅断層の怪』など10篇が収録されている。『阿彌陀羅断層の怪』は断層にある人型の穴に、人々が魅了されていくストーリーだ。
今回、無料公開となった『フランケンシュタイン』も、2019年のアイズナー賞にて「最優秀コミカライズ作品賞」を受賞した作品となる。映画化もされたメアリー・シェリーの有名なゴシック小説を、伊藤潤二氏が独自の解釈でマンガ化している。
また『首吊り気球』は、伊藤潤二氏の作品では特に人気の高い作品。人気アイドルの自殺から物語ははじまり、空中に浮かぶ生首が目撃されはじめる、というストーリー。7月16日に、東京・代々木公園にて、アートプロジェクト「まさゆめ」による「巨大な顔」を模した気球のような浮かびあがり、本作を彷彿とさせる感想が相次いだ。
『フランケンシュタイン』の無料公開は7月24日(土)から1週間となっており、興味がある人は忘れずに読んでおこう。