講談社は9月20日、同社が運営する漫画アプリ「コミックDAYS」にて、連載漫画『忍者と極道』の全話無料公開を開始した。期間は9月27日正午までとなっている。
なお、コミックDAYSにて配信される最新の一話は有料配信となる。
「休まざるをえないほどの作画コストをかけて近藤さんが描いた最新話に追いついてほしい。来週みんなで盛り上がりたい」との思いから、やります!
— 忍者と極道|コミックDAYS連載中 (@nin_goku) September 20, 2021
【全話無料!!!!】(先読み有料話を除く)
スクショもOKなので、バンバン広めてもらえると担当が喜びます☆#忍者と極道https://t.co/FNQoLWboUS pic.twitter.com/qGiBWnBd9i
『忍者と極道』は、現代の日本を舞台に忍者と極道が抗争するバイオレンスアクション漫画だ。
物語は、15歳の高校生である忍者の「多仲忍者」(たなか しのは)と、極道で音羽組傘下二代目竹本組の裏組長を務める「輝村極道」(きむら きわみ)が、架空の人気女児向けアニメ「プリンセス」シリーズのファンである共通点から意気投合し、幕を開ける。
忍者(しのは)は極道に、と極道(きわみ)は忍者に恨みを持ちながらも、お互の出自を知らずに中を深めていくが、極道(きわみ)が手配した身体の機能性を高める麻薬“地獄への回数券”(ヘルズ・クーポン)を用いて極道が抗争を仕掛け、忍者と極道の苛烈な戦いがヒートアップすることで、奇妙にふたりがすれ違う関係性で物語が展開していく。
本作では、“好都合”(イカス)、“心底有難っス”(マジアザッス)、“暴走”(ユメ)、“児戯”(ヌルゲー)、“聖華天”(オレたち)、“極道居合”(しんでもらいます)、など日本の伝統的な暴走族カルチャーのスタイルを採用したルビが異常な頻度で登場し、本作の特徴のひとつとなっている。
同時に、一般的な読み方をする漢字に対し、インパクトのある振り仮名が頻繁に施されることで、作品に独特なリズム感を与えているだろう。
また、忍者とドーピングした極道の双方が異常な能力や技で繰り広げる戦闘シーンも本作の特徴的な要素であり、頻繁に首が飛び、暴力のダイナミズムを拡張しすぎた演出でバイオレンスがギャグに昇華される光景を楽しめるだろう。
くわえて、重要な登場人物が死亡するシーンといったシリアスな場面において、架空の女児向けアニメである「プリンセス」シリーズが繰り返し持ち出されることで、感情移入をする隙がない読者を置いていくスピード感を作り出しており、こちらも本作の大きな魅力である。
『忍者と極道』の最新単行本である第7巻は10月13日(水)に発売する。価格は税込で715円。
本作に興味がある人は、ぜひ「コミックDAYS」にて本作を読み、複雑なスラングと常用漢字、血と暴力、シリアスとギャグが交互に高速で撃ち放たれる快楽を享受して欲しい。