「センス・オブ・ワンダーナイト 2021」大賞は「耳のVR」と称される新感覚の体験が魅力の『Blind Drive』目隠し状態で車を運転するクレイジーな雰囲気をボイスストーリーで表現

 10月1日に開催された「センス・オブ・ワンダーナイト 2021」(以下、SOWN2021)にて『Blind Drive』が大賞にあたる“Audience Award GP”に輝いた。

 「センス・オブ・ワンダーナイト」は“見た瞬間、コンセプトを聞いた瞬間に、誰もがはっと、自分の世界が何か変わるような感覚”を与えるゲームのアイデアを発掘する企画だ。毎年の東京ゲームショウでノミネートされた作品のプレゼンテーションを行い、いくつかの賞を決定する。SOWN2021は、累計で14回目の開催となる。

インディーゲーム「選考出展」とSOWNの目的
● 実験的で、創造的な、ゲームデザインやアイデアを含んだゲームを紹介すること。

● ゲームにおける「センス・オブ・ワンダー」の重要性を紹介し、ゲーム産業の活性化を図ること。

● 実験的で、創造的なゲームを開発している人たちに、将来へのチャンスの場を提供すること。

● ゲームデザインに新しい領域を作り出していくこと。

東京ゲームショウ 2021 オンライン センス・オブ・ワンダーナイト2021公式ページより引用)

 SOWN2021にはインディーゲーム「選考出展」80作品の中から、ファイナリストとして8作品がノミネート。声によるコミュニケーションが重要となる、協力プレイ専用のスパイアドベンチャー『Operation:Tango』(Clever Plays Studio)。オブジェクトを操作することで変化する影を用いたパズルゲーム『In My Shadow』(Playbae)など、どれも独創的なアイデアが魅力の作品だ。

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『In My Shadow』(画像は「センス・オブ・ワンダーナイト 2021」公式ページより)

 日本からも、ARを用いたスマートフォン向けの体験型ゲーム『かくれんぼの音』(KATAKOTO)と、漫画とゲームを行き来して謎を解くアドベンチャーゲーム『謎と記憶のラビリンス』(そらまめゲームス)の2作品がノミネートされた。

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『謎と記憶のラビリンス』(画像は「センス・オブ・ワンダーナイト 2021」公式ページより)

 大賞に輝いた『Blind Drive』はイスラエルの開発スタジオ、Lo-Fi Peopleの作品だ。タイトルの通りプレイヤーにはほとんどの視覚情報が与えられず、「音」だけを頼りに車を運転する。
 SOWN2021のプレゼンテーションでは「耳のVR」と呼ばれるほど音響効果にはこだわっており、収録は現実の車の中にマイクを設置して行われたそうだ。実際に運転席に座っているような感覚を得られると語られた。

 プレイヤーはアクセルやブレーキには触れられず、できる操作は左右にハンドルを切ることのみ。その状態で道路を逆走しなければならないうえ、「口うるさいババア」との夕食の時間も迫っている。環境音と口の悪いナビを頼りに、目隠しされたまま致命的な事故やパトカーの攻撃を回避しなければならない。

 ゲーム中で語られるボイスストーリーも非常に高評価。前述の「ババア」をはじめとするアクの強いキャラクターたちが、声優陣の見事な演技で表現されている。90年代のクライムコメディからも影響を受けたとされる、B級かつブラックなノリも清々しい。

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『Blind Drive』(画像は「センス・オブ・ワンダーナイト 2021」公式ページより)

 『Blind Drive』は現在、PC(Steam、itch.io)とスマートフォン(App Store、Google Play)にて配信中。来年にはNintendo Switchへの発売も予定されているようだ。Steamでは無料の体験版も配信されており、日本語字幕にも対応しているため気になる方にはぜひプレイしてみてほしい。

ライター
1998年生まれ。静岡大学情報学部にてプログラマーの道を志すも、FPSゲーム「Overwatch」に熱中するあまり中途退学。少年期に「アーマード・コア」「ドラッグ オン ドラグーン」などから受けた刺激を忘れられず、プログラミング言語から日本語にシフト。自分の言葉で真実の愛を語るべく奮闘中。「おもしろき こともなき世を おもしろく」するコンピューターゲームの力を信じている。道端のスズメに恋をする乙女。
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