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「Unreal Engine 5」で描かれた“ビニール傘の表現”とリアルな京都の映像が話題に。ロケーションは京都の伏見稲荷大社で光の屈折や表面をつたう雨粒を表現、開発中のインディーゲームの映像

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 Epic Gamesが提供するゲームエンジン「Unreal Engine 5」を使用した「傘シェーダー」の映像がSNSで話題を呼んでいる。個人ゲーム開発者が投稿した映像ながら、投稿は1万1000件のいいねと1300以上のリツイート数を記録している。

 投稿された映像は、オーストラリアのフォトグラファー兼ゲーム開発者Matt Newell氏によるもので、同氏が開発中のゲーム『Lushfoil Photography Sim』のデモ映像だと推測される。

 「傘シェーダー」と題された映像は京都の伏見稲荷大社と思われるロケーションを、雨のなか一人称視点で移動するもの。そこには透明なビニール傘も携えられており、傘のくすんだ光の屈折や表面を伝う水滴が見事に表現されている。フォトリアル調の映像に、一段と豊かな表情が与えられているだろう。

 ちなみに、シェーダーとは3DCGのオブジェクトを画面上に描画する際のプログラムを示す言葉だ。そのため、本映像の見どころは開発者がプログラムした傘の表現の設定となっている。

 作者であるMatt Newell氏はリプライの質問に対して、「傘シェーダー」の一部のブループリントを公開している。

 ブループリントとは「Unreal Engine 」に搭載されているノードエディター型のプログラミング機能で、プログラミング言語を文字として記述するのではなく、「複数のハコを線で結んでいく」形式でプログラミングできる機能となっている。

 質問へのやり取りによると、アンリアルエンジンにデフォルトで搭載されている水のマテリアルや、パーティクルを活用しているという。興味があるアンリアルエンジンの使用者の方は元のツイートを確認されたい。

 Matt Newell氏が開発中のゲーム『Lushfoil Photography Sim』は忠実に再現された世界中のさまざまな観光地で探検と写真撮影を楽しむゲームだ。Twitterに投稿されている映像によるとゲームでは自転車に乗ったり、紙飛行機を飛ばしたりと、景色や探索をさらに楽しめるギミックが複数実装される。

  とくにフォトグラファーであるMatt Newell氏の知見を活かし、本作では実際のデジタル一眼レフカメラを再現した撮影が楽しめるという。オートあるいはマニュアルのフォーカス、露出、コントラスト、ホワイトバランス、絞り、各種フィルターなどの設定項目が用意され、緻密な撮影体験を味わえる。

 また、本作には忍耐強く観察力のあるユーザーに向けたご褒美として、各ステージには秘密の目的や収集品、イースターエッグ要素も用意される。そのため、写真撮影以外にもフォトリアルなウォーキングシミュレーターとして楽しめるだろう。

 さらに、ゲームの発売後すぐに、開発中のコンテンツをリリースするアーリーアクセスとしてVRに対応するDLCが配布される。本作は忠実に再現されたフィールドを携えており、VRを活用した没入感には期待できるはずだ。

 Matt Newell氏はTwitterにて本作の開発中の映像や情報を発信しており、この度話題になった「傘シェーダー」以外にも開発中の映像を公開している。たとえば、ゲームで日本国内の背景デザイナー中村基典氏のアセットを使用していることなど、技術面に関しても積極的に発信しており、興味があるゲーム開発者および映像作家の方はチェックしてみては如何だろうか。

 このほかに、本作のベータ版は『Lushfoil Photography Sim』のディスコードサーバにて入手できるため、本作をプレイしたい読者はぜひ遊んでみよう。

編集者
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。

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