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まさかの100円で発売された『パワプロ』新作『WBSC BASEBALL パワフルプロ野球』がIOC主催の「オリンピックeスポーツシリーズ2023」の競技タイトルに決定

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 コナミデジタルエンタテインメントは3月1日(水)、国際オリンピック委員会(以下、IOC)主催の「オリンピックeスポーツシリーズ2023」の競技タイトルとして、『WBSC eBASEBALL パワフルプロ野球』が選出されたことを明らかにした。

 『WBSC eBASEBALL パワフルプロ野球』は2月9日(木)に発売された、『パワフルプロ野球』(パワプロ)シリーズのなかでも“野球勝負”に特化した作品である。KONAMIと世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が協力し、eスポーツを通じて新しい野球の楽しみ方を提供するとともに、野球やソフトボールファンの拡大を目指して制作されている。

 ゲーム本編は英語表示への切り替え機能を搭載し、世界60か国以上でリリース。世界中のライバルたちとのオンライン対戦を楽しめるなど、グローバルな展開を踏まえた作品となっている。また、日本では100円(税込・追加課金要素なし)という大胆な価格設定も注目を集めた。

 「オリンピックeスポーツシリーズ2023」はIOCが国際競技連盟およびゲームパブリッシャーと協力して開催するバーチャルスポーツの世界大会。今回の大会では9種類の競技種目が採用され、野球では『WBSC BASEBALL パワフルプロ野球』を使用して世界一の座をかけた試合が行われる。

 3月より種目ごとの予選を開始し、決勝大会は6月22日(木)から25日(日)にかけ、シンガポールのサンテックセンターにて開催されるとのこと。

 「パワプロ」公式Twitterアカウントの投稿によれば、日本では3月13日(月)からゲーム内予選「Japan Qualifier Online Round」を開始し、4月8日(土)に行われるオフラインの「Japan Qualifier Online Round」を勝ち抜くことで決勝に進出できるそうだ。大会ルールについては、KONAMIの公式ページなども参照されたい。

 また、今回の発表にあわせてコナミデジタルエンタテインメントの取締役社長・早川英樹氏に取材に応じていただいた。

──コナミが「オリンピックeスポーツシリーズ2023」に参加する意義とはなんでしょうか。

早川英樹氏(以下、早川氏):
 野球ゲームを作っているメーカーとして、本作を通じてスポーツの新しい楽しみ方を提供したいと思っています。そうして野球ファン人口をさらに広げていけるんじゃないかという点で、WBSCさんと意見が一致しまして、今回の取り組みに至った次第です。

──野球というコンテンツの将来性や魅力については、どう考えていますでしょうか。

早川氏:
 弊社はいろいろなスポーツジャンルのゲームを商品化しておりますが、野球についてはこれから世界的に盛り上がっていくスポーツだと思っています。今回のeスポーツを通じて、日本のみならず世界の方々にも多くダウンロードしていただいておりまして、野球人気の大きさを実感しております。

──『WBSC eBASEBALL パワフルプロ野球』は100円という低価格での販売、ならびに追加課金要素なしということで話題となりましたが、こちらの価格設定とビジネスモデルにはどういった意図があるのでしょうか。

早川氏:
 安価で提供させていただいている理由としましては、ひとりでも多くの方々の手に取っていただいて、まず参加していただきたいというのが大きな理由となります。100円という価格については、諸経費等の関係から無料とするのはなかなか難しかったのですが、それでも可能な限り安価に提供できたのかなと思っています。

 また、ゲームにはいろいろな遊び方があるなかで、本作は「競技」として面白いタイトルであるという自信がありますので、とにかく一人でも多くの方々に競技として楽しんでいただきたい。そういう思いで、この価格設定とさせていただきました。

──つまり、「eスポーツ競技のインフラ」とする目的のもとに100円という価格設定があり、ゲーム単体からの収益性は度外視している、ということでしょうか。たとえば、今後ゲーム内課金のようなシステムを使っての収益化も考えてはいない、ということでしょうか。

早川氏:
 ご質問いただいた通り、ゲーム内課金の予定はございません。
 わかりやすく例えますと、現実の野球でいうところのボールやバット、あるいは球場・スタジアム等、そのスポーツを楽しむために必要な環境を、弊社がご提供する。そうすることで、一人でも多くの方々に、気軽に競技に参加していただきたい。『WBSC eBASEBALL パワフルプロ野球』は、そういう思いと考えで開発したものとなります。

──ありがとうございました。(了)

プレスリリースの全文は以下のとおり。


「オリンピックeスポーツシリーズ2023」の競技タイトルに『WBSC eBASEBALL™パワフルプロ野球』が決定!

株式会社コナミデジタルエンタテインメントは、国際オリンピック委員会(IOC)主催の「オリンピックeスポーツシリーズ2023」の競技タイトルとして、『WBSC eBASEBALL™パワフルプロ野球』が選出されたことをお知らせします。<IOC ダヴィド・ラパルティアンeスポーツリエゾングループ議長 コメント>
「オリンピック・ムーブメントは平和的な競技の中で人々を一つにしますが、オリンピックeスポーツシリーズ2023はこれを継承しながら、エリート大会でプレーヤーとファンの双方により多くの機会を創り出すことを目指しています。私たちは、世界最高峰の選手たちがグローバルな舞台で競い合う瞬間に立会い、健康やウェルビーイング、トレーニング、イノベーションについて互いに分かち合い学べることを心から楽しみにしております。」

<IOC ダヴィド・ラパルティアンeスポーツリエゾングループ議長 コメント>
「オリンピック・ムーブメントは平和的な競技の中で人々を一つにしますが、オリンピックeスポーツシリーズ2023はこれを継承しながら、エリート大会でプレーヤーとファンの双方により多くの機会を創り出すことを目指しています。私たちは、世界最高峰の選手たちがグローバルな舞台で競い合う瞬間に立会い、健康やウェルビーイング、トレーニング、イノベーションについて互いに分かち合い学べることを心から楽しみにしております。」

<WBSC マイケル・シュミット エクゼクティブディクター コメント>
「野球がこの新しいオリンピック体験の一部になること、そして世界有数のゲームパブリッシャーであるKONAMIと再び協力し、野球の世界レベルのeスポーツを提供できることを嬉しく思います。WBSCは、新たな観客を魅了するeスポーツの大きな可能性を認識しており、この分野における開発と革新にたゆまぬ努力を続けています。このエキサイティングな新しいIOCのイベントを通じて、最高のバーチャル野球をオリンピックeスポーツシリーズとシンガポールでの決勝大会に提供する準備が整っています。」

<株式会社コナミデジタルエンタテインメント 早川英樹 代表取締役社長 コメント>
「IOC主催の「オリンピックeスポーツシリーズ」への参加を通じて、野球の振興に貢献できることを喜ばしく思います。当社は、WBSCのeBASEBALL™コミュニティーの発展を常に応援しており、WBSCが掲げる「eBASEBALL™と野球・ソフトボール界の影響力を高める」というビジョンに協力することで、今後もWBSCと共にeBASEBALL™の持続的な発展を推進していきます。」

コナミデジタルエンタテインメントは、「オリンピックeスポーツシリーズ2023」への参加を通じて、野球・ソフトボールの振興とスポーツの持続的な発展に一層取り組んでいきます。

【当社の野球コンテンツについて】
「パワフルプロ野球」シリーズは1994年に家庭用ゲームとして誕生して以来、25年以上にわたり楽しまれてきた、コナミデジタルエンタテインメントを代表する野球ゲームです。家庭用ゲームのシリーズ累計販売本数は2,440万本(2022年12月末時点)を超え、モバイルゲームの累計ダウンロード数は4,800万ダウンロード(2022年10月時点)を超えています。

リアル版プロ野球ゲームである「プロ野球スピリッツ」シリーズは、2004年に1作目となる家庭用ゲーム『プロ野球スピリッツ2004』を発売し、最新作『eBASEBALLプロ野球スピリッツ2021 グランドスラム』ではプロ野球選手を360度から撮影し、ゲーム中に再現する3Dスキャン技術や、球場の正確な形状を計測するレーザースキャン技術を採用し、圧倒的表現力でリアル野球を楽しめます。2015年に配信を開始したモバイルゲーム『プロ野球スピリッツA』は累計ダウンロード数4,000万ダウンロードを超え、2021シーズンからは、日本野球機構(NPB)と共催する「eBASEBALLプロスピAリーグ」を開催しています。

ライター
1998年生まれ。静岡大学情報学部にてプログラマーの道を志すも、FPSゲーム「Overwatch」に熱中するあまり中途退学。少年期に「アーマード・コア」「ドラッグ オン ドラグーン」などから受けた刺激を忘れられず、プログラミング言語から日本語にシフト。自分の言葉で真実の愛を語るべく奮闘中。「おもしろき こともなき世を おもしろく」するコンピューターゲームの力を信じている。道端のスズメに恋をする乙女。

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