ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社(以後、WotCと表記)は3月15日(水)、自社が運営するトレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』(以後、『MtG』と表記)の新たな拡張パックとして6月23日(金)に発売を予定している『指輪物語:中つ国の伝承』に関し、世界でただ一枚だけの特別なプロモーションカードが存在すると発表した。
『マジック:ザ・ギャザリング』は、1993年に発売された世界初のトレーディングカードゲームである。プレイヤーは強力な魔法使い「プレインズウォーカー」となり、無数の世界が存在する「多元宇宙」から獰猛なクリーチャーや有益な魔法、特殊な力を秘めたアーティファクトなどを呼び出して他プレイヤーを打倒する。
開発・運営をおこなうWotC自ら「再録禁止」と定めた古いカード群の一部が超高額になっていることでも知られ、もっとも有名なカードの一枚「ブラック・ロータス/Black Lotus」は数千万円で取引されることもある。
今回発表された「一つの指輪/The One Ring」は、J.R.R.トールキン氏によって執筆されたファンタジー小説『指輪物語』と『MtG』のコラボレーションによって生まれた新エキスパンション『指輪物語:中つ国の伝承』に収録されている。ちなみに、通常版の「一つの指輪/The One Ring」自体は、本エキスパンションに関するすべてのパックから入手可能だ。
新エキスパンションの目玉となる唯一無二の超豪華版、「001/001」のシリアル番号が付与された、まさに世界で一枚だけの「一つの指輪/The One Ring」は、フォイルカードやレアカード、特殊カードのみを収録した高額パック“コレクター・ブースター”のなかでも、対応言語が英語となっているものにのみ封入されるとのこと。
普段でも通常のパックの5倍から7倍ほどの価格で取引されていたコレクター・ブースターだが、今回の発表のインパクトを考えればそこから更に値段が高騰しても不思議ではない。在庫が払底してしまった場合にはWotCの判断で同じ拡張パックが追加生産されることもあるが、上記の唯一無二な「一つの指輪/The One Ring」は収録されないだろう。
「いとしいしと」を求めてコレクター・ブースターの購入を検討される方は、予約などの手段も考慮に入れておいたほうがよさそうだ。
また今回の発表によると、『MtG』の有名カードの一枚である「太陽の指輪/Sol Ring」の再録が決定し、こちらも限定枚数の特殊イラスト版および、特殊イラストにフォイル加工とシリアル番号が付いた「ダブルレインボウ仕様」の二種類が用意されるとのこと。
これらの特別版「太陽の指輪/Sol Ring」の収録パックおよび限定枚数は以下のとおり。
いずれも『指輪物語』の中で冥王サウロンからエルフに与えられた「三つの指輪」、ドワーフに与えられた「七つの指輪」、人間に与えられた「九つの指輪」を意識した枚数設定となっており、原作ファンの心をくすぐる。
世界初のTCGとファンタジー小説の古典による夢のコラボレーションによって生まれた新拡張セット『指輪物語:中つ国の伝承』は、6月23日に正式発売を迎える見込みだ。