『ゼルダの伝説』シリーズのRTAやTASの走者として活動するGymnast86氏は5月12日、同日に発売した『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のRTA(リアルタイムアタック)をアミーボを使用せずに実施し、発売日ながら1時間34分33秒という驚異的な記録を達成した。
なお、本記事に掲載する情報の多くは『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のネタバレを多分に含んでいるため、ネタバレを回避したい方はすぐさま本記事を閉じて頂きたい。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は2017年にNintendo Switch向けに発売された『ゼルダの伝説ブレス オブ ザ ワイルド』の続編にあたる作品だ。オープンワールドの世界で自由度の高い戦闘や移動、パズルを自分好みのスタイルで攻略できた前作をベースとした本作は、新たなスキルや「空島」をはじめとする上空に拡張されたフィールドに期待が高まっていた。
しかし、リリースされ蓋を開けてみれば「地上」「地下」において前作以上に広大なマップが展開され、大きな話題を呼んでいる。さらにボリュームアップしたことを踏まえると、Gymnast86氏の記録の異常な凄みを一層感じることができるだろう。
Gymnast86氏はRTAの動画と共に、この度のRTAを紹介する動画もあわせて投稿している。
Also made an infodump video explaining some things about the run so far (will probably be outdated very quickly, lol): https://t.co/UbkQuRjveC
— gymnast86 (@MrGymnast86) May 12, 2023
まず、同氏が調べたところ前作『ゼルダの伝説ブレス オブ ザ ワイルド』に存在するグリッチはほとんど修正され、今作には反映されていないという。くわえて、RTAにおいて序盤マップ「始まりの空島」を締めくくる「マスターソードを過去に戻す」工程に関してはスキップすることができないそうだ。
上記の要素を踏まえて同氏のRTAを参照すると、進行において不必要な動作を省略するテクニックが確認できるものの、激しくワープしたり、如実にイベントをスキップする動作は確認できない。
そのため、序盤である「始まりの空島」から地上に帰還するまでの工程で約40分を要しており、今後の記録更新の余地を確かに予感させるだろう。とはいえ、本来は「始まりの空島」を40分で完結させることは一般的なプレイ時間からかけ離れた短さであることに変わりはないはずだ。
そして、「始まりの空島」から地上に帰還するにあたり、Gymnast86氏は直接「ラスボス」に向かうこともできるが、ラスボスを倒すことができないと解説映像にて紹介している。
そのため、この度のRTAは本作の新要素「スクラビルド」などを駆使して素早く強力な攻撃力や武器の調達を行い、強力な力をリンクが獲得した時点で一気に戦わざるを得ないボスを倒し、ラスボスを討伐するかたちとなっている。
ボスの攻略においては様々な収集アイテムとのビルドを多様しており、今後更新されようとも充分に『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』らしいRTAとなっているだろう。
なお、、Gymnast86氏は本記録が「今後数日、数週間、数年で何度も破られる可能性がある」と述べており、同時に「これらの戦略はおそらくすぐに時代遅れになるため、このビデオが公開されてから数日が経過している場合は、必ず新しい情報を探してください。」とコメントしている。
また、「アミーボを活用したテクニック」を使用することでこのたびGymnast86氏が実施したRTA以上に素早く完走することが可能であるそうだ。
Also made an infodump video explaining some things about the run so far (will probably be outdated very quickly, lol): https://t.co/UbkQuRjveC
— gymnast86 (@MrGymnast86) May 12, 2023
ひとまず本編を普通にクリアすることを推奨したいが、さまざまな覚悟や準備が整った読者は発売当日に約1時間30分という脅威的な記録を残したGymnast86氏の雄姿を刮目して見届けよう。