Armor Games Studiosは11月21日、トロントを拠点とするデベロッパーのinsertdisc5が手掛ける「タイムループもの」のRPG『In Stars And Time』を発売開始した。
対象プラットフォームはPC(Steam)、Nintendo Switch、PS4/PS5となっており、Steamストアでは体験版も配信中。価格はPSストア版が2310円、その他プラットフォームでは2300円で販売されている。
最後のダンジョンから始まるタイムループ系RPG『In Stars And Time』 #Steam/#Switch/#PlayStation 版が発売されました!
— Kakehashi Games – 架け橋ゲームズ (@kakehashigames) November 21, 2023
これは悪の王の暴政を終わらせる冒険の物語。しかし、最後の戦いを目前に悲劇は起き、時計の針は巻き戻る。そして、すべてをやり直すことに…。 pic.twitter.com/j2o6l9m7hz
『In Stars And Time』はラストダンジョンを繰り返し、ループを断ち切ることを目指すターン性のRPGだ。
本作はいわゆる“冒険”の終盤から幕を開けるが、冒険の目的が達成される目前で悲劇が起こり、時計の針が巻き戻ってしまう。そこでプレイヤーは唯一ループに気付いている主人公「シフラン」の視点から永遠に繰り替えすループからの脱出を目指していく。
なぜループが発生したのか、どのように脱出すのかといった「ループもの」らしい見どころとは勿論のこと、ループを繰り返す中で得られる知見は次のループに襲い来る試練を解決する手立てとなる。また、ループするたびに「シフラン」だけが覚えている仲間との思い出は「記憶の鎧」として見方を強化するアイテムとなる仕様だ。
また、本作の戦闘システムはジャンケンを軸に改良した独自のターン性バトルとなっており、本作ならではの魅力のひとつとなっている。
まず、本作では「属性による相性」として各キャラクターには「グー」「チョキ」「パー」のタイプが割り振られ、タイプに応じて「弱点」と「攻撃の属性」を有している。
同時に、各キャラクターはデフォルトで「指定したキャラクターに自分のターンを譲る」スキルや、上昇させることで敵より高い頻度で行動できる“すばやさ”などを上げるバフスキルを所持している。
そのため、「相性の良い技を持つキャラクターに沢山攻撃させる」ことや「全員の素早さを上げて、攻撃回数で押し切る」といったアプローチを可能にしている。
くわえて、対戦するキャラクターの属性は「キャラクターデザインから読み取る」ことか、素早さの最も遅いオディールのクラフト・アナライズを使用することで読み取れる形式となっている。
これらの要素により「オーソドックスなターン性バトル」のシンプルさを維持しつつ、ユニークな戦闘の楽しさを獲得していると言えよう。
プレイヤーが操作するパーティーメンバーはダジャレ好きでノンバイナリーの主人公・シフランのほか、世話焼きでちょっと神経質な侍祭のミラベル、心優しく思いやりの精神を持つアニキのような防衛隊の兵士・イザボー、「シニカルなお姉さま」キャラの研究者・オディール、そして未だ幼いため遊撃的に戦闘に参加するノンバイナリーのボニーで構成されている。
作中ではパーティーメンバーたちの活発な会話やコメントなどの描写が豊富に用意されている。キュートでユニークな本作において、普遍的な存在としてノンバイナリーなキャラクターが描かれることも大きな魅力となっているだろう。
ある種定番ネタである「ループもの」と「ターン性RPG」というお題を駆使し、さまざまなギミック、設定、アートワークなどによりユニークな作品に仕上げた『In Stars And Time』。興味がある読者は、ぜひ本作をプレイしてみよう。