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劇場版『チェンソーマン レゼ篇』が制作決定。MAPPAが制作するアニメの続編で、トレーラーでは「レゼ」と「デンジ」の青春の断片を、少し不穏なムードで描いている

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MAPPAは12月18日、アニメ『チェンソーマン』の続編として劇場版『チェンソーマン レゼ篇』が制作決定したと発表した。

公開時期などは明かされていない。

『チェンソーマン』は藤本タツキ氏が2019年より「少年ジャンプ+」にて連載を開始したダークヒーロー的な要素を含んだ漫画作品だ。

さまざまな概念を元にした悪魔が存在する世界で、亡き父の借金に苦しむ主人公「デンジ」がとある事件により「チェンソーマン」となる力を獲得し物語が開幕。「普通の生活」を望む彼が公安対魔特異4課のリーダー・マキマに突如スカウトされ、悪魔と戦いつつ人として成長していく様が描かれる。

荒唐無稽に進行する劇的な戦闘描写や、90年代から2000代の映画およびアニメのパロディが乱発される描写が技法的な特徴。また、物語が進行するなかで、デンジが自身の刹那性や「“ふつう”の皮を被った短絡的なマッチョイズム」を相対化していく展開が第一部「公安編」の魅力と言えるだろう。2022年からは第二部「学園編」が連載されている。

このたび発表された劇場版『チェンソーマン レゼ篇』は、テレビアニメの続編を描く作品だ。テレビアニメでは原作の単行本第5巻に収録された「サムライソード」との闘いまでが描かれたが、発表された劇場版により直後のエピソードである「レゼ」にまつわる戦いが描かれることとなる。

すでに放送されたアニメではなぜか主人公を溺愛してくれるマキマの誘いと、自身が徹底的に“持たざる者”であることから、デンジが死の危険が伴う「デビルハンター」の職務に疑問なくのめり込んでいく様子が描かれている。

ここでは「少年漫画のお決まり」を使用しつつデンジの“男の子性”と「ハチャメチャな展開が続く」という原作における“荒唐無稽な作風がフィーチャーされていた。しかし、「公安編」の物語においてこれらは「前振り」のような立ち位置である。

いっぽう、原作において「レゼ」が登場するエピソードにより、デンジは自身の「荒唐無稽な人生」へ客観的な視点を獲得し、ほろ苦い精神的な成長を経験する。そのため、劇場版『チェンソーマン レゼ篇』には『チェンソーマン』の「公安編」らしいシナリオの魅力に要注目だ。

トレーラーでは「レゼ」と「デンジ」の青春が断片的に描かれているが、同時に不穏なムードも漂う。原作を未読の方は甘酸っぱいが無骨な物語に期待しよう。

本作に興味がある読者は『チェンソーマン』の公式X(旧Twitter)アカウントをチェックして、公開時期などの続報を待とう。

編集者
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。

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