森薫のマンガ『乙嫁語り』のKindle版が、現在割引セールの対象となっている。巻ごとに割引率が異なるものの、既刊の全15巻の購入で約30%オフとなり、1万560円→7360円で購入できる。
同作は19世紀半ばごろの中央アジアに暮らす人々の生活を描いた物語だ。章ごとに登場人物は大きく異なるものの、初期の巻では12歳の少年・カルルクと、彼の結婚相手として嫁いでいた20歳の女性・アミルのふたりを中心に展開される物語がメインとなっている。
当時の人々の習俗や生活、暮らしの中の一コマが非常に精緻なイラストで丁寧に描かれており、中央アジアやコーカサス地域、馬と高原と遊牧民に向けた夢とロマンがこれでもかと詰めこまれている。布や装身具などの描きこみは特に細かく、本作の見どころのひとつ。
乙嫁(美しいお嫁さん)という言葉がタイトルに入っている通り、結婚とそれにまつわる人々の物語もたびたび描かれ、“姉さん女房”なアミルとカルルクの結婚もそのひとつ。年の差に加えて、遊牧民・定住民であるふたりの結婚には波乱もあるのだが、そうしたドラマも含めてページを進めるのが惜しくなるような作品となっている。
同作のKindle版セールは、既刊の15巻全体で約30%ほど。定価1万560円のところが7360円で揃えられるので、興味がある方は一度手に取ってみていただけると幸いだ。