Eurogamerをはじめとする海外メディアの報道により、ソニー・インタラクティブエンタテインメントがPlaystation Storeから“粗悪な模造品”のゲームを削除していることが明らかとなった。

報道によると、粗悪品とみられる該当のゲームは“望まれないAI生成コンテンツ(スロップ)”の呼称になぞらえて「eSLOP」と呼ばれており、「とにかく安価でゲームを購入したい人」から売り抜く目的のビジネスモデルとして横行している。
eSLOPのゲームは人気作と間違えやすい作品名やAI生成で作られたビジュアル、過剰な市販アセットの転用(アセットフリップ)などの特徴を持つ。

(画像はPS Store『Perpetual Mouthwashing』より)
2月3日に公開された米IGNのレポート記事によると、ニンテンドーeショップ・Playstation Storeでは配信のための“認証”プロセスに品質管理が含まれない点や、生成AIの利用に関する規則を定めていない点など、いくつかの問題を抱えているという。
SIEによる対応の具体例として、Eurogamerは米IGNのレポート記事や外部データベースサイト「TrueTrophies」などの情報をもとに、『BACKROOMS: INSIDE THE ESCAPE』や『Supermarket Simulator Pro』などのタイトルを販売している「Randomspin」の作品がPlaystation Storeからほとんど削除されたと伝えた。

また、2024年12月には人気インディーゲーム『Unpacking アンパッキング』の開発者がニンテンドーeショップ上でのeSLOPの問題を報告し、のちに削除される事例も発生していたようだ。

報道を受けて、海外ソーシャルニュースサイトのReddit上では「トロフィーの大量獲得を目的とした」量産型ゲームの販売や正当なタイトルが埋もれてしまう問題を指摘する意見や、AI画像生成の普及によってさらに強まる“粗悪な模造品”の傾向を懸念する意見がみられた。


一方、なかには“ビデオゲームの選択肢があまりにも多く、より良いものを求めてしまう”現状に対して「遊びたいゲームがないように感じる」ゲーマーの悩みも投稿されており、ジレンマを乗り越えるために「子どものころに好きだったゲームをもう一度遊ぶ」「目に留まった最初のものを遊ぶ」など、さまざまなアイデアが共有されていた。