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『乙嫁語り』『エマ』『シャーリー』森薫の代表作がいずれもKindle版51%ポイント還元セール中。多くの登場キャラクターが織りなす物語と、作品が描く時代の文化的な背景も面白い、いずれも名作

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森薫のマンガ『乙嫁語り』『エマ』『シャーリー』Kindle版のシリーズ各巻が、現在いずれも51%のポイント還元セールを実施している。

各シリーズ全巻購入時のポイント還元額は次の通り。
『乙嫁語り』既刊15巻で1万528円中5340円分が還元、『エマ』全10巻で6930円中3525円分がポイント還元、エマ既刊2巻で1364円中694円分が還元。

『エマ』は森薫が手がけた初の長編作品で、19世紀末の英国ロンドンを舞台にした、上流階級の紳士・ウィリアムとメイドとして働く女性・エマのふたりについての物語。丁寧な筆致で描かれた当時の生活や服飾を背景に、ことなる社会階層に属するふたりが少しずつ惹かれ合ってゆく様子が描かれてゆく。

ちなみに英国かつ「エマ」という物語だが、ジェーン・オースティンの『エマ』とは関係がない。2005年には『英國戀物語エマ』というタイトルでアニメ化されている。

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(画像はエマ 1巻 Amazonより)

『シャーリー』も同じくメイドさんが登場するマンガだが、こちらは20世紀初頭頃の時代が舞台。もともと森薫が商業誌でのデビュー前に執筆していたものをベースに単行本化されたもので、現在でも不定期に連載が続いている。

黒髪の少女・シャーリーを主人公とした単話完結の物語が続く短編集で、大きな話が展開されるわけではない。1巻あとがきマンガによれば、とある黒髪の女の子が宅急便をする映画を見たところ「13歳少女メイド」の天啓を受けてしまったのだという。

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(画像はシャーリー 1巻 Amazonより)

『乙嫁語り』は現在も「青騎士」誌上で連載が続いている作品で、こちらは19世紀半ばごろの中央アジアを舞台に、12歳の少年カルルクと、彼と結婚した20歳の女性アミルというふたりを中心に物語が展開されていく。

馬と高原と遊牧民への夢と浪漫が詰まった作品であり、食や生活についての細やかな書き込みは本作でも非常に重厚だ。中央アジア付近は豪華な模様で知られる布仕事が特徴の地域でもあり、イラストで再現された服飾などは目を奪われる美しさだ。

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(画像は乙嫁語り 1巻 Amazonより)

いずれの作品も登場キャラクターたちの織りなす物語に加え、精緻な書き込みと、作品が描いている時代の文化的な背景なども面白い作品だ。なお3作のうち特に描き込みが細かい『乙嫁語り』についてはイラストが大きくなったワイド版も刊行中。作品ファンには検討してみることをおすすめしたい。

ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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