江戸時代の絵師・鳥山石燕の手による妖怪画をまとめた書籍『鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集』がKindle版を含む複数の電子書籍ストアで半額セールを行っており、297円で購入可能となっている。
同書は石燕の記した「画図百鬼夜行」「今昔画図続百鬼」「今昔百鬼拾遺」「百器徒然袋」4冊の妖怪画集を、角川ソフィア文庫が1冊の本としてまとめたもの。
鳥山石燕は狩野派に学んだ江戸時代の画家で、妖怪絵を好んで描いたと伝えられる人物。日本や中国のさまざまな古典から各地の伝説・民間伝承、加えて能の謡曲などからも着想を得て、多くの妖怪を描いている。
かまいたち、火車、姑獲鳥、ぬらりひょんといった、現代でも良く知られる妖怪からマイナーな妖怪たちまでが幅広く登場。基本的には一枚の絵ごとにひとつの妖怪を描くかたちで対応されており、さながら妖怪図鑑のような構成となっている。後世の妖怪作家たちにも大きな影響をあたえてきた作品だ。
一方で、本書には作者石燕によるお遊び的な妖怪も数多く紛れ込んでいるとされており、そうしたものを探してみるのも面白いかもしれない。