5月12日、セガサミーホールディングスは2026年3月期の決算発表にて、GaaS(Game as a Service)戦略の見直しの一環として、中長期の重点戦略として掲げていた「Super Game(スーパーゲーム)」構想の中止を決定したと発表した。
開発中止に伴う追加コストの発生はないとしている。

「Super Game」とは、2021年5月にセガの中期経営計画にて初めて明かされたプロジェクトである。
「グローバル」や「オンライン」、「メディア化」、「IP活用」といったキーワードを掲げ、ライフタイムで1000億円の売上を目指す野心的な目標が設定されていた。
2021年11月には、本プロジェクトの創出に向け、マイクロソフトとの戦略的提携の検討を進めていることも発表。クラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」を活用したネットワークインフラや次世代開発環境の構築が進められていた。
しかし、2025年11月に行われた2026年3月期第2四半期決算の「アナリスト・機関投資家向け説明会」の質疑応答にて、コミュニティ化の機能を持たせることによる開発費や運営コストがかさむことを理由に、市場環境に合わせた構想の見直しを進めていることが明かされていた。

セガの担当者が海外メディア「Game File」に語ったところによれば、同社は2019年の構想立ち上げ時、主力IPの拡大にくわえ、中長期的成長を牽引するトリプルA級オンラインタイトルの開発を成長戦略の柱に据えていたという。
この野心的なプロジェクトこそが「Super Game」であり、『ファンタシースターオンライン2』などで培ったノウハウや豊富なIPを活用し、従来のゲームの枠を超えるエンターテインメントの創出を目指していたようだ。
そのため、技術検証などを目的とした長期的な研究開発(R&D)フェーズを設け、十分な実現可能性が確認できた段階で本格的な開発へ移行するべく慎重に進行していたとのことだ。
しかし、激化する市場競争や類似コンセプトの競合タイトルの出現、および同社の事業状況などを総合的に鑑みた結果、今回の開発中止という判断に至ったという。

今回の発表では、こうしたコスト増の懸念にくわえ、F2P新作『ソニックランブル パーティ』の不振や一部タイトルの投入遅れといった状況が背景として説明された。これらを鑑みた「GaaS戦略の見直し」の結果として、「Super Game」を含む一連のプロジェクト中止や、戦略的位置づけの劣後が正式に決定された形だ。
なお、グローバルなGaaSへの取り組みについてはRovioが継続するものの、まずは再建に注力する方針とのことだ。
