声優業界の“今”までが明らかに!? スター声優育成スマホゲーム『オンエア!』は、coly作品らしくボリューム満点のシナリオ攻め

 2018年8月16日、colyから女性向けゲームアプリ『オンエア!』が配信されました。

 colyは、これまでにも女性向けシナリオ×パズルゲーム『スタンドマイヒーローズ』や恋愛乙女ゲーム『ドラッグ王子とマトリ姫』をリリースしており、スリリングなストーリーと大人な男性たちとの胸キュンなやり取りでファンを魅了してきました。

 しかし、今回配信した『オンエア!』に登場するキャラクターは、声優を目指している中学2年生~高校3年生の思春期真っ只中の男の子たち。そう、未来ある原石たちを育てる「スター声優育成アプリ」なのです。

 現在、“声優”という職業の活動の幅は広く、キャラクターのアテレコや海外映画の吹き替えはもちろん、歌手活動、写真集発売と“アイドルも顔負け”の状態です。
 さらに、イベントやライブ出演、果ては冠番組に至るまで、精力的に活動するその背景には、多くの”声優ファン”が存在しています。

(画像はオンエア!公式HPより)

 声優ブームの今、育成ゲームのモチーフとして“声優”が起用されるのは、もはや必然だったのではないでしょうか。

 『オンエア!』は、配信前から「AnimeJapan 2018」のブース出展アニメイトカフェとのコラボ展開にとどまらず、雑誌『2D☆STAR』(主婦と生活社)などでは、男の子たちのインビューが紹介され“人となりや関係性”にふれる機会が多数用意されていました。

 そのため配信前から“推しキャラ”が決まっているファンも多く、推しキャラをSNS上で事前登録段階から応援するなどして、『オンエア!』の名前は確実に知られるようになりました。

(画像はフードメニュー | 『オンエア!』 | コラボ作品 | アニメイトカフェより)

 そうして配信を待ちわびるファンの熱量が、配信1ヵ月以上前の7月4日には既に事前登録者数50万人突破という事態に。。
 もはやファンの期待は最高潮。あとは配信を待つばかりと、配信日が発表されてから、多くのファンが指折り数えてその日を待っていたのです。

 いざ配信が開始されると……「タイムラインが『オンエア!』で埋まった!」「待ってました〜」「やっと会える!」と、障害によって不安を感じていた分、より大きく膨れ上がったファンの喜びの声がSNS上に次々と投稿されました。それをきっかけに、「みんながインストールしている『オンエア!』って何?」といった連鎖反応まで起こったのです!
 こうして、SNS上で話題となった『オンエア!』は、8月20日に早くも100万ダウンロードを突破しました。

  これほどにファンが高ぶるには、「声優」というモチーフやキャラクターの魅力の他にも、ファンを惹きつけてやまない特色が存在していることでしょう。そこで、実際に『オンエア!』をプレイして初めて分かった、その世界に引き込まれてしまうポイントをご紹介します。

【『オンエア!』とは】

 100年の歴史を誇る、全寮制の名門声優養成所「宝石が丘学園」。主人公は特待生として入学した、学園唯一の女の子。
 しかし、入学式で突然、廃校の危機にあることが明らかに。「とある公演」の成功に向けて、学園に存在する声優ユニットを巻き込み、主人公の奮闘が始まる。

※メインストーリー第12話までを開放し、その内容を元に記事を執筆しています。

文/まさみかなぺん


学園内ユニットが放つ、無限大の輝き

 『オンエア!』に登場するキャラクターたちは個々人で見ても個性に溢れていますが、それは「ユニット」においても同じことが言えます。
 「いやいや、声優なのにユニット? アイドルじゃないのに?」とツッコミをいれたくなるかもしれませんが、この“青春のたまり場”ともいえるユニットシステムこそ『オンエア!』のおもしろさです。

【ユニットとは】

 宝石が丘学園は“新時代のボイスアクター”を育成する学校。アテレコだけでなく芝居、ダンス、歌、2,5次元などのあらゆる舞台で圧倒的なパフォーマンスを見せる育成が行なわれている。「ユニット」はその目的を叶えるための一貫として設立された。
 学園の承認を受ければ生徒たちが自ら編成し立ち上げることができる。トップユニットともなれば、メディアで見かけない日はないほどの売れっ子。ユニットに所属している生徒は、学園内でも実力派と一目置かれる存在に。

 切磋琢磨し高め合う情熱的なユニットもあれば、多数決を嫌って全員の合意を前提条件としているクレバーな雰囲気漂うユニット、みんなが心からのキラキラを追求するユニット……各ユニットに、それぞれの理由・夢・立ち位置があるのです。

 “ユニット”という括りがあるからこそ、『オンエア!』で描かれている男の子たちの出来事が、単純なサクセスストーリーではなく、時には胸を打ち、時には心を弾ませ、時には涙する濃密なストーリーへと誘ってくれます

 同じユニットに所属するからには、協力を迫られる場面や、足りない部分を補い合う場面も出てきます。いつも笑顔を絶やさない仲の良いユニットばかりではありません。
 仮に普段は仲が良いユニットであっても、場合によっては足並みがそろわなくなることもあるでしょう。その時それぞれのユニットは、どんな決断をし、どんな解決を図るのでしょうか?

 ユニットだからできること、だからこそ難しいこと、同じ志を持つ仲間だから笑い合えること、だからこそ許せないこと……。そう、ユニットは、単純に男の子たちの5人組み合わせたという事実以上の、化学反応が楽しめるのです。

colyのゲームといえば秀逸なシナリオ! 4つの方向から世界が楽しめる

  多くの女性たちがこぞって『オンエア!』をインストールした理由には、作品の世界観が魅力的だったことに加え、colyのゲームなら、シナリオは間違いない」という信頼感があったからではないでしょうか。

 colyがこれまでに配信している、麻薬取締官との恋愛を描いた『ドラッグ王子とマトリ姫』は6人の素敵な男性からキャラクターを選び、それぞれのシナリオを進めていく“シナリオが軸の読みゲー”というスタイルのゲームでした。
 このゲームはApp Storeの評価でも4.7をマークしており、実際の麻薬取締官に関することをきっちりと調べた上に恋愛模様が描かれていることから、シナリオの“リアリティさ”がプレイヤーに評価されてきました。
 この“リアルさを感じるからこそ楽しめるシナリオ”というcoly作品らしい魅力は『オンエア!』のシナリオからも伺うことができます。

 『オンエア!』のストーリーは「メインストーリー」のほかに、「ユニットストーリー」「オフレコストーリー」「スポットトーク」があり、4つのストーリーが楽しめる”圧倒的リューム感で構成されています。

声優業界の熾烈さをも伝えてくるメインストーリー

 アプリゲームのシナリオといえば、1話におけるボリュームが短い作品が多いのですが、『オンエア!』のメインストーリー(フルボイス)は1話単位のボリュームが長く、ボイス有りのオートモードで進めるとストーリーが5分以上続くことも! 学園のことやキャラクターの関係性をじっくり知りたいファンにはたまらない仕様となっています。

 さらに、学園物という先入観で“きゃっきゃウフフ”系の明るく爽やかな青春ストーリーかと思っていたら大間違い。学園に通う生徒たちは“一流の声優になる”という目標があり、すでに仕事を持つ生徒たちまでいるのです……。
 「廃校」という危機を救うために奔走する主人公の提案に対し、男の子たちは「検討すらできねーよ」「ここへ、なにしにきたの?」と厳しい言葉を突き返してきます。しかも、その考えが正論すぎて、ぐうの音も出ません。

 また、プレイヤーが“学園唯一の女の子”という設定なので、「両手両足にイケメンだらけでウハウハだ〜」と思っていましたが、チヤホヤどころか、男の子たちの仕事にかける熱意からは“声優ブームの今、その中で生き残り……役をもらうことの過酷さ”まで感じ取ることができます。

 最近では、声優の“イベント出演”はあたりまえ。さらに、歌ったり踊ったり……と十数年前には考えられなかったほどのアクター力を要求されています。
 そのため、イベント開催の影には、練習や準備といった、ファンたちから見えない時間があるのです。そう、まさに“ファンたちに求められ、それに応えるために裏で努力をする、現実の声優事情”まで描かれているのです。 

 ゲーム作品でありながらも、どこかリアルなストーリー……切磋琢磨する環境に甘い世界などなかったようです。

人間関係や個人の思いを知れる仕掛けストーリーがいっぱい

 さて、宝石が丘学園の生徒たちがユニットを組んでいることは前述した通りなのですが、「メインストーリー」とは別に、ユニットごとの結成秘話などが語られるのが“ユニットストーリー”です。
 ユニット結成秘話のため、なんと主人公が学園に入学する前の出来事が描かれていたりするのです。男の子たちが、どのような思いでユニットを立ち上げたのかはもちろん、今とは少し違う人間関係の違いも見どころです。

 なんといっても、それぞれに特色があり“友情と絆”を育むユニットがある一方で、“仲間は踏み台”としてとらえているユニットまで。
 「一流の声優という」夢を叶えるために大切なのは仲間なのかファンなのか……。そして、その夢に向かうまでの道のりにはどんな困難が待ち受けているのか……。

 このユニットストーリーを読んだ上で、メインストーリーを読み返すと、あらためて男の子たちにとって所属するユニットとはどういう存在であり、ふとした瞬間に出る言葉に男の子同士の信頼関係が垣間見えることでしょう。

 カードの親密度が上がると開放するオフレコストーリーでは、気になるキャラクター個人の、素顔に迫ることができます。

 そして、このオフレコストーリーには“胸キュン”ポイントが目白押し! 男の子たちと主人公のふたりで会話をするため「はい、約束!」などの“ふたりだけの秘密”めいた話が詰まっています。
 ドキドキするようなシチュエーションもあるので、親密度を高めて……他の誰もが知らないキャラクターの心の内を覗いてみましょう。

 ほかにも、街全体をMAPで俯瞰する“スポットトーク”があります! ストーリーが進むにつれてスポットに登場するキャラクターが増えていくのですが、ここでは男の子たちのふとした日常を垣間見ることができます。

 ショートストーリー仕立てになっており、気軽に楽しむことができます。とはいえ、男の子同士で出かけたときに垣間見えるふたりの関係性や、レッスンをしているときに相手をどうとらえているか……。といったちょっとしたネタを拾うことができます。

 このようにメインストーリーを軸に、仕掛けとすら呼びたくなる多重構造のストーリーが用意されているのです。
 声優を目指す姿、ユニットにかける想い……そのなかに見え隠れする個人としての感情……。ひとりのキャラクターについて、見る方向を変えることで、新たな輝きを発見できます。

 『オンエア!』の声優たちは、まだ学園に在学中とはいえ、プロの声優として仕事もしています。そこには、表舞台では絶対に見せない、声優という職業に真剣に向き合うからこその葛藤が。
 その壁をプロとしてどう乗り越えていくのか、青春の中でもがく男の子たちの成長がこれら4つのストーリーで明らかになっていくことでしょう。

少年と青年の狭間……わんにゃんぷー氏が描く“男子学生”

 女性向けゲームといえば、キャラクターを演じる声優のイケボ(イケメンボイス)で耳が癒やされるのは当然ですが、“キャラクターイラスト”も萌ポイントの重要なひとつです。
 キャラクターひとりひとりのルックスと個性が目にも癒やしを与えてくれるのです。

 『オンエア!』のキャラクターたちは、白い短パンが似合う身長150センチの中学生から、常にマスクを着用している謎な男の子まで、バリエーションに富んだ見目麗しいキャラクターたちが揃っています。推しを選べと言われても簡単には選べないかもしれません。

 それもそのはず。『オンエア!』のキャラクターデザイン原案はわんにゃんぷー氏【※】なのです。わんにゃんぷー氏と言えば、一世を風靡した『カゲロウプロジェクト』のPVや漫画制作で、10代〜20代後半の女性たちに爆発的な人気を博し、Twitterのフォロワー数も20万人超え! まさに……“神絵師”なのです。

 わんにゃんぷー氏が生み出すキャラクターの魅力は、なんと言っても少年と青年の狭間を生きる、男の子たちの美しさにあります。つまり、長い人生で考えるなら短い期間でありながらも、一瞬のきらめきを最大限に発揮する、大人になりきれていない成長期真っ只中の、かわいらしさとカッコよさです。
 ときにモロくも感じる……思春期の男の子だけがもつ輝きが、わんにゃんぷー氏の描く男の子には垣間見えるのです。だからこそ、より応援したくなるのかもしれません。

※わんにゃんぷー……2011年10月29日にニコニコ動画にて『【手描きPV】カゲロウデイズ【未完成】』をUP。自己解釈に基づく個人PVでありながら、『カゲロウプロジェクト』ファンの共感を得て初投稿ながらも13位と異例のヒット作となった。以降、『カゲロウプロジェクト』のPV制作やコミカライズに携わることになっていく。現在は漫画『キリザキ君は。』(月刊コミックジーン)や『殺伐シェアライフ』(pixivコミック)などコミックの作画担当や文庫小説の表紙を多数手がけている。

 『オンエア!』のキャラクターたちは、“声優”という夢に向かってひたはしるキラキラと輝く瞳、人前ではカッコつけていても、ふとした瞬間に見せるホントの表情……。
 ひとりひとりがもつ超個性に圧倒されてしまいますが、その近寄りがたいまでの個性がありながらも“どこか身近な男の子”に感じるのは、わんにゃんぷー氏の描く、キャラクターイラストに魅力があるのではないでしょうか。

 また、ビジュアル面では背景の美しさも語らずにはいられないポイントです。透き通る青空、星々が瞬く夜空、廊下に風が吹き抜ける日常の1コマなど、配信直後からSNS上に賛辞の声が集まっています。

 それそのものとして眺めていたいほど美しい背景は、ホーム背景設定で自分の特にお気に入りの景色を設定することができます
 幻想的で繊細な色使い、世界のきらめきをつめこんだような背景……大好きな推しキャラクターができたら、その男の子にぴったりの背景を選んで楽しでみるのもアリかもしれません。

ストーリー選択肢から垣間見える、イマドキ価値観の主人公

 主人公は、特待生であり学園唯一の女子。これだけ聞くと、ハイスペックすぎてプレイヤーは“自己投影”しにくいかも……と感じてしまうかもしれません。
 しかし、主人公は声優として天賦の才があったわけではなく、普通科の高校に入学するも“声優が諦められず”退学。声優養成学校に通い、1年後に宝石が丘学園に入学し直すという“努力家”なのです。

 入学直後に男の子たちの前でアテレコを披露すると「敵じゃない」と言われたり……。“特待生ではあるものの、まだまだ”という未完成状態。どうやら“すべてに恵まれたハイスペック女子”ではなく“ひたむきな努力で夢に向かって走っている女の子”です。

  『オンエア!』のメインストーリーには選択肢が存在しており、プレイヤーが自分なりの応えを選ぶことができます。先輩や先生に対して、時には「少しなまいきなんじゃない?」とハラハラするような返答まで……。
 女性向けゲームの主人公としては、個性的な一面を持ち合わせているように感じますが、よく考えたら主人公は高校生。筆者も「高校生のころって、そうだったなぁ〜」と思うにいたり、むしろ、イマドキの価値観なのかもしれません……

 配信前から 「colyの新作が出る!」と話題にのぼっていた『オンエア!』。登場人物は主人公をふくめ、一流の声優を目指している中学生と高校生。全員がスター声優として輝きを放つ可能性を秘めた原石なのです。
 全キャラクターに「モチーフ宝石」が設定されている、カードレベルにも「ct.(カラット)」という表現が用いられるなど、”宝石”という概念が大切にされています。

 どこかリアルを感じる超ボリュームのストーリー。「スター声優を育てる」という新たな体験を通じ、今まで知っていた以上の「声優」の世界を知り、原石たちがもっとまばゆく輝いていく姿を見ることができるでしょう。最高の輝きを秘めたスター声優の原石は、あなたのてのひらの中に、すでにいるのかもしれません。

 まだまだ配信直後ですが、今後どんな話題を巻き起こすのか……今から目が離せませんね。

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ライター
熱しにくく冷めにくい、これと決めたゲームにはとことん食らいついていくタイプ。要領は良くない割に根性はあるので、分岐があると全パターン試したくなります。二次元のアイドルイベントに行きたいがために引きこもりを卒業できました。メガネ至上主義です。
 
ライター
コスプレ雑誌の編集部を経て、電ファミ初の女性スタッフとなった編集者。乙女ゲームと育成ゲームをこよなく愛し、BLゲームを嗜んでいる。2.5次元舞台の観劇とコスプレ撮影が趣味。アニメに影響されフィギュアスケートを習っている。
 
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