手紙の文章から単語を探し出すパズルゲーム『Letters – A Written Adventure』のデモ版公開。水彩イラストが添えられたペンフレンドへの手紙で、2人の間の友情の物語を描く

 スイスのチューリッヒに拠点を置く5am Gamesは、開発中のパズルゲーム『Letters – A Written Adventure』のデモバージョンをitch.ioにて公開した。デモの公開に合わせてゲームの特徴を紹介するトレイラーも公開されている。

 『Letters – A Written Adventure』は、手紙の文章から文字を抜き出して先へと進むパズルゲームだ。ゲームの舞台となるのは、サラと呼ばれる少女がサシャというペンフレンドに宛てた古い手紙の上。手紙には可愛らしい水彩イラストが加えられているが、それらが邪魔をして手紙を読み進むことができなくなっている。
 プレイヤーは文章中から、手紙の先へと通ることができるようにする単語を探し、あるいは文章自体を書き換えることでパズルを解く。

 ゲームは全て英語の文章だが、子供らしい比較的平易な文章で書かれているのでそれほど難しくはないだろう。クリアにスピードは必要ないので、辞書を引きながらでも十分プレイ可能だ。どうやって解けばいいか分からなくても、総当たりで答えを探すことも許容されている。

小鳥が邪魔で前に進めない。「drawing」から「wing」を取り出して、小鳥に翼を与えよう。
(画像は『Letters – A Written Adventure』itch.ioページより)
文章には直接クリアするためには必要ないが、さまざまな変化を起こす単語が隠されている。「Pretty」をペットのネズミにぶつけると、かわいいリボンが巻かれる。

 『Letters – A Written Adventure』の開発は、チューリッヒ芸術大学の学生が2015年に作った小さなプロトタイプから始まった。手紙のようなメディアそのものをマップデザインに利用し、文章から単語を見つけ出して先に進むというアイデアに大きな可能性を感じたその学生は、2017年に同大学の3人の学生で5am Gamesを作った。

 デモバージョンで見ることができるメディアは手紙だけだが、ゲームでは他のコミュニケーションメディアも登場するという。2人のやり取りは時系列順に進んでいく。ペンフレンドへの最初の手紙は1994年に出されているが、その後2000年にはチャットソフトも登場し、物語は2019年に終わるを迎える。

 今回公開された2017年版のデモはいくつかのイベントに出展され、最終的にスイスのアート協議会であるPro Helvetiaから開発資金の援助を受けることとなった。9月16日から始まるチューリッヒゲーミングショウにも出展される。

主人公サラが手紙を読みながらペンフレンドとの思い出を振り返るというストーリーなので、マップは机の上に置かれた手紙になっている

 まるで児童書のようにかわいらしいイラストや心温まるストーリー、そして何より単語を探してパズルを解くゲームのメカニクスは、英語が苦手であっても試してみる価値はある。思いもよらない単語が手紙に楽しい変化を与えるのは、見ているだけで楽しい気分になる。ゲームが気に入ればitch.io経由で開発資金の援助も可能である。
 2人のペンフレンドの友情を描く『Letters – A Written Adventure』がどのようなゲームへと成長していくのか、今後の開発とゲームの完成が楽しみだ。

文/古嶋 誉幸

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一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
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