ファミ通公式生 坂口博信氏が『FFIII』(ミニファミコン版)を実況プレイ【闘TV】 | |||
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配信チャンネル | ファミ通チャンネル | ||
配信日時 | 2016/11/24 21:30〜 | ||
備考 | タイムシフト視聴不可(2016/12/24をもって終了) |
<以下、番組の一部を書き起こしたものを、そのまま掲載しています>
ミストウォーカーの坂口博信氏が、早速『FFIII』をプレイ開始!
坂口:
ボク、この前、植松さんとちょっとミニファミコンの『FFIII』をプレイしていたのですが、最初(オープニングを)見たとき「平仮名だらけじゃん、読めないし、読む気起きないし」って(笑)。
名前入力画面にて
坂口:
『DQ』のときに、何でもいいやって名前をつけたら“あううお”ってなって。それ以来コレ。
林:
坂口さん、Twitterとかもそうですもんね。
坂口:
で、愕然としたのが(名前を入力後)、スタートボタンが反応しないんですね。ENDのボタンもないんですよ。普通ENDとかあるじゃん。空白で(入力できるマスを)埋めるの。
林:
それ、仕様ですか?
坂口:
当時の仕様なの。自分でプレイしてびっくりしちゃったよ。何これ? って(笑)。
林:
なんでこんな仕様にしたんですかね?
坂口:
たぶん、スペースでデータを埋める必要があったんですよ。当時ENDコードとか持っていなくて、8バイトきっちり持っていて、そこにスペースで埋めてもらわないとイヤだよって、ナーシャ(・ジベリ)に言われたんですよ、きっと。じゃあユーザーにスペースで埋めてもらおうと。
野末:
じゃあ、ナーシャさんの意思なんですね。
坂口:
そういうことですね。
林:
ちなみに野末さんは、『FFIII』のとき何をされていましたか?
野末:
ボクは受験まっただ中で、高校3年生だったんです。暗黒時代でした。
林:
ゲームプレイヤー的にですか?
野末:
世界史の『1問1答』っていう参考書があって、それだけ見ていました。
林:
『FF』やりてーな、みたいに思いながら?(笑)
坂口:
友だちはやってたりした? 友だちも受験生でしょ?
野末:
みんな受験をきちんとやってました。ちょうど厳しい世代で(笑)。
戦闘画面にて
坂口:
うわぁ、懐かしい! ある意味シンプル。
林:
シンプルですね。
坂口:
植松さんとプレイしたとき、最初1、2、3、4っていう(敵の頭上に表示される)数字がわからなくて、「あれターゲットじゃない?」って。「いや、そんな仕様だったけ?」って(笑)。
メッセージスピードとかないんですよね。もっと、とっとと行けよって思いましたよ。いま見るといろいろ(思うトコロが)ありますねぇ。
音楽がやっぱりいいね、記憶に鮮明に刻まれていますね。
宝箱入手!
坂口:
ここで、この前は“皮のたて”を装備しなかったのがよくなかった(笑)。
林:
ちゃんと装備しないと(笑)。そんな親切じゃないんで。
坂口:
親切じゃないんですよね、この頃は。
野末:
1990年ですよね、『FFIII』って。
坂口:
87年が『FFI』だったので。
野末:
すごいペースですよね。
坂口:
1年に1本、でも、マスター待ちとかの時間もあったので、たぶん10カ月とかで作ってた。働いてたね。
野末:
何人ぐらいで作られていたんですか?
坂口:
スタッフロールに出てきますけど十数人とかでしょ。
林:
そんなに少なかったんですね。
坂口:
グラフィック3人とか。やればできるんですよね。
林:
ゲームのバランスは?
坂口:
河津(秋敏)とボクと(田中)弘道とかの3人。
林:
そうだったんですね。すごい。
野末:
そこにいたくない感じですね、スクエニ社員として(笑)。
坂口:
正直ボクも河津、田中弘道の間にはいたくないですね。あまりいい思い出ないですね(笑)。もう喧嘩ばかりでしたね。
野末:
いまガチで喧嘩したら、ヤバいことになりますね(笑)。
再び戦闘に!
坂口:
戦闘に入るときに、エフェクトがないんですよね。
林:
ないですね。あのグルグルみたいなやつ。
坂口:
何もないの。何もできなかったんですね。
野末:
スーパーファミコンからですね。
坂口:
スーパーファミコンは拡縮があったからね。
※戦闘終了後
林:
こんなに歩くスピード遅めでしたっけ? いま見ると(笑)。
『FFIII』のラストダンジョンが激ムズになったワケ
坂口:
ですね。そういえば、鈴木という当時モニターをやっていたコがいまして、そのコはいまスクエニでディレクターをやっていますけど、最近彼からお便りをもらってですね、「まさか坂口さん、ミニファミコンの機能のセーブは使いませんよね?」と。「そんな邪道なプレイは見たくない」と、わざわざお便りをもらったんですよ。
『FFIII』のラストがきつくなったのは、お前のせいなんだぞ!(笑)
林:
本当にあんなに長いのに、サッとみんな行ってましたからね、当時。
坂口:
鈴木くんが、「チョロイ、たるい、こんなんじゃ歯ごたえがない」っていうんですよ。じゃあ、セーブポイント抜いてやるよ! と。
林:
坂口さんが悪いんじゃないですか(笑)。まぁあれはよかったですよね。思い出としては。
ボス戦に突入!
坂口:
ここでアイテムいいですか? “なんきょくのかぜ”を使うか。
林:
そうですね。
坂口:
意外にもアイテム頼みという。ないよね、いまそういうゲーム。あれ、これ倒せるかな?
野末:
表示がきれいですね。ミニファミコンだと。
坂口:
ドット×ドットの画面とわざわざにじみをつける画面があった気がする。
ボス撃破
林:
おっ! 倒しました!
※セリフが流れる、が、読まずに流してしまう。
林:
飛ばしちゃった!(笑)
坂口:
だって平仮名なんだもん(笑)。読みづらい。
『FFII』にメインテーマを入れ忘れた
※メインテーマが流れ出す
坂口:
この前、植松が言ってましたよ。『FFII』はメインテーマを入れ忘れちゃったんだって。
一同:
えっ!?
坂口:
だから『FFII』だけ入っていないんですよ。
林:
(音楽を聴きながら)でも懐かしいなぁ。
ゆーみん:
これは素晴らしい。
※スタッフロールが流れ始める
坂口:
あ、青木(和彦)さんだ。このとき河津は『サガ』のほうに行ってたのかな?
林:
すごいメンバーですね。
野末:
(スタッフロールが終わって。開発人数)これだけですか!?
坂口:
これだけ。
※宮本さんの名前が流れる。
坂口:
これは社長なんで。少人数でしたね。
※ストーリーのテキストが流れる
坂口:
ここ、飛ばせないんだね(笑)。
魔法陣に乗ってフィールドに脱出
坂口:
これでもう、セーブできるんじゃない?
林:
セーブできますね。
坂口:
これでセーブしておきましょう。
坂口:
すっごい気になるのが、たいてのゲームはセーブするときに“はい”を押すと、セーブしましたってピロリンって音が鳴るのに、『FFIII』は鳴らないんですよ。この手ごたえのなさ。本当にセーブされたの? って不安感。
野末:
こういう仕様は誰が考えるんですか?
坂口:
人数少ないんで、仕様とかないですね。なんとなく入れ忘れちゃったんだよね。
野末:
いい時代ですね(笑)。
林:
でも、最終的に坂口さんがチェックしてますよね。
坂口:
気が回らなかったのかも。あと、不思議なのがセーブ終了した後にボタンを押すと、グラフィックが消えるんですよね。
※セーブ画面のキャラクター画像だけが消える。
林:
これは何でですか?
坂口:
おそらく危険なプログラミングをしてたんでしょうね(笑)。まあ、動いているからいいんじゃないですかね(笑)。
村からデータ化がはじまった?
坂口:
ここは覚えてた。村長の話を聞きなさいと。『FFIII』でキャラが動くのは作れるようになった。それまではナーシャに「ここに来たらキャラが左に行って、右に行ってメッセージ」って、全部文章で指示出ししてたけれど、これはやってられないなって話で、ここからやっとデータ化がはじまった。いまじゃ当たり前ですけど。
ストレスが溜まったときに流行ったプレイ
坂口:
後半になるとストレスが溜まってくるじゃないですか、デバッグとかしてて。そんなとき流行っていたのがこういうプレイね(と、宿屋のベッドに寝ているキャラクターに覆いかぶさる)。
林:
しょうもない(笑)。
“抜き”の技術について
坂口:
(森の中の隠し通路をキャラクターがくぐり抜けていきながら)『DQ』とか、隠し通路がいっぱいあったじゃないですか。見えているけれど行けなくて、裏から回ったり、とか。その憧れが、この“抜き”の技術に見え隠れしていますね。
アルファ的な“抜き”、ファミコンのときは大変でしたね。これ、ナーシャが“抜き”を頑張ってくれていますね。ハードにこんな機能ありませんから。『ドラクエ』と違って、俺たちは“抜き”があるってね(笑)。