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巨大マツケンが飛び回り、きらりがバラライカを踊り、トシちゃんがオープンカーで乗り付ける。バーチャル空間だからこそ成立する……!?ブッ飛びすぎなサンリオのVRフェスに脳の処理が追いつかない

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「サンリオ主催のイベントで松平健さん田原俊彦さん月島きらりも出てくるパフォーマンスステージがあるんです。取材してきてもらえますか?」という連絡を編集部から受け取った筆者は、しばらく意味がわかりませんでした。

何?どういう並び??サンリオ???

Sanrio Virtual Festival 2025体験レポート。マツケンときらりとトシちゃんによるカオスすぎるステージ_001

わからない、なにもわからない。でもまぁ、サンリオならあるか……。(あるか?)

とはいえ、松平健さんと田原俊彦さんは百歩譲ってわかるとしても、月島きらりって漫画のキャラでは?気になって調べてみると、どうもこれはバーチャルライブらしい。ということは、この松平健と田原俊彦もバーチャル!? バーチャルなら、ありえるか……。(ありえるか?)

「サンリオバーチャルフェスティバル 2025」で松平健さん・田原俊彦さんと『きらりん☆レボリューション』月島きらりのスペシャルコラボライブが開催決定。サンリオキャラクターズと「マツケンサンバII」や「抱きしめてTONIGHT」「バラライカ」のパフォーマンスを披露

なんでも、このライブはサンリオが『VRChat』を中心としたプラットフォームで開催しているバーチャルイベント『Sanrio Virtual Festival 2025』の一環として開催されているものだそうです。これは実際に見るしかない……!

ということで、アーティストパフォーマンスのリハーサルを見学させていただくことに。最初に感想だけ言わせていただくと、「必見」です。マジで見たほうがいいと思います。

バラライカを踊る月島きらりと、UFOに連れ去られる田原俊彦さん。そして黄金UFOから出てくるマツケン。字面だけ見てもズルすぎるのに、映像はそれに輪をかけて、とんでもないものでした。

本稿では、2月9日より開催中の『Sanrio Virtual Festival 2025』の情報もあわせてお伝えしていますので、最後までご覧ください。

取材・文/Squ
編集/うきゅう


総コンテンツ数は数百。始まって数年のイベントの規模じゃない

まずはイベントの概要を説明すると、『Sanrio Virtual Festival』は仮想空間を有効活用した取り組みです。2021年から始まり、3回目となった2024年の『SANRIO Virtual Festival 2024 in Sanrio Puroland』では400万人以上が来場するなど、既存のバーチャルプラットフォームユーザー以外も取り込む大きなイベントとして注目を集めています。

メイン開催としては4回目となる『Sanrio Virtual Festival 2025』では、1ヶ月の開催期間中、前述のアーティストパフォーマンスに加え、高クオリティでバーチャルならではの“空間”を最大限活用したパレード、協賛企業とサンリオキャラクターがコラボしたミニショー、バーチャルアトラクションなどが展開されています。

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ペ、ペックルぅぅ~~~!

『Sanrio Virtual Festival』で展開されるコンテンツ数は数百にのぼるとのこと。始まって数年のイベントの規模じゃない。

なかでも注目したいのは、段階的に実施されていくアーティストパフォーマンスです。サンリオのゲーム・アニメファン向けキャラクタープロジェクト『SHOW BY ROCK!!』に登場するバンドや、『ラブライブ!サンシャイン!!』のAqoursなどが参戦しているほか、月ノ美兎さんP丸様。さんksonさんといった著名なVtuberも参加。

さらには松平健さんや田原俊彦さんも名を連ねるなど、「いろいろな壁を壊しまくった結果」とでも言わんばかりのラインナップとなっています。……やっぱり最後だけおかしくない?

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(画像はSanrio Virtual Festival 2025 公式サイトより)

マツケンは巨大化し、きらりはバラライカを踊り、トシちゃんはUFOに連れ去られる

さて、今回の取材の目的は何よりも「小学館Presents マツケン☆トシちゃん☆きらりん☆レボリューション SPECIAL LIVE」です。情報量が多すぎて中身がまったく想像つきませんが、これをサンリオのコンテンツ内で実施することで生じる化学反応的な何かを、見届けない訳にはいかないでしょう。

緊張の面持ちでVRヘッドセットを装着すると、目の前にはライブ会場が! 往年の大人気漫画『きらりん☆レボリューション』より月島きらりと、我らがキティちゃんが登場し、アニメ版2代目オープニングテーマ「バラライカ」が流れ始めます。

……令和だぞ!?

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キティちゃん、めっちゃ踊れる。すごい。

懐かしいなぁと感傷に浸っていると、唐突に空から飛来するオープンカーに乗った田原俊彦さんとクロミちゃん。文面を見てもなにを言ってるのかわからないと思いますが、見ていてもまったくわかりません。しかし、「わからない」もここまで突き抜けると面白さに変わるというのがよくわかりました。

裏ではなぜか月島きらりがDJをしているし、洪水レベルの情報量に翻弄されるばかりです。おそらく“バーチャル”ライブの特性を一番変な方向で利用しているイベントなのは間違いないでしょう。

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田原俊彦さんのパフォーマンスが終わると、UFOが突如として現れ……。なんと、トシちゃんとクロミちゃんを連れ去っていってしまいました。……何?

そして黄金のUFOから、マツケンが登場します。

何???

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理解不能な展開の連続で筆者の心は極度の混乱状態に陥りましたが、聞き馴染んだ「マツケンサンバII」のメロディーが落ち着かせてくれたおかげで、パニックになることは避けられました。

見慣れたあのキラッキラの衣装もしっかり再現されていて、実に美しい。冷静に考えると、ここまで色々なところで目にするのにまだ面白いマツケンサンバ、凄すぎますね。

ただ、バーチャルだからなんでもやってやろう精神は大好きなのですが、急に巨大化したかと思ったら、台座にも乗らずに空間場を縦横無尽に動き出すのはやりすぎです! 面白すぎて曲に集中できません!

一方で、この動きができるのは仮想空間ならではだと思います。これを編集やらなんやらでやろうと思うと、大抵グリーンバックやらブルーバックで撮影して……みたいなパターンになるのですが、キラッキラ真っ金きんなおかげで背景が反射しまくって超大変なんですよね。

マツケンのエキサイティングな映像は映像編集者の血と涙によって成り立っているわけなので、これはとんでもない技術革新です。バーチャル松平健は一部の映像マン(筆者ふくむ)を救うのです。

もちろん、コンテンツそのものが面白すぎて、映像編集の経験がなくても心の底から楽しめるパフォーマンスでした。2月24日(月・祝)20:30より初回公演がおこなわれるとのことなので、皆さんもぜひステージを見て救われてください。

ピューロランドを彷彿とさせるアトラクションの数々にも注目!

続いて体験したのは、実際の「サンリオピューロランド」にも存在するボートライドをテーマとした「サンリオキャラクターズ バーチャルボートライド」です。

このアトラクションは「キティちゃんから招待状が届いたので、シナモンくんと一緒にスペースボートに乗り込んで、サンリオキャラクターたちに招待状を届けよう!」というなんとも可愛らしい設定となっています。最近はハードなゲームを遊ぶことが多かったのでハッピーな気分になれそう!

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こちらが実在の「サンリオキャラクターボートライド」。サンリオキャラの積み重なったゲートが可愛い。(画像は公式サイトより)

余談ですが、筆者は自称ライド型アトラクションマニアをやらせてもらっているので、そういう視点でも見ていきたいところです。

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実在するアトラクションをテーマとしているだけあって、おおまかな構成はもちろん、待機列まで再現されていてニヤリ。こういう細かい表現はうれしい。

ただ、仮想空間上でガチのボートライドをやろうとすると、酔い対策が必須となってきます。そのためか、要所要所でボートが止まってくれます。おかげで、シーンごとにゆったりと世界観に浸ることができました。普段ゲームを遊んだり仮想空間に馴染みのない人でも触れやすいという点ではプラスな点だと感じます。

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サンリオが提供するバーチャルイベントのスゴいところは、きちんと仮想空間の特性や勘所を把握しているという点。ただボートライドを再現するのではなく「酔い対策はしたい。さらにバーチャルならではの特性も活かしたい。」という確固たる意志が見えてくるのです。

たとえばポムポムプリンが登場するシーンでは、プリンくんが花の上をジャンプして飛び回ります。これ自体が現実のライド型アトラクションでは実現しにくいことですが、プリンくんは視界の後方へも飛んでいってしまいます。そうなると、視線は自然に後ろを向いちゃうんですよね。

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くわえて、ユーザーには魔法を放てるステッキが支給されます。これをただ振っているだけでも楽しいのですが、うまく魔法を放ってキャラクターを助けることでお礼を言ってもらえることも。筆者はにんじんをいっぱい育てたのでポチャッコくんに褒められました。うれしい。

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これもまた、ユーザーが能動的に動くので酔い対策になっている。すごい。

ただ触れて楽しいコンテンツというだけでなく、担当してる人たちの理解度・解像度がしっかりと保たれていますし、だからこそ実現できるイベントなのかもしれないと感じました。

キーワードは“コミュニケーション”。誰かと一緒に楽しむともっと楽しい!

コンテンツの突飛さもさることながら、サンリオが有するキラーコンテンツの数々を自宅から気軽に楽しめる『Sanrio Virtual Festival』。コロナ禍に始まったこのイベントの根底には「コミュニケーション」というテーマがあるのだといいます。

思い返してみると、令和の世に流れるバラライカや、マツケンサンバ。数多く開催されるパレード、ボートライドの記念撮影。とにかく、そこかしこに誰かへ共有したくなる会話の種が存在しています。ひとり楽しむのもいいのですが……、誰かと楽しむともっと楽しいかも~! というのは間違いなくあるのでしょう。

みんなでデカいマツケンを見よう。

『Sanrio Virtual Festival 2025』は2025年3月9日まで開催中。アーティストパフォーマンスを除くコンテンツはすべて無料で楽しむことが可能となっています。コンテンツによって異なるものの、VRヘッドセットを持っていなくてもスマートフォンやパソコンから参加が出来るので、気になっているコンテンツがあれば早めのうちに体験しておくと良いでしょう。

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なお、筆者もぶったまげた「小学館Presents マツケン☆トシちゃん☆きらりん☆レボリューション SPECIAL LIVE」は2月24日・3月8日・3月16日に実施予定となっています。こちらには有料チケットの購入が必要となるのでご注意ください。……バーチャル松平健、いいよ。

©’25 SANRIO 著作(株)サンリオ

ライター
最近ゲーム業界にサメ映画ブームが来ている気が・・・え? 『スター・ウォーズ』のゲームが出すぎて手が回らない毎日。1日36時間欲しい。
編集者
小説の虜だった子供がソードワールドの洗礼を受けて以来、TRPGを遊び続けて20年。途中FEZとLoLで対人要素の光と闇を学び、steamの格安タイトルからジャンルの多様性を味わいつつ、ゲームの奥深さを日々勉強中。最近はオープンワールドの面白さに目覚めつつある。
Twitter:@reUQest

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