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『クレイジータクシー:ワールドツアー』先行プレイ。日本マップで道交法尊厳破壊ドライブするのが楽しすぎて脳汁が吹き出た。日本よ、これが「TAXI」だ

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太平洋の荒波をわたり、ついに『クレイジータクシー:ワールドツアー』(以下、『クレイジータクシー』)がジャパンにやってきた!

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歩道を爆走し対向車を粉砕、道路標識をへし折って逃げ惑う歩行者を追い散らしながら、とにかく最速で客を目的地に送り届ける。ドライバーがイカれていれば客もイカれているので、どれほどヤバい運転でも「Cool!」「Nice!」と超ノリノリ。

このゲーム、正気なところがひとつもない。あまりにクレイジーだ。

ゲームとしてやること自体はものすごくシンプル。街中にいる客を拾い、指定された目的地まで送り届ける、これだけ。

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けれどその過程については全く何も問われないので、とにかくあらゆるものを無視しながらひたすらアクセルを踏み続ける。BGMとして流れるThe Offspringの「All I Want」があまりに気持ちいい。

およそ四半世紀ぶりとなる『クレイジータクシー』のシリーズ最新作は、先日のgamescom2026でも試遊版を展開。そのときにはドイツを舞台にしたマップが話題になっていたが、そんな本作がとうとう「日本」マップにも上陸した。

今回はドイツマップに加えて、日本をモデルにした新マップを先行プレイしてきたので、その模様をお届けしていく。

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執筆/恵那

登場人物、全員イケイケ。とにかく景気の良いことしか言わない

車を走らせるゲームというと、「レースゲーム?」と思うかもしれない。
実際にそういう面がないとは言えないのだが、『クレタク』はぜんぜんレースゲームじゃない。

まず本作、車を走らせているだけで最高に楽しい。客を乗せるとBGMが切り替わり、The Offspringの景気の良い「ヤーヤーヤーヤーヤー!」(「All I want」)が聞こえた瞬間に魂のクレイジー・スイッチが入る。ここから先、正気の人間はついてこれねえ。

このゲーム、主人公も客もとにかく尋常でなくノリノリで、景気の良いことしか喋らない。まず客が乗り込む瞬間からしてこのスタイリッシュっぷり。タクシーに乗り込む瞬間からパーティは始まっているのだ。

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舞台が日本だろうと、キャラクターが喋るのは全部流暢なメリケン語(製品版は日本語ボイスも実装)。そしてめちゃくちゃノリノリ。高速道路を逆走しようがガードレールを吹き飛ばそうが人が死ぬ勢いでドリフトをカマそうが、「Come on! Just drive!」「Cool!」「Nice!」「Go straight!」とどんどんヒートアップ。

そしてめちゃくちゃ車から身を乗り出してくる。困ります!お客様!シートベルト!!お客様!あーっ!!

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もちろん乗客も人間なので、あまりに危険運転の度が過ぎると文句を言ってくることもある。でもドライバーも無敵の陽キャなので、「Nooooo! We hit something!?」(おい、いまなんかぶつかったぞ!?)とか言われても「Woops! My bad!」(わりぃ!やっちまったわ!)とか「Don’t be so uptight!」(そんなにカリカリすんなって!)とか超余裕の陽気回答。

一番笑ったのが、タクシーまちの乗客に突っ込んだら客はものすごい勢いで横っ飛び回避。「What’s your problem!?」(てめぇ何考えてんだ!)みたいなことを言ってきた相手にすかさず「Nice move!」と声をかけていたこと。いまお前が轢きかけたんだよ。

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そしてこんな人倫の果てみたいな無法地帯を走るゲームなので、当然ながら客のほうもまともではない。クレイジーである。

今回出会ったなかでも特に好きだったのが、「空を飛びたい」という願望を持つ男で、名前はそのものずばりなキャプテン・スカイ。

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あまりにイカれた男ながら、こっちのドライバーも相当イカれているのでそんな男の願望を叶えてやろうと協力を承諾。

どうやってタクシーで空を飛ぶのかと思っていると、タクシーを全力で走らせて助走をつけ、最後に思いっきり急ブレーキをかけ、その勢いで男を空へ射出するという、まさかの人力カタパルトシステム。知能ゼロの人間が考えた遊びすぎる。

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ほかにも、大量のピザを積み込んで街中を爆走したり、警察に追われる男を離陸しようとしている飛行機まで届けるインポッシブルなミッションに挑まされたり、果ては宇宙人を乗せて車の素晴らしさを理解させるために爆走したりと、とにかくなんでもありだし絶妙にしょうもなさすぎる。

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今回発表された日本マップでは乗車時に直立不動から90度のお辞儀をしてスタートするサラリーマンとか、豪快に塩をまきだす力士とか、『クレイジータクシー』との適合率99%のお祭り男とかも色々登場。

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相変わらずやらせてくることは本当にしょうもないことばっかりなのだが、全員めちゃくちゃ景気のいいことしか言わないのでこれがバカおもしろい。とにかくメリケン映画の登場人物みたいなやつばっかりなのだ。
この街では誰も正気ではいられない、これが「CRAZY TAXI」──。

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道路交通法の尊厳を踏みにじれ。俺の通った道が、つまりは道だ。

繰り返しになるが、本作の基本的なルールは「客を乗せる→目的地で下ろす」という非常にシンプルなもの。もちろんルートの選び方や早く届けるためのテクニックはいろいろあるのだが、これさえ果たせれば文字通り何をしても良いのが『クレイジータクシー』の醍醐味。

そしてこんな無法環境で大暴れできる日本マップ、率直に言って優良市民であるほど脳汁が吹き出る。ゴールド免許保持の筆者が保証します。

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日本だ……!日本の道だ……!

通りの感じとか街の様子とか、細かいところまで再現度がめちゃくちゃ高い。そのくせ全体的にはごちゃまぜすぎて勘違いジャパン感もすごい。

それぞれエリアは違うものの、東京タワーに東京スカイツリー、渋谷のスクランブル交差点やセンター街っぽい繁華街に、浅草の仲見世通りみたいな通りまで、日本を代表するランドマークがこれでもかと突っ込まれている。

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レインボーブリッジみたいな橋の向こうに富士山が見えてきたときは笑いが止まらなくなってどうしようかと思ったぜ。そんなわけあるか。

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そして日本を代表するのは、なにも有名ランドマークばかりではない。なんとこの日本マップ、カラオケ館やかに道楽、CoCo壱番屋、ドン・キホーテ、くら寿司など、現実の日本で見慣れた店舗があちこちに登場する。

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それ以外の建物も、実在する店舗そのものではないのに「こういう看板絶対あるわ」と思わされるデザインになっていて、しかも街中の看板もコピペなどではなく、それぞれちゃんと違う柄になっているっぽい。

笑ってしまったのが、くら寿司がなぜか七色に光り輝くゲーミング寿司屋になっていたこと。「いくら天下のセガとは言え、くら寿司さんに怒られるのでは?」という気がしたのだが、実はなんとマジでこれに近い店も実在するらしい。ウソだろ……!?

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そしてこのやたら高解像度な日本マップで、あらゆる交通法規を無視して走るの、単純にとんでもなく気持ちがいい。

これは筆者も最初びっくりしたんですが、高速道路の降り口から突っ込んで逆走するの、最初ちょっと抵抗があったんですよ。だって入り口にめっちゃデカく一方通行のマークあるし。

なまじ日本の再現度が高いせいで、いままでの人生の中で刻まれた「ここに入ったらマジで死ぬ……!」みたいなセンサーが本能的に反応してしまう。が、それを乗り越えられちゃうのが『クレイジータクシー』。なんなら客が高速のド真ん中でタクシーを待っている。

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信号無視をしても、信号機を吹き飛ばしても、反対車線を走っても、対向車を吹き飛ばしても、パトカーどころかテントウムシ一匹出てこない。

一応、日本マップを走っていると警察署や交番などもあったのだが、そのへんを見渡してみてもパトカーはおろか警察官ひとり見当たらない。やっぱり人倫の果てじゃん。

そんな世界で走り回ったら人を轢いてしまうんじゃ……とご心配の優良道徳市民の方もご安心ください。この世界の日本人、おそらく全員がニンジャの末裔なので、どんな急ハンドルを切ろうが超反応神回避で車を避けてくれます。ドイツ人もたぶんゲルマン流忍術の使い手とかなんでしょう。

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常日頃から道路交通法とかいう、うるさい小姑みたいな法律に悩まされている全ドライバーに遊んで欲しい。このゲームを10分も遊んでいれば、「カーブで減速するような軟弱モンは、ほんまの漢とはいえんがよ……」という気持ちになれます。アクセルだ、とにかくアクセルだ。

人間社会で培った常識など踏み潰して進め。この世界に道はない。なぜならタクシーが走ったところが道になるからだ。
これが「CRAZY TAXI」──。

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編集・ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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