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「雨穴の変な世界展。」に予備知識ゼロで行ったら、見どころが多すぎて1万字近いレポになってしまった。まるでインフルエンザのときに見る夢【先行レポート】

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「雨穴の変な世界展。」に行ったら、その日の夜に雨穴氏の『変な家』と『変な家2』を一気読みしてしまった。

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思えば、流行りモノに安易に乗りたくない逆張り精神で遠くまで来てしまったんですけど、そりゃ流行ってるからには流行っている理由があるはずで、おもしろいに決まってるんだよなあ。

実を言うと、筆者はこれまで「雨穴」という作家についてほとんど知りませんでした。なんか白いお面をかぶった全身タイツの人が、『変な家』っていうホラー小説を書いている。知っていたのはせいぜいそのくらい。

「ああ、ちょっと怖い系の不思議ホラーでしょ? そういうの、もう結構おなかいっぱいなんだよな〜」などと思っていたのですが、いまなら過去の自分をぶん殴ってでも小説を読ませたい。こんなものをいままでスルーしてきたなんてッ!

というわけで、今回訪れたのは、10月23日から東京・天王洲の寺田倉庫G1ビルで開催されている「雨穴の変な世界展。」の先行体験会。

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本展示は、雨穴氏がこれまで小説や動画、Web記事などで生み出してきた数々の奇妙な作品を、現実の空間に再現した展覧会だ。

『変な家』シリーズに登場する数々の間取りが立体的な模型になっているし、謎のデカい「うさぎの鼻」が展示されているし、形而上学的おせちとしか言いようのない展示とかあるし、なんかライブやってるし、あとそこらじゅうに雨穴氏がいる。

「株式会社闇」の関わる展示だから、またホラーかな? と思いきや、ひとことで言えば奇天烈テーマパーク。とにかくヘンテコな展示が目白押し。インフルエンザのときに見る夢みたいな感じです。

とはいえ、個人的にもっとも衝撃を受けたのは、やはり『変な家』シリーズの間取りを再現した展示。

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「この家には、こんな不思議な空間があるんですよ」「この間取り、よく見るとちょっとおかしいと思いませんか?」と次から次へと奇妙な家を紹介してくれるのだが、いちばん気になる「どうしてこんな間取りになっているのか?」という謎の答えまでは教えてくれない。

そりゃそうだ。小説の核心部分なのだから、こんなところで全部バラされても困る。
でも気になる。めちゃくちゃ気になる。こんなモヤモヤした気持ちのまま帰れるか!

ということで会場で『変な家』と『変な家2 〜11の間取り図〜』がセットになった『変な家1&2Special BOX』を購入→電車→カフェ→自宅と流れるように一晩かけて読破。なんちゃってホラーかと思いきや、ゴリゴリにミステリーで超おもしろい。

しかも、小説を読み終えたあとに会場で撮影した写真を見返してみると、今度はあちこちで「あっ! これ、あの場面のアレじゃん!」という発見も続々。なにこれ。もう一回行きたいんですけど。

執筆/恵那

※この記事は「雨穴の変な世界展。」をもっと知ってもらいたい株式会社闇さんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。

「なんだこの家!?」な『変な家』シリーズの奇妙な間取りがミニチュア模型で完全再現。気になりすぎて妄想考察が捗る

改めて、雨穴氏といえば代表作『変な家』をはじめとした『変な◯◯』シリーズだ。謎の空間やどこにも行けない廊下、まったく窓のない部屋……といった奇妙な「間取り図」をテーマに、その謎を解き明かしていくというミステリー小説だ。

本展示では『変な家2』の間取りが、精巧なミニチュア模型になって登場する。

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これがめちゃくちゃよくできている!

間取り図だけだとイメージしづらいような部分も、立体模型になることで「ヘンさ」が一目瞭然に。図面の上だけではピンとこなそうな違和感が、「た、たしかにこんな家おかしすぎる!」という実感を伴って立ち上がってくる。

再現されているのは単なる間取りだけではなく、生活感を伴った家具や小物までしっかり配置。単純にミニチュア模型としてもおもしろいのだけれど、しかもそれが物語の謎にも関わっている。

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謎の空間やら用途不明の廊下、なぜか壁の内側にある歯車など、なんとも奇妙な家ばかり。

そして各模型にはそれぞれの家が抱える「謎」についてのヒントもキャプションとして用意されているのだが、「じゃあこれってなんで?」という答えまでは教えてくれない。

なんだけれども、いろいろと奇妙な模型を見ていると妄想・考察も膨らんでくるし、そうなるともうなんとしても答えが知りたくなる……というところで、冒頭に戻るわけです。

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会場物販で購入した1&2のまとめ読み愛蔵版。付録の雨穴&栗原もおもしろかった

ちなみに、実際に読んでみると、これがまた非常に読みやすい。『変な家』のほうは、読むのが早い人なら1時間ちょっとで読み切れるんじゃないだろうか。

間取り図を使って謎を解き明かしていく作品なので、文章だけでは理解しにくい部分にはちゃんと図が用意されているし、話もテンポよく進んでいく。続編の『変な家2』は、前作よりスケールの大きな話になっているので少し時間がかかるものの、こちらも非常に読みやすい。

とくにこちらは、最初はそれぞれ独立した奇妙な間取りを紹介するオムニバス短編集のように思えるのに、読み進めていくうちにバラバラだったはずの話が少しずつ繋がっていく気持ちよさがたまらない。

そして何より、読み終わったあとに展示の写真を見返すと、あの模型に込められていた意味が一気にわかるのである。

「ああ〜〜! これ、そういうことだったのか!」

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家具の配置から小物に至るまで、めちゃくちゃ細かく再現されていることにも改めて気づかされる。なんというか、逆アハ体験?

知らなかったからこそ考察が楽しめたという面もあったのですが、知っていれば知っていたでめちゃくちゃおもしろかったはずなので、そこはマジで悔しい。とはいえこれから行く人、どっちでも楽しめると思います!

ちなみに筆者は部屋の中にこまかく配置された小物に興奮して、身を乗り出しつつ写真を取ろうとしてスタッフさんにたしなめられたので、みなさんはご注意ください。正式スタート後には混雑も予想されるので、じっくり見たかったら人の少ないタイミングを狙ったほうがいいかもしれません。

立ち止まれば雨穴。振り返ると雨穴。犬も歩けば雨穴。見上げればそこにも雨穴

雨穴氏についてよく知っている方にとっては先刻ご承知のことであろうが、『変な家』だけが雨穴氏ではない。会場には雨穴がこれまでライター/動画配信者として生み出してきたさまざまな作品が並んでいるのだが、それ以前に、まず目を引くのが雨穴氏の多さである。とにかくいっぱいいる。

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道端に雨穴。ふと見上げると雨穴。なにやら変なポーズを決めている雨穴。なんかデカい糸ようじを持っている雨穴。トイピアノを弾いている雨穴。

どこを見ても雨穴、雨穴、雨穴、雨穴、雨穴……。

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※『糸ようじ」は小林製薬株式会社の登録商標です

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山陽道は広島県、瀬戸内に浮かぶ大久野島という、そこかしこにうさぎが生息しているうさぎがいっぱいアイランドがあるのだが、本展示はその雨穴氏版。雨穴がいっぱいテーマパークである。

ちなみに会場の入口や物販コーナーでは、雨穴ぬいぐるみや、雨穴ぬいぐるみ付きカチューシャを購入可能で、会場を回りながら雨穴ぬい活ができる。正直「誰が買うんだ……?」と思っていたら、うら若き女子たちが「Kawaii〜♡」と言いながら雨穴ぬいと写真撮影している場面に1000回くらい出くわしたので私が間違っていました。

まじめな話、白塗り仮面に全身黒タイツという、通学路に出没すれば100%通報&不審者注意報待ったなしの怪人物がこれだけいる会場、冷静に考えるとホラー感が出てもおかしくないのだが、ずっと見ているとなんだか妙に愛嬌がある気がしてくる。やっぱKawaiiのかも!?

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なお言うまでもない事かもしれませんが、もちろん入り口にも雨穴氏がいます。
どこにでもいる。ユビキタス雨穴である。

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ちなみにこの付近には、奇天烈テーマパークの入り口に相応しく「自由研究キット」「皮膚おりがみ」のぼりが立っています。ルルイエ異本【※】でも作るのかな?

※ルルイエ異本
「クトゥルフ神話」に登場するスーパー魔導書。人の皮で装丁されているらしい。読むと狂う。

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オレの肉染みは消えないんだ!

「皮膚おりがみってなんやねんww」などとゲラゲラしていたのは最初のうちだけ。なぜならもっと奇天烈なものがこのあとたくさん出てくるから。

雨穴氏はこれまで、Web記事や動画で奇妙な工作を多数クリエイトしてきたのだが、本展示ではそうした過去の作品に加えて、本展示に向けた新たに用意された作品なども一堂に集結。「なに食ってればこんなん思いつくんだ?」みたいな想像の斜め上にくる造形物が揃っているのだ。

まずはこちらから紹介しよう。

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これは雨穴氏の暮らす「雨穴の部屋」を再現したベランダで、なぜか肉布団が干されている。なぜ肉なのかはよく分からない。なんかベランダに肉とか干してあったら楽しいかも! という感じなのかもしれない。まあそりゃそうなんだが。

こんな部屋に住んでいる人間がまともなわけはなく、まともじゃない人間が住んでいるのだからどれほどイカレポンチな内装でももう驚かない。

指クレヨンに指アート、なんか鉢から生えてる指、なぜか部屋の真ん中で寝てるマネキン女子に、マジで何に使うのかまったく分からない壁に突き刺さってる筒。いやほんと何?

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なんだかよく分からないが、雨穴氏が重度の指フェチであることは何となく分かる。ゆびキタスである。なんだよ指クレヨンって。

どういうことかと思いきや、実はこれも過去に雨穴氏が動画などで企画・製作したものなんだとか。詳しい方が見たら「あのときのアレじゃ〜ん!」ってなるんでしょうか。

さきほどの寝ているマネキンの女の子も、雨穴氏が作曲した『風邪ラップ』という楽曲のミュージックビデオに登場する人物らしい。せっかくなので聴いてみるとなかなかにエキセントリック。ちょっと脳がジンジンしてくる。

っていうか、雨穴さんって作曲もしてたんですか!?

筆者としてはまずその時点で仰天していたのですが、往年のヘビーウケツァー(雨穴er)からするとこれは常識らしく、会場には作曲家としての雨穴氏にスポットを当てた展示も用意されている。

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これまで雨穴氏が手がけてきた楽曲を雨穴バンドによって演奏する雨穴オンステージ。なかなか愉快な音楽活動の一端を垣間見ることができる。

ほんまにこの人なんでもやるな?と思いながら1曲聴いて満足していたら、ぬるりと別曲がスタート。同曲をリピートするだけではなく、まさかのライブ仕様。

ちなみにこちらもフォトスポットになっており、自分自身が雨穴バンドの一員になってステージに立つこともできちゃうぞ! せっかくなので筆者も撮影してきました。

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おせちに関する形而上学的考察

奇天烈テーマパークの真骨頂はまだまだここから。個人的にかなりお気に入りだったのが、この「ハッピーおせち本舗」のコーナーである。ウケツァーの方はこちらもご存知でしょうが、どうやら雨穴氏は大のおせち好き(?)。

毎年お正月になるとどこからともなく現れる「ハッピーおせち本舗」からおせちを売りつけられているそうなのだが、本展覧会のウワサを聞きつけた彼らが、頼んでもないのに「これまでのおせち」を大集合させたとのこと。むろん、まともなおせちは一切ない。

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「おおよそおせちと呼んで差し支えないおせち」は、果たして本当におせちなのか? おせちという概念が収束した果てに生まれたおせちとは本当におせちなのか? 食べるおせちってまあ見ればたしかに「食べるおせち」としか言いようがないんだけど「食べるおせちってなんなんだよ?」とか。

あるいはこれは近代が初めて直面する料理という概念に対する挑戦であるのかもしれず、おせちという旧態然を依然として崩さない伝統に対するポストモダンによる反逆であるのかもしれず、つまるところおせちってなんなんだってばよ?

しまいには、もはや食べものですらない「おせちCD」や「恋愛おせちドラマDVD」や恋愛シミュレーションゲーム「おせちプリンセス」まで登場。おせちとは、つまり恋……?

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ちなみにこの「おせちプリンセス」についてはマジで遊べます。正気か? まあ正気なら作らんわな……。

むろん本作は「おせちを擬人化した美少女ゲーム」なんぞという軟派なゲームではなく、ゴリゴリのおせチストに向けられた硬派なガチおせち恋愛ゲームで、マジのおせち食材たちとの恋愛関係を楽しめる。

シナリオは雨穴氏本人による書き下ろしとのこと。ほんとになんでもやるなこの人。

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この「おせちプリンセス」は会場で配布されるマップに記載されたQRコードを読み込むことで、誰でもスマートフォンで自由にプレイ可能。案内板には、「かまぼこ」は気の強い同級生とか「かずのこ」は面倒見の良い姉御肌とか色々書いてある。作者はどんな気持ちで書いたんだろうね?

なお本作の体験版は展覧会に先駆けて公開されており、なんと誰でも自由にプレイ可能。試しに遊んでみて、おせちたちと次のステージに進みたくなったらぜひ会場へ!

ユビキタスゆびキタス

ではここからは、今回の展示品の中で筆者がいちばん気に入った雨穴・ザ・ベスト3を紹介していきます。例によって元ネタというか初出の動画とか記事とかはそんなに知らないです。

それではさっそく、第3位はこちら!

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うさぎの鼻。うさぎの鼻……?

キャプションによれば、「巨大なうさぎに鼻ツンされたい」という雨穴氏の夢を叶えるために制作されたものらしい。ギリギリ理解りそうな特殊性癖という感じがする。

全然関係ないけど、森見登美彦作品に出てくる「象の尻」とか思い出すな……。まあでもうさぎに鼻ツンされたいんだったら、たぶん大久野島とかに行ったほうが良いと思います。

続く第2位はこれ!

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かつてTwitter(X)に流れてきたのをたまたま目撃した、筆者の知識にあった数少ない©雨穴作品。爪あつめ。本物が見れて大興奮。シンプルにキモい。

シンプルにキモいんだけど、なぜか惹かれるものがある不思議。お化け屋敷効果ってやつでしょうか? いっしょの箱に収められている「三人母」「泣き子えらび」も、ナニが入っているのか想像できそうでできない不穏さがいい感じです。

そしてこの人やっぱり指が好きすぎる。

ちなみに雨穴氏といえばやっぱりホラーだよね! という方も多いと思うのですが、今回の展覧会場にはこの「爪あつめ」をはじめとしたホラーチックな作品が集まっているエリアも。「こそげの森」と書かれたなにやら不穏な看板の先に……

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薄暗い雰囲気に似つかわしくない、愉快そうなお面の雨穴っぽい人に出迎えられて、怪しい展示が並びます。

そしてやっぱり指が大好きな雨穴氏。
以下は惜しくも雨穴・ザ・ベスト3選外となったヤツヱメヂキ。

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無人の露天古物市で購入したという謎の指アート。普通にホラーな展示なのですが、あれもこれも指フェチの人が用意したものかと思うと、なんだか不思議とほほえましい気持ちになります。

いったい何がこの人をここまで指に駆り立てるのか。これは近代が初めて直面する身体についての疑念なのか? 人のカタチという旧態然を依然として崩さない人類の尊厳に対するポストモダン的挑戦なのか? やっぱり雨穴氏は『ET』とか好きなのか? 指とは恋なのか?

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すごい深爪

気にするところ、本当にそこか?

話が若干横道にそれてしまいました。
安全地帯から人の性癖を覗き込む瞬間ほど愉悦を唆るものはないのですが、そろそろ映えある雨穴・ザ・ベスト、1位をご紹介したいと思います。

ドゥルルルルルルル……(ドラムロールの音)

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じゃん!

「皮膚おりがみ」!「皮膚おりがみ」じゃないか! 本当に存在してたのかよ。

なんとなく入り口で「皮膚おりがみ」のぼりを見てから、脳にこびりついて離れなかったイメージが、いままさに物理的質量を持ったカタチに。うれしいような全然うれしくないような。

ちなみに置かれていたサンプルの中には「ツル」みたいな普通のものに混じって「ゆぶ」という謎のおりがみの折り方も。100%筆者の推測でしかないですが、たぶんこれ「ゆび」の亜種みたいなもんだと思うんですよ。

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お帰りの前には物販コーナーへ

とまあこんな感じで、本展示は「雨穴さんの大ファン!」「『変な◯◯』シリーズってサイコー!」「とにかくヘンテコなものが見たい!」「ホラーの一歩手前くらいでゾワっとしたい!」「この世の何より指が好き!」といった物好きなあなたを満足させてくれることでしょう。

正直まだまだ紹介できていない展示もたくさんあるのですが、気になる方はぜひ会場で探してみてください。会場の中には雨穴氏に関わる秘密(?)に迫るような展示も……?

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だけどやっぱり指が好き

オマケ情報ですが、本展覧会にはあの「栗原さん」が登場する音声ガイド(チケットとは別売)も登場します。

栗原さんと言えば、『変な家』シリーズに登場する設計士で、大手建築事務所に所属する雨穴氏の友人。物語の語り手である筆者(雨穴氏)から持ち込まれた「変な家」の謎を、間取り図の情報だけからたちどころに解き明かしてしまうという、安楽椅子探偵ならぬ間取り図探偵。おまえのような設計士がいるか。

本編ではいつもクール・アズ・クレバーな栗原さんですが、音声ガイドの中では熟年夫婦みたいな雑な距離感で雨穴氏と仲良く罵り合っているので、栗原さんファンは必見です。その際はスマホ用のイヤホンもお忘れなく。

また、今回の展示についてもっと知りたい! という方は、パンフレットを読んでみると良いかもしれません。こちらは展示アレコレや、雨穴氏自身による作品の振り返り、そして本展覧会のちょっとした物語についての裏側を覗き見れるかもしれません。

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もちろんパンフレットだけでなく、物販コーナーには先にご紹介した雨穴ぬいほか、さまざまな雨穴グッズが展開されております。雨穴氏監修、初お披露目のものも多いとのこと。

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あひ!?!?

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「皮膚おりがみ」!「皮膚おりがみ」じゃないか!おまえ商品化されとったんかい!


なお、最後になりましたが、今回の展示に際して、雨穴氏はじめ主催陣からコメントを頂いていますので、以下に掲載させていただきます。

雨穴氏:
今回、「雨穴の変な世界展。」ということで、初めての大規模展覧会を長期間開催することになりました。

これまで『変な家』や『変な絵』、YouTubeの動画や記事も含めていろいろな作品を作ってきたんですが、例えば栗原さんという同じキャラクターが複数の作品に登場したり、いつの間にか自分の作品同士が関連を持って、こことは違うひとつの世界が出来上がってきたという感覚があります。

今回は、その「雨穴の世界」──ここじゃないどこかの世界を、ご来場の皆様に自由に散策してもらい、その中でいろんなものを見つけたり、考察したり、いろんな楽しみ方ができるような、そういうテーマパーク的な展覧会になっています。雨穴を知らない方も、よく知ってるよっていう方も、もうどなたでも楽しめるように作っておりますので、ぜひ一度ご来場ください。

それから過去作を楽しんでもらうだけでなくて、今回の展覧会のためにある種のストーリーも用意しています。展覧会を歩いていただく中で、「どんなストーリーなのだろう?」みたいなことを考察していただけると、雨穴の「何か」がちょっとわかるかもしれません。ぜひ、その点もお楽しみにしてください。

長島氏:
まさに雨穴さんが言ったように、今回は幅広い方々に楽しんでもらえるような展示になっています。雨穴さんを知ってる人だけではなくて、知らない人でも、単純に見た目のインパクトだけでも「これすげえ!」みたいに感じてもらえるようにしているので、ぜひお越しください。

あとは、展示だけじゃなくてグッズもすごくこだわっていまして、グッズもほとんどすべて雨穴さんがデザインしています。クッキーはすべてデザインを変えていたり、ぬいぐるみの角のこだわりだったり、いろいろな工夫が詰まっているので、そのあたりもひとつの作品として見ていただけたらと思います。

頓花氏:
ほんとうに最初から最後までぎっしり中身が詰まった展覧会になっています。雨穴さんの大ファンという方は絶対に楽しんでいただけると思いますし、本だけしか知らないよとか、オモコロの記事だけ知ってるよとか、動画だけ見てるよっていう断片的にしか知らない方でも、ひとつひとつの作品の凄まじい作り込みから、それが本当に世界として立ち上がってくるような体験になっていますので、きっとご満足いただけると思います。

ひとりの創作者としても、展示物を見てるだけで、自分も新しく何かを作ってみたいと思えるような、雨穴さんのパワーを少しもらえるような体験にもなっているので、そういう風にも楽しんでいただけると嬉しいです。

「雨穴の変な世界展。」は、来年2027年1月17日まで、東京・天王洲の寺田倉庫G1ビルにて開催中です。

編集・ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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