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ゲーム業界で働きたい方に──業界の片隅で働くオヤジが明かす“労働環境の実情”と“滑り込む方法”

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 人気ゲームブログ「島国大和のド畜生」管理人の、島国大和さんによるコラム「島国大和のゲームほげほげ」。第6回となる今回は、ゲーム業界への就職について、実際に働いている人間の視点で語っていただきました。

 

 プレイステーションVS.セガサターンという次世代機戦争真っ只中に業界に入った島国さん。コンシューマーからPCのMMO、ケータイ、そしてスマホゲームと、開発の地を転々としながらゲームを開発し続ける彼だからこそ語れる本音が、ここにある!?


 お久しぶりの島国大和です。デスマーチしてますか!(挨拶)

 最近のゲームは、無茶なデスになる前にプロジェクト終了になりますね。時代は変わりました。
 寂しいもんです……嘘です、寂しくはないです。スマホゲームのデス運営は今でも健在ですし。

 さて、そんな感じでゲーム業界も時代が変わっていくわけですが、変わらず就活時期になると聞かれることがあります。

 「ゲーム業界って、どうすれば入れるの?」

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(Photo by Sean Gallup/Getty Images)

 こちとら、「就活時期って、いつだっけ」なんてレベルで世間から距離がありますが、それでもアドバイスを求められたら頑張って答えるわけです。

 今回は、もうすぐ就活開始、もしくは絶賛就活中の若者が持っているであろう“ゲーム業界にちょっと手を出してみようかな”という興味に応えて、何か書いてみようと思います。

 ちなみに、自分はわりと多くの現場をけっこうな角度から見ているほうだと思いますが、ゲーム業界は広いですから、見てきたものは、ほんのいち部分です。もっといい会社も、悪い会社も、違うロジックで動いている会社もあるでしょう。
 なので、「すでに業界で口に糊している“イチおっさん”の見解だ」くらいに見ておいてもらえると助かります。

ゲーム業界労働環境今昔物語

 自分はこれまで「ゲーム業界にどうすれば入れますか?」という質問に対して、「ゲーム業界には入らないほうがいいと思います」というアンサーをしていましたが、最近はそうでもなくなりました。

 自分がゲーム業界に入ったのはプレイステーションVS.セガサターンの華やかなりし頃。しかも新しい業界だったので、「ゲームを作って定年まで生きた」という人は当然おらず、“海のものとも山のものとも”わからぬ印象の業界でした。

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(Photo by Tomohiro Ohsumi/Getty Images)

 ゲームバブルでしたし、勢いはある。しかし、この勢いがいつまで続くかわからない。そもそも日進月歩の進歩の中で、その勢いに自分がついていけるとも限らない──完全に“人生バクチ”ですね。
 当時、自分の周辺では「ゲームで食う」=「バンドで食う」みたいなノリでしたよ、ゲーム業界志望者は。60代になってゲーム開発の最前線にいる自分を想像するのは難しかったですし。

 なので、「ゲーム業界は目指さないほうがいい」と言うことが多かったわけです。
 「そうは言ってもゲームで食うんだ!」という方は、ゲーム業界に入ってきますけれどね。バクチの答えを人に尋ねても仕方がなかったわけです。バクチですから。

 でも、最近は世の中のほうが変わりました。

 そもそも現在、普通に安定している仕事がない。大企業もリストラしたり売却されたりする時代。
 危うさはどんな仕事でも一緒です(自分が就活していた頃はNECもシャープも高嶺の花でしたよ)。“一度就職したら定年まで食える”なんて、夢物語になりましたね。

 そんな状況の中、ゲーム業界の利益は過去最大で、ゲーム会社も増えました。ゲームのハードウェアを買わない人たちもスマホは持っているから、潜在顧客には苦労なし。

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(Photo by Mike Coppola/Getty Images)

 そんな状況下で、年間何百本もゲームが作られています。
 最近はソシャゲといえども3億円以上の開発費は普通です。10億を超えるのも普通にある。つまりは開発人員が多い。
 QA(Quality Assurance=品質保証。品質のチェックと改善内容の提案・実行)の人員を含めれば100人超のチームなんてのもフツーです。

 また、最近は派遣社員のゲーム開発者もめっちゃ増えたこともあり、開発会社にとっては“リスクが少なく人材を集めることができる”ので、以前より人を採用しやすい。

 このように、受け皿が多くなり、流動性も上がったわけですから、ゲーム開発者の総数も相当増えているのではないでしょうか。

 そんなわけで、どこの業界でもバクチなら、ゲーム業界のバクチ率も似たようなものになってしまいました。ですから、「同じバクチならゲーム業界もありかな」と考えたとき、「とりあえず試しに開発者をやってみる」というのがアリな状況になってきている気もします。

 そして、ぶっちゃけ今のほうが、昔よりゲーム業界に入りやすいのではないでしょうか。

 ただし。

 難しいのは“食い続ける”ことです。ゆえに、今でも人にお勧めはしてません。
 なぜ食い続けるのが難しいかというと……。

日進月歩の技術を追い続ける必要があるから

 自分がゲーム業界に入った頃は、ゲームの主力は「ローポリ+C言語で、メモリは2メガバイト」でした。
 その後、コンシューマーハードのスペックはウナギ登りです。プレイステーション4なんてメモリ8ギガバイトですよ。当時の何倍だよ???(約4千倍でいいんでしたっけ?)
 ゲームがロムカセットだった時代は、ロムカセット用のゲームの文法。なるべく小さいサイズのシステムによって長時間遊べるものが求められましたが、ゲームがCDやDVDになったときは、サイズの問題はなくなり、今度はアクセス速度が求められるようになりました。

 ネトゲも隆盛しました。ポリゴン数は増え続け、サーバークライアント型ゲームをどういう文法で作るべきか、というまったく新しい壁が出てきました。
 ゲームが通信になったとき、通信量をいかに下げるかが求められます。またプレイ時間も、「短時間プレイを長期間にわたって行う」という新しいプレイスタイルへの合致が必要です。

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(Photo by Ethan Miller/Getty Images for Esports Arena Las Vegas)

 つまり、今のゲームが好きでも、10年後のゲームはまったく違う姿をしているかもしれないのです。
 「ゲーム性が重要」とか「キャラクターものが強い」とか、「ギルドバトルがいい」とか。「ソーシャルがいい」とか「ソロプレイできるのがいい」とか。知ったこっちゃないですね。そんなのは数年で消えてはまた何かが現れて……という流行があるのですから。

 先ほど書いた通り、ゲームの内容はメディアで変わるので、ROM、円盤メディア、通信、据え置き、ケータイ、スマホと、けっこうな頻度でゲームロジックがさま変わりしました。
 そういった状況下で、「わーい新しい状況! たのしー!」とか思いながら、業務時間外にもゲームシーンを追い続ける気質がないと、あっという間に時代遅れのロートルになっちゃいますね。

転職しようとしてもツブシが効かないから

 ゲーム業界から他の業界への転職は、なかなかに難儀です。スキルがどうしても特化しすぎるためですね。
 一部エンジニアが他業種へとか、上手いデザイナーがイラストレーターや漫画家へとか、限られた例はありますけれども。

薄給だから

 人によりますが、給料は自分が持っているスキルしだいです。
 ちなみに今この瞬間、サーバー、クライアントのエンジニアは、某社が買い集めたせいでけっこうな金額です。その余波で、労働市場でみんなお高い。
 とはいえ、職種によってはそうでもないんです。スカスカの薄給になってしまう人もいます。派遣会社が間に何社も入って、中抜きされてしまう場合もあります(ヒドイ)。

 何はともあれ、自分のスキルを高めていかないと、いつどうなるかわからないので、常に勉強ですね。

 以上の3点を覚悟の上で、ちょっとゲーム業界を覗くのもいいかもしれません!

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(Photo by Getty Images)

ゲーム業界に潜り込む3つの道

 ゲーム業界に就職するには、だいたい3つぐらい道があるので、ちょっと追ってみましょう。

その1 シンプルです。

 有名大学を卒業し、爽やかな態度で、高い能力をアピールして、大手ゲーム会社に入社すれば良いです。

 最近では、このルートで来ている人は多いです。某社は学閥がけっこう強烈で笑っちゃうくらいです。
 有名大卒しか採らない会社もありますし、昇進にペーパーテストがあるところもありますね。
 安定した巨大ゲーム市場はすでに、ゲームに夢を追うのではなく、「安定」を追うひとつの方法かもしれません。

 有名大学に行くのは難しいですし、そのスキルをゲーム会社に持っていくのが割に合うのか……というのはありますが、このルートは「狙える学力があって、いろいろとツブシが効くし、ゲームで食いたい」ならこれ一択じゃないでしょうか。
 ただし難点があって、これはもう普通の就職活動です。いやまぁ他のも全部そうですけど。
 この手法が使える人は、他の仕事のほうが美味しいのではないでしょうか。

その2 パワープレイです。

 今すぐ売れそうな完成度のゲームを作って「これは私が作りました」って言えば、だいたいイケます。
 「そんなことできるかー! 無理じゃー!」という人もいるかもしれませんが。わりとこの道はあります。
 ひとりで1本作ることができる人は、そうではない人と違い、ゲーム制作の見えにくい場所の工数や手間を感覚的に理解しているわけですから。雇用側からしても期待値は上がります。

 ちなみに自分は、完成度はさておきとりあえずゲームを作って持って行ったら、そのまま働くことになりました。
 その個人作成の同人ゲームの売り上げは上京費用の足しになりましたよ。ムダがない! もう何十年も前の話ですね。爺さんが竹ひごで凧を作ったような話……。

 今の時代にこれができるかといえば……できます。最近の若者でも知人にも何人かいます。
 企画志望者で、応募書類に自作ゲームを添付してくる人がいます。もちろんポイントは高いです。
 ちなみに、10年以上自分は新卒採用の応募作品を見ていますが、ちゃんと完成しているところまで作ってある人はひと握り。そもそも動作しない実行ファイルを送ってくる人もいます。
 実行ファイルを叩けば確実に動く。環境整備不要。動かなかったときのために動画も添付。くらいの慎重さがあるといいですね。

 自分で1本作れるというのは武器になるので、せめて武器をちゃんと使おうぜ! というところでしょうか。
 ただし問題があります。

 この手法が使えるのは若いうちだけです。ある程度歳をとった場合はひとりで1本作れる能力も大事ですが、複数人数、チームで物を作った経験が重要になります。

 最近のゲームは大人数で作りますし、保守性が重要なので、キレイで確実で、後で読んでわかりやすい、いじりやすいコードが必要です。
 そしてプログラム以外にも、大人数ゆえにコミュニケーション能力やら、わかりやすい納品形式、タスクチケットシステム、バージョン管理など、チームとして業務でやらないと学びにくいものも多いからです。

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(Photo by Getty Images)

 「他の人と意思疎通しながらチームでゲームを作る」というのは、相当に癖が強い作業です。

 年を食ってからこれを学ぶのは、日本の就業状態ではなかなか難しい。
 なので、ひとりで1本作ってアピール、というのは若い人向けの技です。

 ちなみに、すでにゲーム業界で就業していて、その上で個人でゲームを作っているような人は、それはそれで武器になります。「会社でゲームを作って、帰宅してゲームを作って」ということは、経験値2倍ですからね。
 レベルアップ速度も2倍です。期待値高め。

その3 スタンダードです。

 何らかの技術に特化して採用される。一番多くの人がこの道を使っていると思います。特化したパートによっては、ツブシが効くかもしれません。

 絵が上手い、プログラムが上手い、企画書が書ける、QA能力が高い、3Dツールに習熟している、サーバインフラに強い……などなど。
 あと、「ガチャにお金をすごく使っていて、その感覚をロジックとして言語化できる」なども求められたりしますよ。
 サーバエンジニアとかならば、ゲームサーバの開発経験してれば、他にけっこう転用が効きます。

 ただし、これはスタンダードなだけに、ライバルも多いです。
 ライバルに負けないにはどうしたもんでしょうか。そのことにも後で触れますね。

 といった感じでしょうか。
 まぁこれ以外にも、コネとかマグレとかあるんですけれども、その辺は除外します。軽くゲーム業界への侵入パターンをおさらいしたところで、本題に入って行きましょう。

何が望まれているかを考えよう

 とりあえず、就職活動全般に言えると思うのですが──「相手が何を望んでいるか」と「自分の望み」を比べて、着地点を探すといいのではないでしょうか。

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(Photo by Getty Images)

 人によっては何も譲らずとも相手が渇望するほどのスキルで圧倒することができるでしょうし、武器がなければ、給料やら待遇やらを譲ったりする場合もあるでしょう。
 ですが、まだ何者でもない人が、要求ばかり言っても通りませんし。まずはスキルを手に入れるために職場に潜り込むのも手と言えば手です。

 これはゲームに通じます。お互いの手札を見せながら、合意できる場所を探すようなものです。
 相手が求める人材。こちらが求める環境と待遇。
 ゲーム業界の話なのでいきなりゲームを例に出しますが、ゲームというのはルールを把握しているヤツが勝ちます。

 たとえば格闘ゲームは、基本的には「打撃」、「ガード」、「投げ」の三つ巴ゲームです。ガードには上段下段があり、ジャンプ攻撃と足払いに対応します。
 これを上下に揺さぶってガードを固めさせつつ投げたり、必殺技で削ったり、逆にガードを割ろうと大技に出た隙にカウンターをねじ込む……というのが、たいていの格闘ゲームのキモです。

 表面上の「レバーとボタンで技とガードを駆使して闘え」というルールには、こういう風に闘うのが定石である、というのが隠れていますね。

 この定石を知らずに対戦して、勝てるでしょうか。相手が弱くないと無理ですね。

新卒採用の場合は?

 さて、就職活動の話に戻します。
 就職活動の場合、敵は“採用活動を行っている企業”です。ヤツらに何が効くかを考えればいいわけですね。新卒採用ならたいていの場合、「今後の成長性」と「直近の取り回しの良さ」を企業が求めているでしょう。
 つまり、地頭がよくて、素直に言うこと聞くタイプが、ウケるわけです。フレッシュで健康そうだとなお良いでしょう。

 そして面接時、「僕はこういうゲームが作りたいです。他は嫌です」とか「御社のゲームのこのガチャは酷いと思います」といった発言は、戦略的に言うのはアリかもしれませんが、考えなしに喋るとバカに見えます。
 「最近のゲームはダメだ、温故知新でこういうゲームを作りましょう!」みたいなのも煙たく見えますね。最近のゲームは最近の市場に適合させるためにああなっているわけで、あなたの考える「こういうゲームを作るべきだ」というのは、商売として成立する保証がないわけです。ここで「ほほう、そう言うなら、そのバクチに乗ってみよう。採用!」なんて会社は、危なっかしいですし。

 じゃあ、どうするかといえば、「地頭が良さそうで、素直そうな、フレッシュで健康そうなフリ」をすればいいわけです。

 要するに、相手が求めているような人材のフリをしろ、ということですね。

 ゲームの現場なんて、思い通りにならないことはいっぱいあります。でも、そこで着実に仕事をこなして欲しいですし、病気で倒れられてもゴメンですし、メンドくさいヤツの気分の面倒まで見たくないので、自分の機嫌ぐらい自分で面倒を見れるヤツがいいわけです。

 「そんな、自分を偽ってまで就職活動なんかできるかー!」

 なんて意見もあるかと思いますが、チーム作業なので本音はさておき、円滑にやり取りするスキルはあったほうがいいに決まっていますね。 
 メンドくさい人をひとり採用すると、その人のために回りが迷惑しますからね。面倒ではない人を演じるのは大事です。

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(Photo by Getty Images)

 そして、自分を偽って採用されたら、うまく偽り続けてください。
 家に帰ってから、グダグダのグズグズでもまったく問題ないですが、仕事中は偽った自分をうまく演じてほしいもんです。それが、求められるスーパー人材だと思います。

 とはいえ、偽る量が多いと厳しいので、偽る量が少なくて済むような仕事を探すのが一番だとは思います。職場は星の数ほどあるので。

中途採用の場合は?

 中途採用したい企業は何がほしいか。

 それはたぶん、組織図的に、穴が開いているところがあるから、中途採用を行うのでしょう。「開発を円滑に行うには、このスキルを持った人が必要。なのに、いない」みたいな。
 そして、その穴に当てはまるかはまらないか、問題を起こさないか、みたいなところでしょう(たぶん)。

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(Photo by Getty Images)



 ですから、新卒ではなく中途採用ならば、企業からは「スキル」が求められます。そして、「人間性」です。
 ちゃんとスキルがあることをアピールし、人間性に問題ない(サボらない、ネガティブにならない、モメごとを起さない)ことが、面接などで伝えられればOKじゃないでしょうか。

臨時採用の場合は?

 臨時採用をしたい企業は何がほしいか。
 たぶんそれは、“今この瞬間、プロジェクトに穴が開いている”んですよ。その穴を埋めることができる人材がほしいわけです。「やっべぇ、サーバの知見があるプログラマが足りねぇ」とか、「3Dツールを熟知したデザイナーが足りねぇ」とか。「雑用を文句言わずにこなすプランナーが欲しい」とか(最後に悪意がある感じでした。ヤですねー)。

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(Photo by Getty Images)



 空いた穴にピッタリ合うパーツが探されているわけですから、「俺ならその穴をキレイに埋めますよ」ということがアピールできればOKなわけです。
 ここで「俺はこれが作りたい」、「こういう仕事しかしたくない」とか言うと、そりゃ「今回はご縁がございませんでした」となります。
 また「こういうスキルがほしい」というときに「そのスキルはないです」だと、それもご縁がありません。

 こういうのは「割れ鍋に綴じ蓋」というか、スキルのある人はそのスキルがほしい人に売ればいいわけで、ちょうどスキルがかみ合わないところでムリしてもしょうがないです。

今回のまとめ

 就活と採用なんて、本当にマッチングだけの問題なのです。開いた穴にハマるか、ハマらないか。
 お断りされても「ちょうど俺に合う穴がなかったな」ぐらいに思っておけばいいし、どうしても採用されたければ「どれ、俺に合わない穴だが埋めるだけのスキルがあるところを見せてやろう」ぐらいの気持ちでいけばいいと思います。

 以上、まとめると──新卒採用も中途採用も臨時採用も、相手が何を求めているかを探って、それに合致する人材のフリをすればいい。100%マッチするなんてことは、もともとないですから。
 そこそこマッチする能力を自分が持っているなら、それをアピールすれば良い。ゲーム攻略と一緒ですよね。
 昔と違って、一社で定年まで働く時代じゃないですしね。うまく、社会を泳ぎ切りたいもんです。目指せ、業界ゴロ(違う)。

 と、このごろ質問が多く、面接もいっぱいしていたので、たまにはこういう話題もいいかしらと思って書いてみましたが、どうでしたか?
 自分はエラソーに語れるような人間ではないですが、踏んだ場数から見える景色の、ほんの一部でもお伝えすることができたらいいな、と。
 就職活動は重い話題なので、軽くふわふわ書くのは難しいですね。
 「ツブシが効かない」というのは、書いていてホントに身につまされてゲンナリしましたよ。
 ゲーム業界がこの後どうなるかって、わりとゲーム業界外の影響もデカイわけですしね。

 ちなみに島国は「好きに作っていいよ」、「金なら糸目はつけぬ」と言ってもらえればホイホイ釣られますよ!

 ではでは、今回はこの辺でー。

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