ワールドカップ決勝戦でゴールを決めた選手が『Fortnite』のエモートダンスを披露、サッカー選手にも広がる『Fortnite』の輪

 日本時間7月16日、2018 FIFAワールドカップの決勝戦、フランス対クロアチアの試合が行われた。
 1-1のイーブンで迎えた両チームの熱気が高まる前半38分、ゴールを決めたフランスの選手が『Fortnite』のエモートダンスを披露するという“事件”が起こった。

 ゴールを決めたのは、フランスのアントワーヌ・グリーズマン選手。グリーズマン選手が披露したのは『Fortnite』の「Take the L」(負け犬が!)と呼ばれるエモートダンスで、その名からもわかるとおりかなりの煽りっぷりである。

上記動画0:55〜より、ゴールを決めたグリーズマン選手がエモートダンスを披露する様子が確認できる。

 グリーズマン選手は以前から非常に熱心な『Fortnite』プレイヤーとして知られており、このゴール後のダンスパフォーマンスは今年になってから何度か披露している。
 以前はゲームメディア以外から「謎のダンス」と紹介されることもあったが、この大舞台で披露したことで『Fortnite』と知ったサッカーファンも増えるかもしれない。

※6月2日につぶやかれたグリーズマン選手のツイート。

 2018 FIFAワールドカップで『Fortnite』が話題に上がったのは、実はこれが初めてではない。

 たとえば、グループステージのイングランド対パナマ戦においても、イングランドのジェシー・リンガード選手が「Hype」エモートを披露している。

 そのほか、ドイツ代表が一次リーグ敗退となった際には、ドイツの「Bild」紙など複数のメディアが、敗戦の理由を選手の一部が『Fortnite』や『FIFA 18』、『Call of Duty』を朝まで遊んでいたからだと報じた。
 真偽の程は定かではないが、結果としてドイツはワールドカップでグループステージが導入されて以来はじめての予選敗退となり、国民を失意のどん底に突き落とすことになった。

 余談だが、2016年に27歳という若さでプロ選手を引退し、プロゲーマーに転向したウェンデル・リラ選手は極端な例としても、サッカー選手がゲームを趣味とする例は数多くある。
 本大会で得点王に輝いたイングランド代表のハリー・ケイン選手と、同じくイングランド代表のデル・アリ選手も、『Fortnite』ファンのひとりだ。

 『Fortnite』で一躍大人気となったストリーマー・NINJA氏と仲良くプレイしているのが、なにを隠そう彼らふたりである。
 特にデル・アリ選手はTwitchで自身のプレイをストリーミングするほか、ゴールパフォーマンスとして『Fortnite』の「フロスダンス」をゴールパフォーマンスとして披露しているほどハマっているようだ。

 そもそも『Fortnite』のエモートへの情熱は常軌を逸した物となっており、オリジナルのものだけでなく、インターネットミームや映画などさまざまな元ネタからの引用も積極的に行っており、総数は50近い。これら数多くのエモートの元ネタ探しも、ファンたちを楽しませるひとつの要素となっている。

 特に「Best Mate」のダンスエモートは、『ダークソウル』のファンメイドムービーが人気を博し、大量のフォロワーが現れたエモートで、知っている人も多いだろう。

※謎の走り方で町中を『Take On Me』の曲とともに駆け抜ける映像「Jogging in tune with Take On Me」。上記の『ダークソウル』のファンメイド映像や、「Best Mate」のエモートダンスの元ネタとなった。

 また件の「負け犬が!」の元ネタは、映画『IT』に登場するピエロ「ペニーワイズ」のダンスシーンだ。
 『Fortnite』ではコミカルな仕草にしか見えないが、調子の外れた音楽に乗って踊る原作のペニーワイズはかなり怖い。ギャグとホラーは紙一重というが、この両者には分厚い紙一重があるように思える。

 このほかにも、デル・アリ選手がゴールパフォーマンスで使った「フロスダンス」にも元ネタがある。サタデー・ナイト・ライブでケイティ・ペリーと出演し人気が爆発した「Backpack Boy」として親しまれている少年のダンスだ。

※フロスダンスの元ネタである「Backpack Boy」少年のダンス。ニュース番組でも取り上げられるなど話題となった。

 『Fortnite』はPCだけではなく、コンソールを含むさまざまなハードで人気を博している。PS4、Xbox One(日本国外のみ)、Nintendo Switch、iOSでもFree-to-Play形式でリリースされており、つまり最新のゲーム機を持ってさえいれば誰もが遊ぶことができる。
 この手軽さでファンを増やし続け、2018年5月には月間アクティブユーザー数が4000万人、同時接続人数もピーク時で300万人を超えたと発表されている。

 ライブストリーミングでも異例の盛り上がりを見せる『Fortnite』。単なるインターネット上の流行りにとどまらず、さまざまなカルチャーにまで引用されるようになっており、その勢いは増すばかりだ。

 先日にはファンによる署名活動で新たなエモートダンス「Orange Justice」が追加されたが、こういったファンとの繋がりを重視する開発姿勢が人気を生み出す原動力のひとつと言えるだろう。

文/古嶋 誉幸
編集/ishigenn

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一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
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ニュースから企画まで幅広く執筆予定の編集部デスク。ペーペーのフリーライター時代からゲーム情報サイト「AUTOMATON」の二代目編集長を経て電ファミニコゲーマーにたどり着く。「インディーとか洋ゲーばっかりやってるんでしょ?」とよく言われるが、和ゲーもソシャゲもレトロも楽しくたしなむ雑食派。
Twitter:@ishigenn
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