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中国発モンスター捕獲×育成ゲーム『るぅみマスター』は「親しみやすいアート」と「幅広い環境での動作」を軸に設計──グローバル展開を見据えた方針を開発者に訊く

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気軽に集めて、楽しく育てる。そのシンプルな楽しさを、片手で、5分から味わえる──そんなコンセプトで開発されたのが、中国発のモンスター収集・育成ゲーム『るぅみマスター』だ。

あえてカジュアルに振り切った背景にあるのは、開発陣が抱く「現代人は忙しく、2〜3時間の余裕をつくって没入するのが難しい」という実感だ。そのうえで本作が設計の軸に据えたのが、ふたつの条件。世界中の誰もが親しめる「普遍的なデザイン」と、どんな環境でも「快適に動く軽さ」である。

今回、その開発プロデューサーである拓拓(トト)氏に、話を聞く機会を得た。どうやら氏は、もともとソウルライクのようなハードコアな作品を手がけており、時代の変化を踏まえてカジュアルへ舵を切ったというのだ。

2026年内のグローバルリリースを控える本作。その着想と狙いをお聞きした。

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『るぅみマスター』プロデューサーの拓拓(トト)氏。

取材・文/竹中プレジデント


ソウルライク作品を手がけたプロデューサーが、片手で5分のカジュアルゲーム開発へ

──『るぅみマスター』はどのような着想からスタートした企画なのでしょうか。まずは本作のコンセプトから教えてください。

拓拓(トト)氏:
じつは私がプロデューサーとして最初に携わった作品は、いわゆる「ソウルライク」のようなハードコアなゲームだったんです。ただ、スマホゲームとして展開するには、どうしても敷居が高くなってしまう難点がありました。

より多くのプレイヤーに楽しさを届けるには「カジュアルさ」が必要です。私自身、『パルワールド』が好きだったこともあり、あの「モンスターを収集・育成するおもしろさ」をスマホで気軽に味わえるゲームを作りたいと考えたのが出発点でした。

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──そのソウルライクの作品を作られていたのはいつ頃だったのでしょうか? そこから本作の開発に至るまでの流れについて教えてください。

拓拓(トト)氏:
私がプロデューサーとして働き始めたのが2019年で、当時はそのソウルライクのゲームに携わっていました。

その後、2022年から2023年にかけて「もっとカジュアルなゲームを作りたい」と大きく方向転換し、まったく別の企画としてこの『るぅみマスター』を立ち上げたのが2024年のことです。

最初は前プロジェクトのメンバーを中心に10名程度で始めましたが、今では100名ほどの規模に成長しています。

──開発規模が拡大したのですね。開発において「ここだけは譲れない」とこだわった点や、苦労したポイントをお聞きしたいです。

拓拓(トト)氏:
もっとも大切にしているのは、「高い満足度を、できるだけ少ない負担で楽しんでいただくこと」です。言い換えれば、少ない時間や労力で最大の楽しさを得られる体験ですね。ゲーム内のあらゆるコンテンツは、このコンセプトを軸に設計しています。

ただ、その実現には多くの挑戦がありました。たとえば、オープンワールド探索における「ワクワクする宝箱」や「採掘」、そして「ボスやレアなるぅみとの遭遇」といった「発見の楽しさ」を、ひとつひとつランダムイベントとして再構築しています。

プレイヤーが「思わず嬉しくなる驚き」を感じられるよう、出現確率やバランスは何度も検証と調整を重ねました。

結果として、ワンタップでテンポよく進めながらも、モンスター収集・育成の醍醐味が凝縮された、まるで超ハイテンポなローグライク形式の捕獲ゲームを遊んでいるような感覚に仕上がったと思います。

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──その「少ない負担で楽しむ」という思想は、拓拓(トト)さんご自身の体験から生まれたものなのでしょうか? それとも中国国内、あるいはグローバルなトレンドを踏まえてのことですか?

拓拓(トト)氏:
個人的な実感もありますが、やはり現代のプレイヤーは非常に忙しく、2〜3時間のまとまった時間を確保してゲームに没入することが難しくなっています

今のトレンドとしては、地下鉄での移動中などの5分程度の隙間時間に、片手タップでプレイできるゲームが増えています。本作は、まさにそうしたニーズに応えるために企画しました。

──そういった「現代のプレイヤーが忙しくなっている」という傾向は、どういった経緯やリサーチから見えてきたものなのでしょう。

拓拓(トト)氏:
毎年、ゲームプレイヤーの習慣や動向をまとめた市場リサーチのデータが共有されるので、まずはそれをベースにしています。

それに加えて、私自身が日々の生活のなかで肌で感じ取った周囲の情勢や、実際のプレイヤーのみなさまに向けたアンケートでも、明確にそういう傾向が見られました。データと実感の両面から確信を持った形ですね。

リリース目前、興奮と緊張のなかで

──2026年内にグローバルリリースを予定している『るぅみマスター』ですが、リリースを間近に控えた今の率直な心境をお聞かせください。

拓拓(トト)氏:
興奮して眠れない日も多いですし、かなり緊張もしています。

ただ、CBT(クローズドβテスト)期間中にプレイヤーのみなさんからたくさんのフィードバックをいただき、それをもとにブラッシュアップを重ねてきました。

今は、みなさんのご期待にしっかり応えられるよう、全力で準備を進めているところです。

──今の話にも挙がりましたが、2026年5月に実施されたCBTの手応えはいかがでしたか?

拓拓(トト)氏:
CBTでは多くのプレイヤーさんから非常に前向きなフィードバックをいただき、チーム一同すごく喜んでいます。全体としては想定通りの反応をいただけたかなと。

ただ同時に、いくつかの課題も浮き彫りになりました。大きなところでは「プレイ時間の負担感」「課金バランス」、そして「長く遊んでいると単調に感じられる」というご意見ですね。

──スマホゲームを遊ぶうえで、どれもユーザーが直面しやすいリアルな課題ですね。「プレイ時間の負担感」に対してはどのようなアプローチを?

拓拓(トト)氏:
多くのコンテンツで、演出や報酬受け取りの待ち時間を短縮しました。また、冒険モードには要望の多かった2倍速機能を追加しています。最大1000倍速まで可能です。

よりテンポよく、気軽に爽快感を持って遊んでいただけるようにして、「楽しく、コスパの高い体験」という本作のコンセプトをしっかり実現できるよう改善を進めています。

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──「課金バランス」についてはいかがですか。

拓拓(トト)氏:
「より価値を高め、より手に取りやすくする」ことを方針にしました。スタミナ価格の調整に加え、シーズンマップで同じ色違いるぅみが重複して出ないようにして、色違い図鑑のコンプリートを狙いやすくしています。

また、育成・収集の価値を高めるために、星彩エフェクトや性格、バッジ、親密度、そして身長や体重といった個体差の要素を新たに追加しました。

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──「長く遊んでいると単調に感じられる」という長期的な遊びの幅についてはいかがでしょう。

拓拓(トト)氏:
ビー玉ゲームやケーキ作り、「ごはんの時間」や討伐イベントなど、週替わりで楽しめるコンテンツを順次追加していきます。

さらに、ギルドイベントや新たなジムコンテンツの準備も進めており、今後は季節イベントや他作品とのコラボなど、継続的に新しい体験をお届けしていく予定です。

現在も開発への投資を続けながら、プレイヤーのみなさまにできるだけ早く、より完成度の高い形でお届けできるよう全力で取り組んでいます。

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──先ほど「プレイ時間の負担」や「課金バランス」に関するお話がありましたが、これらの調整にあたってベンチマークにしているタイトルや指標はあるのでしょうか?

拓拓(トト)氏:
基本的には、プレイヤーのみなさんからのフィードバックを基準にしています。定期的にプレイヤーの方々と直接お会いしているので、「課金が少し重い」「プレイ時間が長すぎる」といった声があれば、それをもとに調整を行っています。

ですので、ゲーム体験そのものについて他のゲームを参考にすることは基本的にありません。ただ、先ほどお話しした「色違いが重複して出現しない仕組み」や、課金アイテムの価格設定などについては、現在の市場のスタンダードを参考にしています。

──「直接お会いしている」とのことですが、どのような頻度や形式でヒアリングされているのでしょうか?

拓拓(トト)氏:
開発開始から半年が経った時点で、このような会議室(下記画像)に20名ほどのプレイヤーをお招きして、対面でご意見を伺ったりアンケートを実施したりしました。

その後も、大体2〜3ヵ月に1回のペースでプレイヤーのみなさんをお招きしています。少人数の場合はオフラインで直接お会いしますが、人数が多い場合はグループチャットを用意して、そこでアンケートを取るなどして交流を続けています。

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bilibili本社にて対面座談会の様子。

──そこまでユーザーと近い距離で、かつ高頻度でコミュニケーションをとるというのは珍しいアプローチですね。拓拓(トト)さんご自身のこだわりなのでしょうか?

拓拓(トト)氏:
ゲームは芸術作品とは違って、クリエイターが最初から最後まで自分ひとりだけで、誰とも相談せずに作るものではないと思っています。

遊びかたやゲームプレイの根本的な部分は、プレイヤーの意見を聞かずに作ってしまうと、どうしても独りよがりなものになってしまいますから。「プレイヤーと一緒にゲームを成長させていく」という意味でも、現場の生の声を聞くことを何より重要視しています。

世界中どこでも快適に遊べる「軽さ」を。グローバル展開を意識したふたつの条件

──では続いて、日本のプレイヤーに向けて、本作の「ここにとくに注目してほしい」というポイントをお聞きできますか?

拓拓(トト)氏:
『るぅみマスター』最大の特徴は、ほぼすべてのコアとなる操作が2ステップ以内で完結することです。

ゲームは縦画面・固定ルートの冒険スタイルを採用しており、画面をタップしてスタミナを消費しながら進むだけで、るぅみとの出会い、バトル、資源採集など、さまざまなイベントがランダムに発生します。

──探索がワンタップで進むのは手軽ですね。るぅみの捕獲もシンプルなのでしょうか?

拓拓(トト)氏:
はい。遭遇したるぅみに応じたカードを選び、投げるだけで捕まえることができます。非常にシンプルです。

ただ、開発者としては「捕まえたるぅみをしっかり活躍させられる場」を用意したいと考えていました。そのため、捕獲やバトルといったメインコンテンツに加え、本作のもうひとつの大きな柱としてホーム(拠点)システムを設計しています。

ホームでは、施設の建設・発展ができるほか、多くの育成素材を「放置」によって獲得できます。ログアウト前にるぅみへ仕事を任せておけば、次回ログイン時には豊富な資源を持ち帰ってきてくれるんです。その資源はるぅみの育成やバトル、冒険に活用でき、ゲームプレイ全体を支えてくれます。

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──忙しい現代のプレイヤーにも嬉しい設計ですね。

拓拓(トト)氏:
私たちが目指したのは、操作の複雑さを極力取り除きながら、モンスター収集ゲームならではの「集める・育てる・活躍させる」という本質的な楽しさはしっかり残すことです。

誰でも気軽に始められ、少ない負担で長く楽しめるゲーム体験を実現したいと考えています。

──中国市場とグローバル市場とでは、企画やプロモーションなどにおいて「戦い方」が変わると思います。そのあたりはどのように意識されていますか?

拓拓(トト)氏:
グローバル向けにゲームを開発するという視点でお話しすると、世界展開を目指すプロダクトには「ふたつの基本条件」が必要だと思っています。

ひとつ目は、テーマやビジュアル表現の「普遍性」です。ゲームの題材が世界中のプレイヤーに広く認知され、共感してもらえる必要があります。アートスタイルについても、一部の限られた層だけに刺さるような極端に個性的な方向性は避け、より多くの人が親しみやすい表現を意識することが重要だと考えています。

ふたつ目は、幅広い環境への「対応力」です。たとえば日本や韓国などは、モバイル端末の性能や通信環境が非常に優れています。しかしグローバル展開を前提とするなら、より幅広いスペックの端末や、厳しい通信環境でも快適に遊べることを考慮しなければなりません。

──なるほど。特定の文化圏に依存しないデザインに、世界中どこでも遊べる「軽さ」が必須になるのですね。

拓拓(トト)氏:
ええ。本作『るぅみマスター』におけるゲームシステムの選択、アートスタイルの方向性、そして縦画面といった操作形式の決定も、すべてこの「ふたつの条件」を軸に検討してきました。世界中のプレイヤーに快適に楽しんでいただけるよう設計しています。

リリース後1年分のアップデートはすでに準備済み。シーズン更新とIPコラボで長期運営を目指す

──お話が可能な範囲で、リリースに向けて今後の展開について教えてください。

拓拓(トト)氏:
現在、正式リリース後1年間のアップデートコンテンツの準備をすでに進めています。今後は「シーズンアップデート」と「IPコラボレーション」のふたつの軸を中心に、長期的な運営を行っていく予定です。IPコラボについては、すでに決定しているタイトルが5件あり、随時お知らせしていきます。

各シーズン(約2ヵ月)では、60体以上の新たなるぅみを追加し、プレイヤーのみなさまに継続的な新鮮さと発見の楽しさを提供していきたいと考えています。

──約2ヵ月に60体も追加されるとなると、先ほどおっしゃっていた「プレイヤーの負担」が重くなってしまう懸念はないでしょうか。コンプリートのハードルは上がらないのですか?

拓拓(トト)氏:
そこはしっかり計算して設計していますのでご安心ください。全部コンプリートしたいプレイヤーであっても、データ上は「週に1時間程度のプレイを、連続6週間」続けるだけで、すべての新るぅみをコンプリートできます。

色違いを集めたい場合でも、先ほどお話しした「重複して出現しない仕組み」を採用しているため、決して重い負担にはならないはずです。

──「負担は少なく、可能性はたくさん」というわけですね。最後に、日本のプレイヤーへメッセージをお願いします。

拓拓(トト)氏:
「気軽に集めて、楽しく育てる」。日本のプレイヤーのみなさまを、ルミア大陸へ心よりお迎えします。個性豊かでかわいらしいるぅみたちとの出会いを、ぜひ楽しんでください!


編集者
美少女ゲームとアニメが好きです。「課金額は食費以下」が人生の目標。 本サイトではおもにインタビュー記事や特集記事の編集を担当。
Twitter:@takepresident

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