2018年12月16日、「ネオロマンス♥ライヴ 遙かキャラソン祭」が、パシフィコ横浜 国立大ホールにて開催されました。このイベントは、コーエーテクモゲームスの恋愛アドベンチャーゲーム「遙かなる時空の中で」シリーズ（以下、「遙か」シリーズ）【※1】各タイトルのキャラクターが集うライヴイベントです。
「遙か」シリーズのオンリーライヴが開催されるのは、じつに3年ぶり！
キャストの歌に合わせ音色を奏でるのは、尺八や箏といった和楽器が加わったスペシャルバンド「YUKARI」【※2】です。
さらに、“ゲームBGMのメドレーコーナー”では、生バンドのスペシャル演奏をスマートフォンや携帯電話で撮影することができるネオロマンスイベント初の試みも！
キャラクターソングの楽曲数が累計200曲を超え、2020年に20周年を迎える「遙か」シリーズ。
今回は夜公演の様子をお伝えいたします。
※1 「遙かなる時空の中で」シリーズ
シリーズタイトル１作品目となる『遙かなる時空の中で』は2000年にコーエー（現・コーエーテクモゲームス）よりプレイステーションで発売された、女性向け恋愛アドベンチャーゲーム。2018年12月現在、最新のナンバリングタイトルは『遙かなる時空の中で６』。派生ゲーム、アニメ、コミカライズなど幅広く展開している。
※2スペシャルバンド「YUKARI」
ネオロマンスのイベント限定で結成されるバンド。今回のイベントでの編成は中村仁樹（尺八）、本間貴士 （箏）、西村 健 （ギター）、石塚 浩 （ベース）、相良洋行 （ドラム）、桜 拓人 （コーラス）、田中和音 （キーボード）
【出演者】（敬称略）
キャスト
高橋直純（イノリ、イサト、ヒノエ、遠夜 役）、中原 茂（藤原鷹通、藤原幸鷹、有川 譲、葛城忍人 役）、井上和彦（橘 友雅、翡翠、梶原景時、風早 役）、保志総一朗（永泉、源 泉水、平 敦盛、布都彦 役）、置鮎龍太郎（アクラム、白龍・黒龍、ナーサティヤ 役）、阿部 敦（チナミ、コハク 役）、竹本英史（福地桜智、本条政虎 役）、四反田マイケル（アーネスト・サトウ、萩尾九段 役）、高橋美佳子（蓮水ゆき、駒野千代 役）、斎賀みつき（八雲 都、高塚 梓 役）演奏者
中村仁樹 （尺八）／本間貴士 （箏）／西村 健 （ギター）／石塚 浩 （ベース）／相良洋行 （ドラム）／桜 拓人 （コーラス）／田中和音 （キーボード）アシスタント
アンフィニ（ユーキ、Kan）
文／まさみ
撮影／大山雅夫
『遙か』から『遙か６』までシリーズをいっきに振り返り！
会場に白龍の鈴の音が鳴り響き、スペシャルバンド「YUKARI 」が奏でる「遙かなる時空の中で」のテーマ曲でイベントが幕開け。
そして、「遙か祭」の定番曲といってもいい「遼遠の旅路を行け」（『遙かなる時空の中で』）で、キャスト全員がステージに登場&熱唱！
曲中には、生演奏をバックに井上和彦さんの「後悔のないように盛り上がっていきましょう！」という挨拶をはじめ、キャストから一言ずつコメントもあり、大いに盛り上がります。キャスト全員による「ネオロマンス♥ライヴ 遙かキャラソン祭！」というタイトルコールで、夜の部が始まりました。
まず、ステージに登場したのは井上和彦さん。
橘友雅「月下美人」（『遙かなる時空の中で』）のたゆたうようなイントロが流れると客席のボルテージは急上昇、語り聞かせるような優しい歌声がホールに響きわたります。続いて、翡翠「水蜜桃の雫絵」（『遙かなる時空の中で２』）と２曲連続の熱唱となりました。
阿部敦さんがチナミ「燎原火」（『遙かなる時空の中で５』）を披露。阿部さんの激しく突き上げる拳に応えるかのように客席はペンライトを赤く染めあげました。
続いて、斎賀みつきさんによる八雲 都「時空のゆりかご」（『遙かなる時空の中で５』）、中原茂さんが有川 譲「月氷の背中は陽炎」（『遙かなる時空の中で３』）、葛城忍人「烈～切り拓く未来～」（『遙かなる時空の中で４』）を連続２曲披露。
響く尺八の音色と共に高橋直純さんが登場。イノリ「太陽の背中」（『遙かなる時空の中で』）を、軽やかなステップを踏みながらパワフルに歌います。「太陽みたいなおまえが大好きだぜ！」という台詞を叫ぶと、客席からは歓声が沸き立ちました。
連続７曲にもわたる怒涛のキャラクターソング！ 会場のファンの熱量がステージを盛り上げていきました。
続いては、キャストごとに事前投票が行われた「キャラソンリクエスト」【※】で1位に輝いた楽曲がキャラクターメッセージとともに披露されました。
（画像は2018.12.16｜遙かキャラソン祭: specialより）
置鮎龍太郎さんへのリクエスト１位はアクラム「終の刻に抱くもの」（『遙かなる時空の中で』）。メッセージは「温もりも愛も与えられぬものはいらぬ」と鬼としての誇りを感じさせる語り口ながら、ただ心から神子を欲していることが伝わる内容でした。最後は「来い、神子。我が元へ」とひとこと。
四反田マイケルさんが披露したのは、アーネスト・サトウ「Good-bye My Beloved Princess ～冬の桜～」（『遙かなる時空の中で5』）。メッセージでは、「生涯あなたの面影を追い続けることになる」と別れの辛さをこぼします。しかし、最後には優しい声音で「でも、忘れられるわけない。あなたは、最愛の人なのですから」と愛を貫く決心を聞かせてくれました。
ネオロマ初の試み、ライヴ中に写真が撮れちゃう！
いよいよ、ネオロマ初の試み、スペシャルバンド「YUKARI」によるライヴシーンを、客席から撮影ができるコーナーです。
・「遙かなる時空の中で２ オープニングテーマ」（『遙かなる時空の中で２』）
・「遙かなる時空の中で４」（『遙かなる時空の中で４』）
・「黒蝶～君は舞う」（『遙かなる時空の中で６』）
・「切迫」（『遙かなる時空の中で５』）
・「運命を変える力」（『遙かなる時空の中で３』）
・「うれしい気持ち」（『遙かなる時空の中で』）
の計6曲が奏でられました。
バラエティコーナーは、高橋美佳子さん・斎賀みつきさんがMCを務め、Aチーム（井上和彦さん、置鮎龍太郎さん、阿部敦さん、四反田マイケルさん）とBチーム（高橋直純さん、中原茂さん、保志総一朗さん、竹本英史さん）にわかれて競う「世界にひとつ♪ オリジナルソングを作ろう！」。
『遙かなる時空の中で６』のBGM「黒蝶～君は舞う」をベースに、チームとなった4人が起・承・転・結のいずれかを担当し、テーマ“封印される怨霊の気持ち”で歌詞を作成。勝負は客席のペンライトの色で決まるというものでした。
Aチームの歌詞は、
・四反田マイケルさんが「怖いよ怖いよ〜、暗いよ暗いよ〜」
・井上和彦さんは「勘弁してけろ〜」
・続く置鮎龍太郎さんが「おのおのれ～ はちはち八葉～」
・阿部敦さんは「次は八葉になりたい～」
即興にもかかわらず、怨霊の気持ちを歌い上げたような内容となり、井上さんは「あっち（Bチーム）にはないチームワーク」と自信を見せました。
対するBチームは、
・保志総一朗さんが「うわぁ、やられたぁ〜」とまさかの台詞から入り「へっ、へっ、へっ、へ〜」（会場から笑い声が！）
・高橋直純さんは、「食べ残した牛丼、全部食べときゃ良かったなー」
・中原茂さんは「ぱっぴいの星に連れてって〜」
・思い思いの感情を表現した自由すぎる歌詞に竹本英史さんが「現場からは以上でーす」
と締め、客席は更なる笑いに包まれました。
まったく異なるイメージの歌詞に仕上がったAチームとBチーム。勝敗は、引き分けとなりました。
客席も熱唱し、会場がひとつに……
バラエティコーナーのあとは“バンド生演奏で! みんなで歌おう♪キャラソンメドレー”。懐かしい曲やイベント未披露の曲を歌うのは……客席！
客席がひとつとなり、
・「満月の雫は媚薬」（『遙かなる時空の中で3』）
・「或るしもべの華麗なる愉悦」（『遙かなる時空の中で4』）
・「刀心抄-TOSHIN・SHO-」（『遙かなる時空の中で5』）
・「昏キ帝都ノ終末ニ」（『遙かなる時空の中で6』）
・「愛しさは禁断の甘美いミルクホウル」（『遙かなる時空の中で6』）
の５曲のメドレーを熱唱しました。
片霧秋兵＆萩尾九段のデュエット曲「愛しさは禁断の甘美いミルクホウル」では、萩尾九段役の四反田マイケルさんが登場し、客席が片霧秋兵パートを歌い、ふたりの掛け合いを再現しました。
客席の盛り上がりそのままに、キャラソンライヴのパートへと再び突入。
竹本英史さんが福地桜智「永遠花火」（『遙かなる時空の中で5』）、本条政虎「TiGER」（『遙かなる時空の中で6』）を歌い上げ、「おまえはオレの女だ、この先、一生！」という政虎の台詞が放たれると、客席からは歓声があがりました。
続いて、四反田マイケルさんが萩尾九段「バニラのときめき」（『遙かなる時空の中で6』）、保志総一朗さんは、源泉水「永遠よりもそばに居ます」（『遙かなる時空の中で２』）と布都彦「許されざる人よ」（『遙かなる時空の中で4』）、置鮎龍太郎さんがナーサティヤ「砂塵の城に立つ」（『遙かなる時空の中で４』）、白龍「願い」（『遙かなる時空の中で3』）をそれぞれ披露しました。
斎賀みつきさんと高橋美佳子さんが揃って登場し「さぁ、一緒に歌いましょう」「みんなの声、聴かせて」と高塚梓と駒野千代のデュエットソング「Seasons～遙かなる空」（『遙かなる時空の中で6』）を客席と一緒に大合唱しました。
コハク（『遙かなる時空の中で6』）が「あなたといると、胸がドキドキする」と神子への想いを伝えると、再び「キャラソンリクエスト」コーナーへ。阿部敦さんがコハクを彷彿とさせる袖の長い羽織で登場し「時空ノ旅 悠久ノ恋」を熱唱。
次に、高橋直純さんは、スクリーンに映し出された『遙かなる時空の中で３』のヒノエと同じポーズで客席を沸かせながら「立待月」を歌い上げていきます。リップ音混じりに「永遠をおまえにあげる」という言葉に加え「大好きだよ」という囁きも！ 感嘆の声が会場を包み込みました。
エンディングは、キャスト全員が登場し「遙かなる時空を越えて」（『遙かなる時空の中で』）、アンコールとして「時空を旅する君へ」（『遙かなる時空の中で６』）を熱唱。
出演者たちがそれぞれ挨拶をしたあと、ダブルアンコールとして「遼遠の旅路を行け」（『遙かなる時空の中で』）をキャストと客席で歌い、キャラソン祭は終演となりました。
３年ぶりの開催となった「遙か」シリーズによるオンリーライヴでは、『遙かなる時空の中で』から『遙かなる時空の中で６』を振り返ることができました。
懐かしく感じる曲、神子として八葉との思い出はもちろん、これまで参加してきたネオロマンスのイベントを思い出したファンの方も多かったのではないでしょうか。
2020年でシリーズ20周年を迎える「遙かなる時空の中で」！ 来年も盛り上がっていきましょう。
キャラクターデザイン／水野十子 ©コーエーテクモゲームス
【あわせて読みたい】
ネオロマンスが新たな魅力を“音楽朗読劇”で発信！「遙かなる時空の中で３」がみせた生朗読と生演奏の世界2018年11月17日、「音楽朗読劇 遙かなる時空の中で３」が東京・世田谷区民会館で開催されました。一瞬の息継ぎからでも、語られるキャラクターの感情が手に取るように感じられる朗読劇の魅力を紹介。
