『バイオハザード ヴィレッジ』のメディア向け動画のインプレッションを公開。馬を乗りこなす謎のクリーチャー「ライカン」や、作りこまれた「村」の様子などシリーズの新機軸が明らかに

 カプコンから5月8日(土)の発売が予定されている『バイオハザード ヴィレッジ』。メディア限定のプレイ動画を視聴する機会を得た。そのインプレッションをいくつかのパートに分けて解説していこう。本作のグラフィックやゲームプレイ、世界観の雰囲気、ストーリーの一端がそれぞれ垣間見えることだろう。

 発売まで一ヶ月を切り、あらためて『バイオハザード ヴィレッジ』とは何なのかをおさらいしつつ、メディア限定に公開されたゲームプレイ映像から垣間見ることが出来た新要素をピックアップしてみよう。


『バイオハザード ヴィレッジ』とは

 『バイオハザード ヴィレッジ』は、一人称視点で展開するサバイバルホラー。ロゴの「VILLAGE」のアルファベットがローマ数字の「VIII」として冠されている通り、「バイオハザード8」に相当するナンバリングシリーズ最新作となっている。

 舞台は前作『バイオハザード7 レジデント イービル』から数年後、ベイカー邸事件から生還したイーサン・ウィンターズがふたたび主人公となる。イーサンは妻のミアと愛娘のローズと平穏な日々を過ごしていたが、幸せな生活はクリス・レッドフィールドの襲撃によって破られる。そしてイーサンは本作の舞台となる、古い城が中心にそびえたつ雪に覆われた東欧の村へと辿り着くことになる。

 すでに公開されているトレーラーから明らかな通り、本作のストーリーとなっている背景には村に伝わる「おとぎ話」の存在がある。少女が母親の言いつけをきかずに森に入っていくという内容で、このおとぎ話がどのように物語と絡んでくるのか気になるところだ。
 また前作では比較的、無色透明な存在だったイーサン・ウィンターズだが、本作ではよりキャラクター性にフォーカスが当たった内容となっているという。

 『バイオハザード ヴィレッジ』の対応プラットフォームは、PS4、PS5、Xbox One、Xbox Series X|S、PC(Steam)だが、もともとは次世代機を基準として開発が進められており、PS4版とXbox One版は後から発表されたもの。カプコンが誇る内製ゲームエンジン「RE ENGINE」による目を見張るような最新グラフィックは、ディティールまで緻密に描かれている。
 ちなみにPS4版とXbox One版は、追加費用なしにそれぞれの次世代機版へのアップグレードが可能となっている。

恐ろしくも美しい雪深い村へと分け入る

 では、ここから公開された動画から見て取れた情報を追って紹介しよう。

 まず最初は、雪が積もった野外で倒れこんでいるイーサンのもとに電話がかかってくる場面から始まった。この電話をかけてきたのは誰なのか、そして自身に何が起こったのかイーサンはまったく把握していないようだ。周りでは死体も見えるが、これが誰の死体なのかも詳細は不明。ミステリアスな雰囲気から映像は幕を開けた。

 イーサンが何もわからないまま雪原を歩くと、小屋に辿り着く。ほとんど明かりはなく床に血痕が見えているのが不気味だ。この血痕が手に付着するシーンがあるが、血で濡れた手の質感がとてもよく表現されていた。

 この小屋を超えて雪深い森をしばらく分け入っていくと、鐘の音とともに本作の舞台となる村の全景が見える。中心には城がそびえたっており どうやらこれまで描かれていたことは、イーサンがはじめて村に辿り着くシーンだったようだ。

 次に見ることが出来た場面では、どうやら村のある民家にイーサンが入っていくシーンだ。室内の生活感あふれる小道具や美術も美しい。ここでイーサンは、ついに村の住民と思われる老人と邂逅。しかし老人は銃で武装して怯えており、イーサンに対して銃を持っているのか訪ねてくる。同時に家の外からは何かが襲い掛かってくるような物音がして、今にも何かが迫ってきそうな雰囲気を漂わせる。この後の老人の運命も気になるところだ。

謎のクリーチャー「ライカン」と高低差の空間を使った手に汗握る攻防戦

 次の場面は、扉の錠前に取り付けられた鎖が行く手を阻んでいるところを、チェーンカッターで切って進んでいくシーンが見られた。この場面では短いながらも、本作のマップが広大に展開していることと同時に、ミクロな視点では極めて緻密に作られていることが垣間見える。

 そしてこの場面の最後と、次の場面では本作のクリーチャーと危機迫るバトルシーンが展開する。このクリーチャーは公式サイトから「ライカン」という名前であることが判明している。「狼男」、あるいは「人狼」の呼称のひとつ「ライカンスロープ」(lycanthrope)を彷彿とさせるが、詳細は不明だ。

 このライカンは一度に複数が登場しつつ、機動力もあるようで高い空間から襲いかかってきたり、屋内のバリケードを突き破って進入をしてくる。また驚きなのが、このライカンは馬を乗りこなして、武器を持っていることだ。プレイヤーが苦戦することは必至だろう。
 この場面の最後には、巨大なハンマーを持った大型のライカンまでが登場し、このクリーチャーには集団で行動する知能があるのか、いったいどのような存在なのか気になるところだ。

物語の深部に迫る城主・ドミトレスク夫人とその一派

 ここからゲームプレイ映像は村の中心にある「城」にフォーカスがあたり、イーサンは城の内部へと入っていく。この居城はかなりの高さをほこり、靄がかかって最頂部が見えない光景は圧巻だ。

 ここから場面が変わると、イーサンは城の主であるドミトレスク夫人の一派に捕まってしまったようだ。ドミトレスク夫人とは、ヒールと帽子込みで290cmほどの身長があるという、巨大で妖艶な女性だ。
 ただしこのシーンでは、ドミトレスク夫人以外にも、トロールのような姿をしたキャラクターや、ウエディングドレスを着た小さなガイコツのようなキャラクターにも惹き付けられる。トレーラーでも登場しているサングラスをかけた怪しい男性、ハイゼンベルクもいる。後の映像の台詞では、このキャラクターをドミトレスク夫人は“弟”と呼んでいるようだ。

「商人デューク」との武器や弾薬の売買

 この後の映像では再び野外のシーンとなり、「デューク」と呼ばれる商人のキャラクターを見ることが出来た。このデュークを通して武器や弾薬、回復アイテムの売買、そして武器の威力をあげるなどのカスタマイズが行えるようだ。『バイオハザード4』の武器商人を彷彿とさせる要素だろう。

 お金を稼ぐには、『バイオハザード4』と同じく木箱やツボをナイフで破壊して換金用のアイテムを取得することが重要なようだ。このことから本作は、探索が極めて重要なことが伺える。

ドミトレスク夫人と娘たち。そして新たな敵

 ふたたび城を訪れたイーサンは、漆黒のドレスを着た神出鬼没の三姉妹に襲われることになる。この後すぐに判明するが、この3姉妹たちはドミトレスク夫人の娘のようだ。さらにイーサンの血が吸われる描写からわかる通り、ドミトレスク夫人とこの三姉妹は、吸血鬼のようでもある。巨大なドミトレスク夫人がむさぼるようにイーサンの傷口に吸い付つき、味わうように口を動かす様子は、妖艶ながらとてもおぞましい。

 続く城の探索シーンでは、これまでのライカンとは違うクリーチャーが登場する。武器を手に持ってはいるものの、その動きの遅さや人型の姿など従来のゾンビと似ている。しかしイーサンに噛み付いた後に血をぬぐう挙動から、もしかすると吸血鬼の眷属なのかもしれない。また翼を持ち、空を飛ぶガーゴイルを思わせるようなクリーチャーをイーサンがライフルで狙うシーンもある。このシーンでの城の内部から見た美しい光景は圧巻だ。

 ドミトレスク夫人と直接対決するシーンでは、動きは緩慢ながらも巨体を使って静かに襲い掛かってくる。実際にプレイをしてみないと判らないが、前作のジャック・ベイカーや『バイオハザード RE:2』のタイラントに勝るとも劣らない恐怖を感じ取れそうだ。

 また興味深いのは、ドミトレスク夫人からは、台詞において「マザー・ミランダ」という謎のキャラクター名が触れられること。どうやら城主であるドミトレスク夫人に指示や命令できる存在のようで、どのように物語に関わってくるのか気になるところだ。

間違いなく新機軸といえる『バイオハザード ヴィレッジ』

 さて、ここまでゲームプレイ映像で特に印象的だったシーンを紹介したが、やはりインパクトが抜群なのは馬を乗りこなしているライカンと、巨大なドミトレスク夫人の存在だろう。動きが俊敏ながらも、野外という比較的広い場所で戦うことになるライカンと、緩慢ながらも城内という狭い場所で戦うことになるのは、まったく違うプレイヤースキルが求められそうだ。

 これまで『バイオハザード』シリーズといえば、製薬企業アンブレラが開発したt-ウイルスの被害によって、科学的、生物学的にゾンビが誕生したという、いわばSF的な設定だったが、今回のプレイ映像から受けた印象は、どちらかというとかなりのダークファンタジー寄りであることだ。これはまさに新機軸の『バイオハザード』といって間違いないだろう。
 今回のプレイ映像では、トレーラーで登場した「おとぎ話」は一切見ることが出来なかったが、これは本作のダークファンタジー要素を際立たせるものと推測できる。どのように絡んでくるのかは本編をプレイすることにしよう。

 全世界待望となる『バイオハザード ヴィレッジ』は5月8日(土)発売予定だ。

ライター/福山幸司

ライター
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman
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