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“9999兆通り”を超えるキャラメイクが沼なMMORPG『ブレイドアンドソウル2』が楽しそう。緊張感のあるボスバトル、無限に追求できる育成要素でやり込みの底が深すぎる…!

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 MMORPGには“夢”がある。

 無数の他人が集まり、思い思いのプレイスタイルで遊んでいる空間。バトルを極めようとしたり、自分のペースで物語を堪能したり、お洒落に全力を注いだり……と、多くの作品で非常に多彩な遊び方が用意されている。

 すべてのコンテンツを遊びつくすのは難しい場合も多いが、それが分かっているからこそ気負わなくていい、好きなものだけ楽しめばいいという“緩さ”もまた魅力のひとつではないだろうか。

 このたび、先行体験会の模様をお届けする『ブレイドアンドソウル2』も、そんな果てしないスケールを秘めていそうなMMORPGの一作だ。タイトルに「2」が付いているように、日本や韓国、中国などを中心に人気を集めている『ブレイドアンドソウル』の正統後継作にあたる。

 上でもお話した通り、今回はその先行体験の機会をいただいたのだが……やはり数時間の体験で巨大なMMORPGのすべてを理解するのは無理!あまりにもできることが多すぎるし、そもそも長く長ーくお付き合いしていくタイプのゲームを、短時間のプレイフィールで語ってしまうわけにもいかないだろう。

 というわけで、本稿ではスゴさが分かりそうな要素「キャラクターメイク」と「戦闘」に焦点を絞って体験会から感じ取れた『ブレイドアンドソウル2』の魅力をお届けしていきたい。

文・取材/久田晴

※ゲーム画面は開発中のものです。
※開発環境でのゲームプレイとなるため、実際のゲーム画面と異なる場合があります。


9999兆通りを超える、幅広過ぎるキャラクターメイク

 MMORPGの大きな楽しみのひとつが「キャラクターメイク」だ。 プレイ時間の長くなりがちなジャンルなだけに、まず気に入る自分を作りたいし、くわえて衣装が充実した作品なら後からデコレーションする楽しみもある。何より、オンラインで他のプレイヤーと関わる以上、せっかく遊ぶなら自分らしさを出したい……!という方は少なくないだろう。筆者もそのひとりだ。

 その点、本作『ブレイドアンドソウル2』のキャラクターメイクは“9999兆通り”を超える圧倒的な幅広さを持っている。まじめに作っていれば、まず誰とも被ることのないであろう完全オリジナルのキャラクターでゲームを遊べるというわけだ。なお、ゲームスタート後もゲーム内アイテムを消費してメイクをやり直すこともできるそう。

 キャラクターメイクで最初に選ぶのは種族。オーソドックスな「ジン族」、ちょっとワイルドな「ゴン族」、そしてケモノの耳としっぽがあまりにかわいい「リン族」の3種が用意されている。各種族によってステータスや選べる武器などに差異は無く、純粋にルックスで選んでしまって何の問題もないのも嬉しいところ。

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画像は「ゴン族」

 設定の項目は目、鼻、口、髪型などのカテゴリに分かれ、それぞれ幅や高さ、長さをひとつずつ決定していく。途中での保存と読込、ひとつ前に戻すといった便利な機能がそろっており、ゆっくり試行錯誤できる。美形なプリセットが充実しているのもあり、簡単な調整でも映えるキャラクターが作り出せる印象だ。

 特にメイクの幅にこだわりを感じたのはケモノっぽいリン族のキャラクター。彼らは特別に耳としっぽのセットを自由に選ぶことができ、それによって雰囲気がガラッと変わる。ちなみに、メイク中にキャラクターを回転させるとしっぽがふわふわ揺れてめちゃめちゃかわいい。静止画のため、お届けできないのが残念なほどである。

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 キャラクターメイクのパターンは文字通り無数にあり、こだわろうと思えば無限にこだわれる“沼” を秘めている。今回は限られた時間内のプレイのため、そのすべてを堪能することは叶わなかったが、その深みは充分に感じられた。

 筆者と同じく自分のセンスに自信の無い方も、プリセットの出来が良いので髪型や髪色、肌の色などをちょっといじるだけでも理想に近いオリジナルのキャラクターづくりを手軽に楽しめる。もちろんパラメーターをひとつずつチェックしてこだわりたい方にも、納得の作り込みと感じていただけるはずだ。

被弾≒ミスではない。学びが楽しいボスバトル

 MMORPGらしく多彩なコンテンツをそろえる『ブレイドアンドソウル2』だが、やはりメインは戦闘。本作はアクション要素も強く、プレイヤーは多彩な武功(スキル)を次々に発動しつつ、敵の攻撃には回避や後述する「ソウルパリィ」で対応していく。

 特に印象的なのが「ソウルパリィ」の存在で、こちらは一部の攻撃にのみ効果を発揮する特殊な防御方法だ。敵がソウルパリィできる攻撃を行うときには画面全体が緑や紫に光り、そのチャンスを教えてくれる。タイミング自体は中々シビアで、戦闘中の緊張感はかなり高い。

 成功すれば攻撃のチャンスが生まれるだけでなく、敵の「ソウルパリィゲージ」を削ることができ、何度も繰り返してゲージを削り切れば敵が気絶し、一気にラッシュを叩きこむボーナスタイムが訪れる……といった具合だ。

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 ソウルパリィできない攻撃については移動して攻撃範囲から逃れるか、大きくバックステップする「後方移動」や、ローリングによる回避アクションでしのぐ。各回避行動は気力(スタミナ)を消費するので、使いどころはしっかり考えなくてはならない。

 スタミナ消費のある回避と、チャンスを生むソウルパリィ。このように書くと「ソウルライク」的な戦闘を思い起こす方もいるかもしれないが、筆者が体験したボス戦の感覚はそれとは少し異なる。というのも、本作では気力の回復ペースがかなりゆっくりであり、ある程度は「攻撃をHPで受け止める」という選択肢を取る必要があるからだ。

 いわゆる「ソウルライク」作品に親しんできた筆者としては被弾≒プレイミスと考えがちだったが、『ブレイドアンドソウル2』の戦闘はそうではない。“当たって良い攻撃”と“回避しなければならない攻撃”を見極め、受けるべきところは受ける攻略が必要になってくるのである。

 というわけで、本作のバトルには「ソウルライク」系の戦闘とは大きく異なる感触を持った。だが、ボスの行動をしっかりと覚え、見極め、最適解を導き出せるように“プレイヤー自身が成長していく楽しみ”があるというポイントでは近いものも感じた。

 実は今回の体験会では用意されたボス「ホーク・メイカ」の攻略は叶わなかったのだが……ぜひリベンジしたい、と思わせるバトルだったことは記しておきたい。

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無限の深みを感じさせる育成システム

 本作の美しいフィールドと、そこを三次元的に駆け巡る「軽功」アクションについても触れておこう。『ブレイドアンドソウル2』の舞台となる東洋ファンタジー風の巨大なマップには、さまざまなロケーションが配置され、プレイヤーはその中を探索してスポットを見つけ出したり、時には強力なフィールドボスに挑んでいく形となる。

 マップは高低差を意識してデザインされているそうで、ゲーム中では滑空やスライディング、空中ダッシュなどといった「軽功」を駆使して複雑に入り組んだ広大なフィールドの探索を進める。「軽功」はゲーム序盤から自然に習得できるよう準備されており、今回体験できたチュートリアルでもその一部を確認している。

 フィールド中での落下ダメージはなく、シビアなプラットフォームアクションというよりは、爽快感を重視した“世界を駆けまわる”バランスに調整されていると感じた。またオートダッシュなども搭載されており、一度訪れたロケーションへはファストトラベルも行えるようになるという。

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 こうして各所をめぐっていく目的のひとつは、キャラクターの育成だ。これも本作のMMORPGらしいポイントの一例と言える点だが、育成のやり込みが恐ろしく深い。筆者も現時点ですべてを把握しているわけではないが、当日に受けた説明の限りでも相当なやり込み要素を備えていることがうかがえた。

 特に本作を象徴する強化システムが「ソウル」の存在である。本作では武器にソウルを装着することで基礎ステータスにボーナスを得たり、ソウルごとに定められた「ブレイド効果」と呼ばれるアビリティを獲得できる。

 ブレイド効果は通常ひとつのソウルのみの効果ではなく、同じブレイド効果を持つソウルを装着することでレベルが合算され、ソウルによってはレベル6以上だと追加で多彩な効果を得られるものもある。単純なレアリティや性能だけでなく、ブレイド効果やプレイスタイルとの相性も重要になってくるというわけだ。

 先行プレイの段階では育成について語れることは多くないが、とにかくそのやり込み度合いには凄まじいものを感じた。理想のスタイル、ステータスを目指して長く遊べる作品となってくれるだろう。

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 MMORPGというジャンルは、数あるゲームの中でも特に規模が大きいものになりやすい。それだけに全貌を掴むのは難しい面もあるのだが、『ブレイドアンドソウル2』について言えば今回の先行プレイの中で確かな完成度の高さを感じた。

 美しく広大なフィールド、やり応え充分なバトル、充実しすぎているキャラメイク、底が見えない育成要素、ソロorパーティでのダンジョン攻略……などなど、MMORPGに欲しいものがたくさんそろっている本作。まだ筆者の理解がおよんでいない部分もあるのだろうが、その状態でも各所から“楽しそう”の片鱗を数多く感じ取ることができた
 
 ちなみに本作はモバイルだけでなく、「PURPLE」と呼ばれる独自のクロスプラットフォームでもプレイ可能となる予定であり、PC・モバイル間でのデータの同期はもちろん、モバイルからPC版をリモートプレイで遊ぶこともできるという。家のPC上で自動の狩りを行わせておき、外出先からアイテム補充などのちょっとした作業を行う……という遊び方でも楽しめるそうだ。

 今後、日本でもサービスを開始する予定である『ブレイドアンドソウル2』。新たに人気を集めるかもしれないMMORPGのひとつとして、今後の続報にも注目していきたい。

ライター
1998年生まれ。静岡大学情報学部にてプログラマーの道を志すも、FPSゲーム「Overwatch」に熱中するあまり中途退学。少年期に「アーマード・コア」「ドラッグ オン ドラグーン」などから受けた刺激を忘れられず、プログラミング言語から日本語にシフト。自分の言葉で真実の愛を語るべく奮闘中。「おもしろき こともなき世を おもしろく」するコンピューターゲームの力を信じている。道端のスズメに恋をする乙女。

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