──魔王。
その存在は魔の頂点というイメージを持ち、近年「魔王」にフォーカスを当てた作品が増えてきたことで存在自体に憧れを持つユーザーもいるだろう。
そこで考えてほしい。もし、自分が魔王だったらあなたならどうするだろうか。
「暴虐の限り尽くし、世界を貶める」「村を破壊していき自分中心の世界を作る」など…さまざまな意見があると思う。
今回紹介するのはそんな野望を持つユーザーにピッタリの作品『ムラヤキヴィラン』だ。本作において、最終目標となるのは人間の村を焼いて魔王の領土を広げ世界を征服すること。しかし、魔王は人間に武器から領土まで“すべて”を奪われてしまっている。そんな魔王は、人間に立ち向かうすべがない……
と思われたがあった。それは「フライパン」だ。
本作では「フライパン」の上に人間たちの村を置いて調理することで人間たちを殺し、美味しい村を作りながらも少しずつ魔王の領土を増やしていくことになる。
本稿ではそんな本作を1月20日〜21日に浜松町で開催された「東京ゲームダンジョン4」にて発売前の『ムラヤキヴィラン』を一足先にプレイしてきたので、ゲームプレイの模様をお届けしていく。
文/cookieP
『ムラヤキヴィラン』ってどんなゲーム?
『ムラヤキヴィラン』は世界を征服する魔王となり、フライパンで村を焼いていく恋愛シミュレーションゲームだ。本作において最終目標は人間の村を焼いて魔物の領土を広げ、世界を征服すること。すべてを奪われてしまった魔王は残された「フライパン」を使って村を地獄へと落としていく。
ただし、本作においてフライパンはゾンビゲームのように武器として使うのではなく、本来の料理としての使用用途のまま。フライパンの上に村を置き、少しずつ「人を殺していく」ことで美味しい料理を作る。
なお、本作において“ビジュアルノベル”要素がメインのゲームとなるのだが、今回の試遊でプレイをできたのは村を焼いていくパートのみ。以下、プレイレポートでは村パートのみの感想になるのでキャラクターたちの個性豊かな会話パートは製品版のリリースを楽しみにまとう。
村を焼く、そして盛る
早速プレイを始めると、操作方法の解説がスタート。プレイヤーは十字スティックを動かすことでフライパンを横に振り、村の人間を少しずつ殺していくことができる。本作では最終的に村人の数が0人になったら勝利。村人からの反撃を流しつつ的確に村人たちを殲滅させなくてはならない。
同じ行動を繰り返しているだけだと「反撃ゲージ」が溜まっていき、村人たちから攻撃を受けてしまう。そのため、適度にフライパンを縦に振ることで対抗心を削いでいくことが重要になる。
しかし、普通に村を焼いているだけでは正直言って火力が乏しい。なので、自らのHPを削ることによってフライパンの「火力」を1ターンの間上げることができる。反撃されないようにHPを削って火力を上げつつ、一気に村を焼ききるのが攻略の秘訣だ。
ほかにも細かなゲームルールはあるものの、基本のシステムは上記の通り。プレイ中はリアルタイムで進行される“村焼き作業”に加え、考えることが多かったのでとても歯ごたえのある難易度であった。
そして、いよいよ村を焼き終わるとお皿にコンガリ焼けた村が乗せられフィニッシュ。フランス料理かのような洒落たメニュー名とともに彩りが盛り付けられた村を見たときはビジュアルの面白さに思わず笑みがこぼれた。
『ムラヤキヴィラン』はPC(Steam)にて2024年秋冬にリリースを予定しており、すでにSteamストアページも公開中。興味があれば公式サイトにてキャラクターも公開されているためあわせて、チェックしておくと良いだろう。