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キレッキレのアクションがたまらない! 指先のテクニックでスキルコンボを叩き込むMMORPG、『ブレイドアンドソウル NEO』を体験してきた

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突然だが、若い世代の電ファミ読者は、「MMORPG」に対してどういったイメージを抱いているだろうか。

たとえば、眺めているだけで楽しめる、迫力ある演出のオートバトル。
メッセージを読まずとも、タップするだけで次々と進められるストーリー。
フレンドやギルドメンバーに“いいね”を押す、気楽なコミュニケーション。

スマホ向けのMMORPGがメジャーになってからは、こういったイメージが急速に浸透しているように思える。チュートリアルで「面倒くさい」と感じた時点で、直ちにアンインストールしてしまうような人も多そうだ。

筆者の偏見も入っているかもしれないが、少なくとも近年は手軽に遊べることをウリとするMMORPGが多いのは確かだろう。

『ブレイドアンドソウル NEO』のキレッキレのアクションを見てほしい。しかもコレ、全部、手動操作なんですよ_001

そんな常識に真っ向から立ち向かったのが、3月12日に正式サービスを開始した新作MMORPGの『ブレイドアンドソウル NEO』(以下、ブレソNEO)だ。このゲームが最も重視しているのは、自ら編み出したスキルコンボを指先のテクニックで繰り出す楽しさで、これは上述の手軽さからはほど遠い。

そのほかにも、これまで10年サービスを続けたMMORPGのリメイク作であることや、Windows PC専用であること、中国伝統の冒険活劇である武侠を世界観に取り入れていることなど、全体的に個性あふれるゲームだ。

では、そんな本作は、実際にどういったプレイフィールなのか。エヌシージャパンへの取材で直接確かめてきたので、本稿で紹介しよう。
MMORPGのジャンルに対するイメージや先入観を捨ててから読み進めてほしい。

取材・文:kawasaki

キレッキレのスキルコンボが痛快!

ブレソNEOにおける最大の見どころは、迫力たっぷりのバトルだ。

本作の世界観には武侠中国武術がふんだんに取り込まれており、それによって、ひとつひとつのモーションが、もうとにかくキレッキレだ。人によっては、スタイリッシュ系のアクションゲームや、対戦格闘ゲームを連想するかもしれないが、個人的には、このようなバトルは他に見たことがない。だが、とにかくカッコイイことだけは確かだ。

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またブレソNEOは“RPG”なので、キャラレベルが上昇すると新たなスキルを習得し、それにより戦術の幅も広がる。必殺技級のスキルの使用時は、空中をビュンビュン飛び回ったり、複数の剣をファンネルのように浮かべて突撃させたりと、その演出もド派手になっていくのだ。

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こういった独特な動きや世界観のキャラを、バトルを通じて意のままに操れるのは実に新鮮で、痛快で、そして快感だ。
今回の取材ではバトル中のプレイムービーを収録したので、つべこべ言わずに、とりあえず見てほしい。「これがMMORPGなの?」と驚く人は多いはずだ。

次に、リメイク前のブレソには、コンボ操作が苦手な人向けにセミオートバトル機能の“簡易戦闘モード”が用意されていたのだが、それは今回のブレソNEOでは撤廃されている点にも注目してほしい。どんなにキャラを強化させても、プレイヤーテクニックが足りていないと先へ進むことは難しいバランスだ。それだけに、自身の腕で乗り越える面白さが際立っている。

実際のゲームプレイでは、各スキルの説明文をじっくり見て使用条件を確認し、雑魚モンスターを相手にコンボを繰り返し練習して体に覚えさせ、更なる強敵に挑んでいく。これら一連のプロセスは対戦格闘ゲームとまったく同じだ。

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足元で揺れる草木までも感じられるグラフィックス

ブレソNEOは、従来のブレソと比べてグラフィックスが大きく強化されている。それを体感すべく今回の取材時は、リメイク前のブレソと、リメイク後のブレソNEOで別々のPCを用意し、交互に見比べながらプレイを行った。

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ブレソ運営チームに代々伝わるスカジャンを着てシステム紹介をしてくれた、運営プロデューサーの福富 岳氏

……確かに、違う。
パッと見でも分かるのは、明るいところはより明るく、暗いところはより暗くなっていることだ。たとえば日中の陽光や、夜間の街中におけるボンボリなどの光源は、グラフィックスの強化がひときわ感じられる。

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そのほかにも足元で揺れる草花や、スキル発動時やキャラクターが動いた際に見られる各種エフェクトなど、細部はけっこう違う印象だ。

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こちらは従来の『ブレソ』
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こちらは『ブレソNEO』。上の画像と見比べてほしい

また、武侠を取り入れているブレソでは、超人的な身のこなしによって空中を優雅に滑空したり、水面を駆け抜けたり、垂直の壁を駆け上がったりといった、“軽功”と呼ばれるアクションが可能だ。グラフィックスの強化も相まって、これら軽功のひとつひとつが、操作していて実に気持ちが良い。思わず、フィールドの果てまで駆けて行きたくなる。

個人的には、リメイク前のブレソのグラフィックスに対する不満は一切ない。また、たとえブレソNEOでグラフィックスが強化されたといっても、ゲームプレイに与えるほどの影響は無いだろうとタカをくくっていた。だが、こうやってアップグレードされた環境に一度触れてしまうと、もう、元には戻れないなと思えた。

ちなみに、ブレソNEOで採用されているゲームエンジンはUnreal Engine 4で、これは従来のブレソから変わっていない。そのため、ブレソNEOにおけるPCの必要・推奨スペックは、従来から大きく向上していないそうだ。ハイスペック未満のPC環境でも、ブレソNEOを試してみる価値があるだろう。

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こちらは従来のブレソにおける筆者のプレイヤーキャラ。これで不満は何一つ無かったのだが

自らの手で“推し”を造り出せるキャラカスタマイズ

ここまでクソ真面目に語ってきたが、ぶっちゃけ多くのブレソ経験者が最も気になるのは、グラフィックスの強化によって、キャラクリエイトにどれほどの影響があるかだろう。

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とくにブレソNEOでは、陰影の表現が増したことにより、前回のインタビュー記事でも言及した“肌のツヤ”に磨きが掛かっているのだ。

なんというか、もう、とんでもないことになっている。筆者はキャラカスタマイズを行いながら、隣で見守るブレソNEOの福富プロデューサーに向けて思わず、「これってオイル塗ってるんですか?」「こんなのを世に出していいんですか?」「褐色ってすごいんですね」などと早口でまくし立ててしまった。

また、そのつど福富プロデューサーが、全てを理解したかのような表情で、黙って深くうなずいていたのも妙に印象に残った。

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キャラカスタマイズ時に選択できる、ヘアスタイルなどの各種パーツが、従来のブレソから大幅に増えていたのは予想外だった。というのも、それによって従来のキム・ヒョンテ風とは異なるキャラカスタマイズが行いやすくなっているのだ。

ちなみに、近年では『ステラーブレイド』『勝利の女神:NIKKE』で知られるキム・ヒョンテ氏は、ブレソの開発初期に主要クリエイターとして参加していたが、現在はプロジェクトから離れて久しい。これは筆者の勝手な憶測だが、開発元のNCSOFTとしては、いつまでもキム・ヒョンテ氏に頼るわけにもいかないといった事情もあるのかもしれない。

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ブレソNEOの公式サイトで紹介されているキャラクターを見ても、あえてキム・ヒョンテ氏の画風から、テイストを外しているようにも思える。まぁ、いずれにせよ、キャラカスタマイズの選択肢が広がったのは歓迎すべきだろう。
もっとも、筆者が本能の赴くままにキャラカスタマイズを行うと、自然と“あの”テイストになってしまうわけだが……。

なお、取材時は眼中になく失念してスクリーンショットを撮影していなかったが、ブレソNEOではイケメンもイケオジも思いのままにカスタマイズできる。肌のツヤに関しても、その度合いをスライドバーで細かく調節できるので安心(?)してほしい。

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10年を経て熟成された各種システムは更に遊びやすく

ブレソNEOでは各種ゲームシステムも刷新されている。なかでも遊びやすくなったと感じたのは、武器の成長システムだ。
ざっくり説明すると、ダンジョンのボスからはベースとなる武器がドロップし、それに対し「霊魂石」「真言珠」といったアイテムを装着するシステムとなっている。

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初心者が実際にプレイするときは、仲間の力を借りてでもいいから、とりあえずダンジョンを1度クリアすれば、武器を更新して一定の強化が得られる。あとはスキルコンボを繰り返し練習すれば、メインストーリーを進めるくらいなら支障はない。

一方、そこからさらに上を目指したい人は、霊魂石や真言珠の効果を追求するべく、各種コンテンツの周回プレイに励むことになる。要するに、ライト層とコア層のそれぞれに、適切なゲーム目標が用意されているのだ。

霊魂石や真言珠は、細部まで練り込まれているシステムなのだが、今ここで細かく説明したところで、単なるマニュアルにしかならないだろう。とりあえず、実際にプレイすれば誰でも直感的に理解できることを知っておいてほしい。

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霊魂石はボスモンスターをモチーフにしたアイテムで、その能力にちなんだ特別なアクティブスキルが使用可能となる。こちらは「炎火大聖」というボスモンスターの必殺技スキルを使用したシーンだ
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アクセサリー類に特別なアイテムをセットすることで、任意の武功(スキル)をカスタマイズできる。それにより、同じ攻撃スキルを使っても、たとえば単体への属性ダメージを付与したり、複数攻撃が可能になったりするのだ

十数年前に初めてブレソに触れたときも同じように感じたことだが、これは本当に独特なゲームである。

一応のジャンルとしてはMMORPGに属するが、冒頭部で述べたように、少なくともいまの若い世代のゲーム好きが思い浮かべる代物とは、まったく違う。古今東西のMMORPGを死ぬほど遊んできた筆者にとっても、ブレソと似たタイトルは、後にも先にも見たことがないのだ。

ただ、それだけに、この独特さは多くの人にとって新鮮に映るだろう。
「百聞は一見にしかず」とは、まさにこのことだ。
ブレソNEOが新鮮なゲーム体験となることを保証しよう。

編集者
元4Gamer。『Diablo』 『Ultima Online』 『EverQuest』 『FF11』 『AION』等々の、黎明期のオンラインRPGにおける熱狂やコミュニティ、そこから生まれたさまざまな文化は今も忘れられません。

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