「アクションゲームの武器」といえば、なにを思い浮かべますか?
おそらくほとんどの方が剣、槍、斧などをイメージしたのではないでしょうか。そこで「ぶっとい石柱」をイメージする方はめったにいないはず。
今回紹介させていただく『Twilight Monk』(以下、トワイライトモンク)はその石柱がメイン武器という一風変わったゲームです。
「メインで使うものは石柱」とだけ聞くと、まるで建築現場のシミュレーションゲームのようですが、本作をひと言で言うなら、超爽快スタイリッシュ石柱アクションRPG。
しかしこれだけではなにを言っているのかわからないかと思いますので、本稿ではそんな『トワイライトモンク』の魅力について詳しくご紹介していきたいと思います。
※この記事は『トワイライトモンク』の魅力をもっと知ってもらいたいグラビティゲームアライズさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
想像以上に爽快な石柱アクション
本作のあらすじをものすごくざっくりと説明すると、主人公「ラジエル・テンザ」がとある裏切り者の野望を止めるべく、阻止に必要な3つの指輪を探しに世界を旅する物語。
左に佇んでいる白髪の少年が主人公のラジエル。ゲーム開始からいきなりぶっとい石柱を担いでいます。明らかに異質な装備に見えるのですが、隣にいる友人も石柱にはまったく触れてこないので、きっと普段からこのスタイルなのでしょう。
この石柱は置いてみるとわかる通りかなりデカい。持ち運ぶだけでも苦労しそうなサイズですが、
見た目に反してめちゃくちゃ軽々と扱えます。鎖が付いているのでブンブン振り回せて楽しい。
しかもただ振り回すだけでなく、踏み台として使ったり重しにしたり、石柱ならではの使い方をすることができます。

ちなみにこの石柱の正式名称は「幻影の柱」。神秘の力が宿っており、遠くに置きっぱなしにしてもボタンひとつで手元に戻ってくるというスグレモノです。
いろいろ便利で心強いけど、この石柱いったいなんなの!
ゲームを進めるほど石柱への疑問が生まれましたが、どうやら本作は小説やコミックで展開されている『トワイライトモンク』シリーズに連なるゲーム作品とのことで、原作ではお馴染みの武器のようです。原作未修なことを棚に上げ、取り乱してすみません。
それはそうとこの鎖つきの石柱、前述の通り見た目に反して軽々と扱えます。特筆すべきはその連射力。イメージ的には縁日などで見かける水が入ったヨーヨー風船くらいの感覚でビヨンビヨンと連射できます。
その軽さに対して攻撃が当たったときの「ガツンッ!」という効果音が重量感たっぷりでたまらなく気持ちいい! 鎖がついているためリーチも長く、敵の射程距離外から一方的にタコ殴りすることも可能。
これだけでも「俺TUEEEEEE」ができてストレス解消になるのですが、本作は敵やオブジェクトを破壊してもこれでもかというほど砕け散るため、爽快感が得られます。

もはやチート武器級の強さを誇る石柱ですが、「真横にしか攻撃できない」という特徴もあります(少なくとも筆者が進めた段階までは)。

物語を進めると手に入るサブ武器の中には上方向への攻撃手段も含まれるものの、メイン武器である石柱の基本攻撃は真横。ジャンプしながら攻撃しても石柱の発射方向自体は真横なので、上方向からの襲撃にはめっぽう弱いというのが現実です(もちろん筆者の腕前も大いに影響しているのは前提のうえ)。

ラジエルくん! そんなに軽々と扱えるならちょっとくらい角度調整してくれ! 斜め上とかでいいから!
迷子になればなるほど結果的に強くなる
本作は基本的に横視点の2Dアクションなのですがジャンルとしては探索型アクション(いわゆるメトロイドヴァニア)なので、ダンジョンは一本道ではなくアリの巣のように精巧に入り組んでいて探索のやりがいがあります。
マップもあるとはいえ重度の方向音痴である筆者は迷子になってしまいました。しかしながらダンジョン内にはいたるところにパワーアップスポットや隠しアイテムがあるため、迷ってあちこち彷徨っていたらいつの間にか強くなっていたので結果オーライ!
目的地と違う場所に着いてしまってもなんだかんだでなにかが見つかりどんどん強化されていくので、「迷子」はおすすめです。

また、ダンジョンとダンジョンを繋ぐ場所では横スクロールから一転して見下ろし型のマップとなるので冒険心がさらにくすぐられます。最初は「2.5DアクションRPG」というジャンルにピンとこなかったのですが、プレイしてみたら納得!

また、町などに入っても見下ろし視点となり自由に散策できます。お店での買い物はもちろん、さまざまなサブイベントもあったりとRPGの魅力がしっかり詰まっていて楽しい。
また、拠点となる町では「金の力でゲームセンターをオープンさせる」といったような世界を救う気が微塵もなさそうな開拓もできちゃいます。
くわえて、探索欲を掻き立てる個人的な大きな要因のひとつが「グラフィックの美麗さ」でした。手書き風のスタイルで描かれたアジアンテイストかつ幻想的な世界が美しすぎて、つい隅々まで見て回りたくなります。
発光するアイテムなどを持っていると光が背景の細部まで照らしてくれるので一層美しい世界に。筆者は炎の球体のようなお助けキャラを愛用していることもあり、美麗な背景に見惚れながら迷子になっていました。

古き良きゲームシステムの味わい深さ
本作はオートセーブシステムではなく、ダンジョン内や町などに点在している「霊脈の祭壇」というスポットを訪れることでセーブすることができます。

セーブポイントを見つけたときの「やったー!! セーブできる!!」と安堵する感覚が懐かしく、古き良きゲームシステムの味わい深さを感じました。
ただ、ここで問題となるのがボス戦です。雑魚敵相手には適当に石柱をブン回しているだけで無双できるのですが、ボス戦に関してはそうはいきません。本作のボスはけっこうしっかり強いです。
強さの感じ方はユーザーによって個人差があるとは思いますが、アクションゲームの操作に難ありな筆者は、ボス戦に関しては何度も繰り返しやられながら攻略法を見出していく死にゲーと化していました。
とはいえもちろんボス部屋の直前にセーブポイントはあるため、やられてしまってもすぐに再挑戦できます。
ではなにが問題なのかというと「ボスを倒したあと “つぎのセーブポイントまでの道中” に敵が待ち構えている」という状況がけっこうあるという点。
ボスを撃破→歓喜とともに新しいスキル習得→新エリアも解放→つぎの目的地に向かうぜ!!
というお祝いムードであっても、油断するとセーブポイントに到着する前にうっかり敵に倒されてしまうことも。ボスを倒したからといって調子に乗ってはいけませんね。

「ボスを倒したらすぐに直前のセーブポイントへ戻る」という手段はもちろん有効なのですが、ダンジョンによってはご丁寧に封鎖されていて後戻り不可というケースもあったりするので気が抜けない!
「家に帰るまでが遠足」という教訓がありますが、このゲームにおいては「ボス撃破後にセーブポイントにたどり着くまでがダンジョン攻略」なので最後の最後まで油断禁物です。

本稿では紹介しきれず詳しい部分を省いてしまったのですが、途中で入手できるサブ武器や特殊能力も多彩で、コレクター心をくすぐるような要素もふんだんに盛り込まれております。


ストーリーを進めれば進めるほど戦略の幅が広がっていくので、それらを自分好みにカスタムして「ぼくのかんがえたさいきょうのラジエル」を試行錯誤しながら作り上げるのもまた楽しい。

また個人的に、匿名掲示板でのレスバのような会話も目が離せませんでした。敵はもちろん主人公もひと言多いタイプ。レスバしないといけないルールでもあるのでしょうか。
このようなつっこみどころは敵との会話に限らずで、町にいる住人も総じてクセが強め。ぜひ片っ端から会話していただきたいところです。

本作は、石柱という珍武器を使用した爽快アクションでストレス解消できる一方でヒリヒリとした緊張感も味わえるゲームでした。
『トワイライトモンク』は3月27日よりNintendo Switch、Steam向けにて配信中。