2025年6月5日、ついに「Nintendo Switch 2」が発売された。
発売日当日に手に入れたプレイヤーの中には、届いた瞬間待ちきれずに電源を入れた人も多いだろう。一方で、これからの週末に触ってみる予定の人や、当選はしたもののまだ届いていないという人もいるはずだ。
そんな人々に伝えたい。Nintendo Switch 2には、初代「Nintendo Switch」のデータを全部まとめて移行できる「まるごと転送」という機能が搭載されている。セーブデータを始め、画像ファイルや各種設定まで移行してくれる優れモノなのだが……。
「まるごと転送」は、初回起動時の1回しか利用できない。
「まるごと転送」は、初回起動時の1回しか利用できない。
※大事なことなので2回言いました

念のため補足すると、「セーブデータの移行」自体は初回起動後、いつでも好きなタイミングで実施することができる。しかし、ユーザー設定や本体保存メモリー内の画像などを移行してくれる「まるごと転送」は、初回起動時の1回しか実行できないのだ(3回目)。
そんな貴重な「まるごと転送」機能、せっかくなら最大限に活用したい。
そんな「これからまるごと転送をするかもしれない」人のために、まるごと転送の流れを実際の画像付きで解説していきたいと思う。
まるごと転送を実際にやってみた
まるごと転送をするためには、当然だがNintendo Switch 2 の本体と、初代Nintendo Switchの本体が必要になる。また、まるごと転送機能を利用するにはニンテンドーアカウントの認証と、認証のためのインターネット接続が必要だ。あらかじめログイン情報を確認しておこう。
まるごと転送で転送されるデータと、転送されないデータは以下の通り。Nintendo Switch 2 は国内版と多言語版が分かれたため、言語設定などは引き継がれないようだ。

それでは、まるごと転送を始めていこう。初めてNintendo Switch 2 を起動し、初期設定を進めていくと、以下のような画面が現れる。ここで「まるごと転送に進む」を選択することで、まるごと転送の手続きをはじめることが可能だ。
「まるごと転送に進む」ボタンを押すと、microSD Expressメモリーカードについての注意書きが現れた。メモリーカードを持っている場合は、まるごと転送を始める前に差し込んでおくことをおすすめする。
ちなみに、Nintendo Switch 2 に使用されるmicroSD Expressメモリーカードは、初代Nintendo Switch に使用されていたものとは規格が異なる。専用のロゴで見分けることができるので、正しいものを使用しよう。
今回は本体と同時に注文したメモリーカードを使用。メモリーカードの差込口は、背面のスタンドを持ち上げた下にある
メモリーカードを差し込むと、本体の更新が入る。本体の更新が完了すると、ニンテンドーアカウントのログインを要求された。
本体にニンテンドーアカウントでログインする際、すでにニンテンドーアカウントでログイン済のスマートフォンがあれば、QRコードの読み取りで簡単にログインができる。パスワードを利用してログインする方法もあるので、不安であればあらかじめ確認しておこう。
ログインが完了すると、ここで初代Nintendo Switchを用意するように指示される。

これで転送開始……と思ったが、実はここからまだやることがある。初代Nintendo Switch側の操作が必要なのだ。
ここからは初代Nintendo Switchに移動して操作を進めていく。
まずは初代Nintendo Switchの設定画面から「本体」→「Nintendo Switch 2 にまるごと転送」を選択する。「本体」は設定の一番下の方にあるメニューだ。
「Nintendo Switch 2 にまるごと転送」を選択すると、本体の更新が入った後にまるごと転送についての注意書きが表示される。
注意書きの画面で「OK」ボタンを押すと、Nintendo Switch 2 を近くに持ってくるように指示がある。「“あたらしい”Nintendo Switch 2」という表現が、なんとも任天堂らしい。
ちなみに、ここで「まだNintendo Switch 2 がない」を選んだ場合は、あらかじめデータをサーバーにアップロードし、後からNintendo Switch 2 でダウンロードするという方法でもまるごと転送を行うことができる。
こちらの方法なら2つの本体が同じ場所になくても転送を行えるが、アップロードされたまるごと転送のデータ保管には1年間の期限があるため、ダウンロードを忘れないようにしよう。
今回は2つの本体が近くにあるため、Nintendo Switch 2 を持ってきてローカル通信でまるごと転送を進めていく。
初代Nintendo Switchでまるごと転送を進めると、データの移行の前にデータについての諸注意への同意を求められる。内容は以下の通りだ。
■ほかのユーザーのデータについて
まるごと転送では、次のことがおこなわれます。
この本体をいっしょに使っている人に、あらかじめ伝えておいてください。・この本体のすべてのユーザーのデータが、Nintendo Switch 2 に送られます。
・データを受け取ったNintendo Switch 2 では、自動的にニンテンドーアカウントでログインされます。また、まるごと転送をはじめると、この本体を使っている人のニンテンドーアカウントおよびその保護者のニンテンドーアカウントに、次の方法で通知されます。
・メール
・ニンテンドーアカウントのウェブサイト通知される内容には、まるごと転送をはじめるときにNintendo Switch 2 でログインしたユーザー(代表のユーザー)のニックネームやアイコンが含まれます。
※注意画面より引用、一部省略
これらの諸注意に同意すると、いよいよセーブデータの移行を始めていくことになる。
ここで注意したいのが、多くのゲームはセーブデータのコピーがNintendo Switch 2に転送されるが、一部のゲームはセーブデータが初代Nintendo Switchに残らないという点だ。
データが残らないゲームについては、移行を始める前にタイトルが表示されるので、しっかり確認しておこう。
セーブデータが初代Nintendo Switchからなくなるタイトルを確認すると、ACアダプターの接続を要求される。まるごと転送には多少の時間がかかるため、あらかじめ2台分用意しておこう。
ちなみに、充電が可能なACアダプターであっても、Nintendo Switch用のACアダプターでないと認識されない場合がある。不安であれば、購入時に本体に付属していたACアダプターを探しておくことをおすすめしたい。どうしても見つからない場合は、Nintendo Switch 2 のACアダプターを一時的に初代Nintendo Switchの本体に接続することでも先に進むことができる。
ACアダプターを接続し、2台の本体を近づけると、ついにデータの転送が可能になる。Nintendo Switch 2 側で「データの受け取りをはじめる」ボタンを押そう。
あとはしばらく待てば……
まるごと転送が完了!これで、初代Nintendo SwitchのデータをNintendo Switch 2 に移行することができた。
なお、移行されるのはセーブデータのみで、ゲーム本体のデータは後からダウンロードされる。初代Nintendo Switch本体にダウンロードされていたゲームがすべてダウンロード準備状態になるため、容量には気を付けておこう。
ちなみにゲームのデータは、まるごと転送を開始した時に初代Nintendo Switch側で並んでいたものと同じ順番でダウンロードされるため、真っ先に遊びたいソフトがあれば、あらかじめ初代Nintendo Switch側で起動して順番を変えておけばダウンロード順を操作することもできる。
初回起動後は「セーブデータの引っ越し」でデータを移行
万が一まるごと転送が上手くいかなかったり、複数の初代Nintendo Switchからデータを移行したい場合は、「セーブデータの引っ越し」機能を利用することができる。
まずは初代Nintendo Switchの設定画面から「データ管理」→「セーブデータの引っ越し」→「ほかの本体へ送る」を選択。
すると、送るセーブデータを選ぶ一覧画面が表示される。セーブデータの容量も見ることができるので、ここで必要なセーブデータを選択しよう。
そして、Nintendo Switch 2 側でも同様に設定画面から「データ管理」→「セーブデータの引っ越し」を選択。こちらでは「受け取る」を選択する。
初代Nintendo Switch側で送りたいデータを選択し、Nintendo Switch 2側で「受け取る」を選択すると、2台の本体を近づけるように指示される。
この状態で2台の本体を近づけておけば、セーブデータが転送されるのだ。
こちらの方法でも、無事にセーブデータの受け取りに成功することができた。
なお、この「セーブデータの引っ越し」機能だが、まるごと転送と同様にインターネット接続を行った上で、それぞれの本体で同じニンテンドーアカウントにログインしている必要がある。アカウントデータはやはり確認しておいた方が良いだろう。
また、「セーブデータの引っ越し」機能は、初代Nintendo Switchソフト『あつまれ どうぶつの森』など、本体ごとにセーブデータが存在し、1つのセーブデータを他のユーザーと共有するタイプのソフトには対応していない。
『あつまれ どうぶつの森』については、公式で提供されている「『あつまれ どうぶつの森』島ごと引越しサービス」を利用してデータの引っ越しが可能となっている。他にも「セーブデータの引っ越し」以外の方法でデータの移行がサポートされている場合もあるため、詳しくは各ゲームの公式情報を確認しよう。

これで、「まるごと転送」機能についての解説は以上となる。手に汗握る1度きりのデータ移行、ぜひ失敗しないようにしたい。
なお、電ファミニコゲーマーでは他にもNintendo Switch 2 本体や、同時に発売される様々なソフトについての記事を公開している。Nintendo Switch 2 本体については情報まとめ記事もあるので、こちらも是非参考にしてほしい。