スマホゲームの歴史を語るうえで、外すことのできない作品がいくつか存在する。2016年にNetmarbleがリリースしたRPG『セブンナイツ』も、そのなかの一作として数えられるだろう。
当時の国内スマホゲーム市場は、カジュアルなパズルゲームや、シンプルなコマンドバトルが主流で、そういったなか登場したセブンナイツは衝撃的だった。
個性豊かなキャラクターの収集&育成、奥深い戦略性を要するターン制バトル、さまざまな勢力が介入し練り込まれたストーリー。
これらの要素がギュッと凝縮された本作を通じて、スマホで本格的なRPGを遊ぶ楽しさがゲーマー間で浸透したのだ。
ちなみにNetmarbleは、セブンナイツの翌年には『リネージュ2 レボリューション』をリリースし、今度はスマホで本格的なMMORPGを遊ぶ楽しさを世に広めた。韓国最大のゲームショウG-Starでも、Netmarbleは毎年最大級のブースを展開するようになり、ゲームパブリッシャーとしての存在感を急速に高めていた時期だ。
人気を博したセブンナイツは、その後、『セブンナイツ2』『セブンナイツ レボリューション』などの派生作品を生み出し、IPとしての広がりを見せる。一方で本家セブンナイツのサービスは、惜しまれながらも2023年5月に幕を下ろしていた。
そんな本作が、『セブンナイツ Re:BIRTH』として2025年にフルリメイクされる。
スマホでRPGを遊ぶことを広めた立役者が、今度はスマホでRPGを遊ぶことが当たり前となった現在において、どのような形として登場するのか。本稿では初代セブンナイツの経験者によるファーストインプレッションをお届けしよう。
文/kawasaki
※この記事は『セブンナイツ Re:BIRTH』の魅力をもっと広めたいNetmarbleと電ファミのタイアップ企画です
3Dグラフィックスにより演出の数々がパワーアップ!
実際に遊んで最初に驚かされたのが、その美麗なグラフィックスである。
ゲームエンジンにUnreal Engine 5が採用された本作では、バトル中のキャラクターの動きは格段に滑らかになり、ライティングや陰の表現はリアルになり、スキルエフェクトはダイナミックで鮮やかになった。
スキルの発動時やストーリーなどの要所要所では、カットインムービーも入るなど、演出面が全体的に大きく底上げされているのだ。
振り返ると、初代セブンナイツにおけるキャラクターのモデルは、等身が低くデフォルメされた3Dキャラであった。メインストーリーの展開時に至っては、2Dイラストの1枚絵である。
2016年のスマホのスペックではそれが当たり前で、プレイヤーとしても当時は別に不満はなかったのだが、今回のプレイ中は「ここまで変わったのか……!」と、技術の進化に驚きを禁じ得なかった。
見慣れたキャラたちが装いも新たに登場
セブンナイツの大きな魅力のひとつは、総勢120名ものキャラクターが登場し、これらを収集・育成する部分である。
筆者は初代セブンナイツのプレイから長い年月が経っており、さすがに忘れているキャラクターなども多かったのだが、ゲームを進めると見覚えのある姿から、当時のエピソードなどを次々と思い出す。
その都度、「いたいた、このキャラ!」と嬉しくなってしまった。
そして、記憶に残っている懐かしいキャラが、よく見ると見た目が大幅にアップグレードしており、この感覚がとても新鮮だ。
主人公のエバンは、あどけなさを残しつつも、見るからに立派な青年になった。
そして、エバンと一緒に冒険するパートナーのカリンも、いろんなところが立派になった……!!
経験者にとっては、かつて手塩にかけて育てたキャラたちが、どのような姿になっているのかを確かめるだけでも、本作をじゅうぶんに楽しめるだろう。
次第に群像劇の様相となる奥深いストーリー
キャラクターといえば外せないのは、ゲーム内で英雄とされる“セブンナイツ”の面々である。
ここで本作のストーリーを軽く紹介すると、主人公のエバンが、「古いペンダントの主を探せ」というおじいさんの遺言を胸に、カリンと一緒に冒険へと出かける。
その道中において、セブンナイツや各地の勢力と遭遇し、彼らの複雑な人間関係にも直面するのだ。
主人公が冒険を経て英雄へと成り上がるRPGは山ほどあるが、本作は違っていて、主人公が間接的に英雄と関わることになる。
しかも、セブンナイツの面々は一枚岩ではない。また、どの人物も魅力的で、心情的にはみんなに肩入れしたくなるのだ。こういった複雑な関係性も、セブンナイツが当したときに新鮮に感じたことをよく覚えている。
さらにゲームを進めると、現在のセブンナイツよりも遙か昔に活躍した「旧四皇」、「ダークナイツ」、「聖十字団」などなど、さまざまな組織が介入し、ストーリーもいっそう奥深くなっていく。
ひねりもふたひねりも効かせたストーリーは、現代でもじゅうぶんに通用しそうだ。
キャラクターのマネジメント要素を加えたターン制バトル
ゲーム内には120名近くのキャラクターが登場し、プレイヤーはこれらを収集・育成したうえで、5人編成のパーティでバトルに挑む。
戦闘は基本的にオートバトルだが、プレイヤーが何もしないで進めるほどアマくはない。さまざまなキャラのレベルを上げるほか、各種強化システムやパーティの“陣形”を整えたり、挑戦するコンテンツとの相性が良い編成を行うなど、頭を使う要素は見た目以上にあるのだ。
つまり本作のバトルの本質は、戦闘前のマネジメント面にある。
むしろ実際の戦闘時は、マネジメントの成果を見届ける意味合いが強い。オートバトルだから小さなスマホ画面でもまったく問題はないし、パーティ編成や戦術が見事キマったバトルやコンテンツは、思わず何度も繰り返しなってしまうのだ。
プレイヤーの工夫で難所を乗り越える達成感や喜びは、ほかのコンシューマ系RPGと大きく変わらない。この達成感を、新たなアプローチで実現したのが、セブンナイツのすごいところである。
フルリメイクされた王道のスマホRPG
昔ながらのコンシューマ向けRPGは、たとえばフィールドを移動したり、戦闘中は毎回コマンド入力をしたりと、操作をする場面が多かった。仮にこういったシステムをスマホにそのまま持ってきたとしても、受け入れられなかっただろう。
それに対し、2016年に登場したセブンナイツは、あらゆる面をスマホに最適化させた。
面倒くさいことはオートバトルに任せて、その準備段階であるマネジメント部分に注力した結果、RPGで一番美味しい部分だけをスマホ操作でつまみ食いできるゲームとして、人気を博したのだ。
グラフィックスや演出面を中心に大幅に底上げされ、2025年に登場する新作スマホゲームとしてフルリメイクされた本作だが、その面白さの本質は昔から変わっていないと思えた。
むしろ、近年はキャラクター収集型のターン制RPGは少なくなっており、時代がひとまわりして、新鮮さをもって受け入れられるのかもしれない。そのあたりのトレンドの変化も含め、『セブンナイツ Re:BIRTH』の今後の動きに注目したい。