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「ニンジャなら無料!」銀河の平和を守るため、“宇宙忍者”として戦う最大4人協力アクションゲーム『Warframe』のリアルイベントに参加して“宇宙の母”に会ってきた【gamescom2025】

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「ニンジャなら無料(Ninjas Play Free)」

筆者はそのキャッチコピーに魅せられて、宇宙の平和を守る戦士「テンノ」になる基本無料のアクションゲームを遊んでいた。

そのタイトルは『Warframe(ウォーフレーム)』
2013年にリリースされ、記事執筆時点で累計プレイヤー数は“7000万人”を超える人気タイトルで、協力プレイを主体とした三人称視点のアクションゲームだ。リリースから10年以上経った今もなお多くのユーザーに親しまれており、多数のアップデートが実施されている。

とはいえ、どんなゲームなの?と思う人もいるかもしれない。
個人的には、『Warframe』“理想の宇宙ヒーローを目指せる共闘ゲーム”だと思う。目的は銀河の平和を守るため、強化外骨格“ウォーフレーム”を装着して戦う宇宙ニンジャになる。というシンプルなもの。

本作の特徴は、その「WARFRAME」の種類が非常に多彩ということ。
その種類は通常手に入るもので60種以上。限定のものもふくめると100体を超え、アップデートで増え続けている。

『Warframe』リアルイベントに行ってきた。ドイツのテンノとダチになり、Lotusの声優も務めるレベッカ氏にインタビュー_001
(画像は「Warframe | New Intro – TennoCon 2019」より)

最初は近接攻撃重視型、スピード重視型、特殊攻撃型の3体の中から選択して先に進むことになるが、やがては自分の気に入った「WARFRAME」を入手して、存分に個性を発揮できるゲームでもある。

一例として、常にトップスピードで走り続ける“走り屋型”、透明化能力を持ち、暗殺と潜入任務を得意とする“アンブッシュ系ニンジャ型”、敵を鎖で翻弄する“クラピカ型”など。

変わり種としては、実際に楽譜を作成可能でフィールドで音を鳴らせてしまう初音ミクみたいな「WARFRAME」もいるし、ギタリストとして炎の演奏を披露できるものもある。

どの「WARFRAME」にも個性があり、それぞれに特徴を活かしたスキルが存在する。
仮面ライダーとか変身ヒーローものが好きな人には、とくにおすすめのタイトルだ。

さて、そんな『Warframe』だが、2025年にドイツのケルンにて開催された特大ゲームイベント「gamescom2025」の最中に、船上でユーザー同士の交流がはかれるイベント「TennoVIP 2025 @ Gamescom」が開催された。

「TennnoVIP」は9月26日には東京でも開催されるイベントで、ようは現実でテンノと仲良くなれるチャンスだ。今回は、先だってドイツで開催されたそのイベント会場の様子をみなさんにお伝えしたい。

取材/文:TsushimaHiro
編集:うきゅう


各国のテンノとダチになれる“テンノ同窓会”状態

8月下旬。筆者は日本の羽田空港から約18時間かけて、フランクフルト経由でたどり着く都市ケルンへと訪れていた。イベント会場の場所はケルンのライン川沿いにある船上だ。

それにしても町並みがオシャレ。道端ではサックスを演奏するヒゲおじさんが小銭を稼ぎ、日傘が指された屋外レストランでは、サングラスをかけた紳士淑女がお食事を楽しんでいる。

すでに船の入口には、グッズや『Warframe』のシャツを身に着けているテンノらしき服装の人たちが並んでいた。

会場に案内されると、ウェルカムドリンクとしてドイツのビールが支給される。
「ドイツに行ったらビールとソーセージ」とはよく言われるが、さすが本場。想像以上に飲みやすく、後味もすっきりしている。また、ビール自体に果物のフレーバーがついているものも多い。

『Warframe』リアルイベントに行ってきた。ドイツのテンノとダチになり、Lotusの声優も務めるレベッカ氏にインタビュー_010

かってのわからない筆者は、最初は会場でひとり座って会場の空気を楽しんでいた。すると、「ここ、空いてる?」と英語で聞いてくれた男性がやってきた。多分、こうやってテンノ同士が交流するイベントなのだろう。

たどたどしい英語で会話してみたところ、彼は地元がそもそもジャーマニー、つまりドイツの人であることがわかった。最近はあまり『Warframe』は遊べていないようだが、昔は遊んでいたらしい。

そのほかにも、会場には日本人も含め「昔は『Warframe』遊んでたよ」と言う人が複数人いた。

このイベント何?テンノの同窓会なの?

「『Warframe』懐かしいじゃん」と思って来てくれている人が結構足を運んでいることがわかった。もしかしたら、「昔はテンノとして戦っていたのだが……」というユーザーは、結構な数いるんじゃなかろうか。

会場の交流が盛り上がる中、ステージにひとりの女性が現れた。
彼女は『Warframe』の開発に根幹に携わるクリエイティブディレクターであるレベッカ・フォード氏。

ゲーム内の女性型オペレータである「Lotus」の声優も務めており、プレイヤーからは“宇宙の母”と呼ばれている人物だ。生でお目にかかるのは初めてなので、光栄だ。

レベッカ氏は会場に入る際にくばられたチケットも番号をくじ引き形式で読み上げ、グッズを配って会場を盛り上げていた。
これこれ。これですよ。基本無料のタイトルはね
やっぱり、配布イベントが一番盛り上がるんですよ。

ダンスホールで正座(SEIZA)してみた

談笑を楽しんでいたら、外はしっかり暗くなりケルンの夜景を見ることができた。
船の甲板にはダンスホールまで用意してある。それにしても、妙だ。

誰も踊ってないじゃん。

え?『Warframe』プレイヤーなら……テンノならここでエモート披露するんじゃないの?
みんな、この十数年で大人になりすぎてないですか? と、必死にエモート集を検索してまっ先にエモートを踊ろうとしたが……動画が見つからず断念。意外とみつからない、エモート集。

ここは、親の顔よりも見た起動画面のあのポーズをとろうと思う。

JAPANESE SEIZA

起動画面の正座スタイル(筆者は真ん中)。これならエモートを観ずともニンジャなら、日本人なら完璧に再現可能だ。一緒に座ってくれたCuriousFactory LLC.のCEOであるH氏と、ドイツの取材に同行してくれた電ファミ編集のM氏、ありがとう。恥ずかしかっただろうにありがとう。

“宇宙の母”にちょっとだけインタビュー

「テンノたちの幸せそうな顔を見てるだけでも満足だな」と、もはや終了ムードが漂っていたその時、大手マーケティング&広報会社であるCuriousFactory LLC.のCEOであるH氏が、「少しだけなら、レベッカさんにお会いできます」と案内をしてくれた。

想定外。てっきり、イベントに参加できるだけだと思ってたんですよ。
でもこの機会を逃すわけにはいかない。元々、インタビューをする時間を設けてもらっている訳ではなかったので、ほんの一瞬だけの会話となるが、そのまま“宇宙の母”へと突撃することが叶った。H氏、本当にありがとうございます!

『Warframe』リアルイベントに行ってきた。ドイツのテンノとダチになり、Lotusの声優も務めるレベッカ氏にインタビュー_018
▲「KAWAII!」

あらためて、彼女は『Warframe』の開発に携わるクリエイティブディレクターレベッカ・フォード氏だ。時間が少なかったので簡単な質問しかできなかったが、日本のファンへ向けた想いなどを語っていただいた。

──本日は“宇宙の母”に直接お会いすることができて非常に光栄です。よろしくお願いいたします。

レベッカ氏:
私も嬉しいです、ありがとうございます!

──日本のユーザーの中には、開発者の方々が実際にどのようなことをしているのか、まだご存じない方も多いと思います。あらためて、レベッカさんが『Warframe』の開発にどのように携わっているのか教えていただけますか?

レベッカ氏:
もちろんです!私はクリエイティブディレクターを務めています。
直近の3年間は、チームと共にすべてのアップデートやストーリー、スキン実装の決定などを行ってきました。

『Warframe』自体には、10年以上関わっています。以前はゲーム内のキャラクター、「Lotus」のボイスなどを担当していましたが、今はクリエイティブディレクターとして、ゲームのクリエイティブな内容により深く関わっています。

──レベッカさんが音声を担当された「Lotus」は主人公の母親的な存在とも言えます。それこそ、コアなプレイヤーからは日本でもレベッカ氏のことを「お母さん」と呼ぶ人もいますが、そういったファンの反応はどのように感じていますか?

レベッカ氏:
(笑)
ええ、私の演じた「Lotus」は物語にとって非常に重要なキャラクターですからね。
彼女はテンノにとって、ある種「Space Mom(宇宙の母)」のような存在です。
まさしく私です。Space Mom。KAWAII!

──今、レベッカさんが一番お気に入りの「WARFRAME」は何ですか?

レベッカ氏:
「Styanax」【※】ですね!彼はキュートで「IKEMEN(イケメン)」ですから!

──ちなみに、「Styanax」のどのようなところが一番かっこいいと思いますか?

レベッカ氏:
彼の増強MOD【※】を使って、他のプレイヤーにオーバーガードを分け与えるのが好きです。まさに、チームを助けている感じがします。それに、アグレッシブなビルドでプレイすると、彼は非常に強力になりますから!

※増強MOD
特定の「WARFRAME」のアビリティを強化し、性質を根本的に変化させる特殊なMOD(強化パーツ)。入手にはそれなりの手間がかかるものが多いが、通常使用できるアビリティをより強力にしたり、新たな効果を付与してプレイスタイル自体を変化させられる。一例として、Styanaxに専用の増強MODを装着すると、指定のアビリティを使用して敵に攻撃を命中させると、味方に対して一時的に状態異常を無効化させるシールドを展開できる。

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──今年の日本の東京ゲームショウには『Warframe』を出展されますか?ユーザーの皆さんに一番見てもらいたいものは何でしょうか?

レベッカ氏:
今年はショーフロアにブースは出展しない予定ですが、その代わりに日本のプレイヤーの皆さんのために、大きなパーティー(ファンイベント)を開催しますよ。

──パーティーではどのような催しがあるのでしょうか?

レベッカ氏:
プレイヤーの皆さんのために、たくさんの無料プレゼントを用意します。景品もありますし、たくさんの食べ物もあります。美味しい食べ物です。ほかにも、飲み物や写真撮影など。楽しいものになるはずですよ!

──最後に、『Warframe』を楽しんでいる日本のユーザーや、これからプレイされる方へ向けて、ぜひコメントをお願いします。

レベッカ氏:
長年にわたる皆様のサポートと忍耐に、心から感謝しています。
日本のゲームコミュニティの一員であることを、私たちは大変光栄に思っています。
日本のすべてのプレイヤーのために、これからもクールで、そして少し変わったアップデートを提供できるように、常に最善を尽くしていきます。

──本日はありがとうございました。「My Warframe is Strong!!!」

レベッカ氏:
oh!あなたもテンノなのね!(爆笑)
Thank you!

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ニコニコで記念撮影にも応じてくれた。宇宙の母、意外と小柄でした。

インタビューが終わり、レベッカ氏と再び会場へ向かう途中、レベッカ氏が大量のアクセサリーをぶら下げたスマホを取り出した。スマホには鳥山明氏の描くマンガ『ドラゴンボール』の登場人物であるトランクスの写真が貼りつけてあったのだ。

道すがら「へ~、ドラゴンボール好きなんですか?」と聞いてみたら、レベッカ氏は「最高にお気に入りの作品よ!とくにトランクスは大好き!IKEMEN(イケメン)だから!」と満面の笑みで言っていた。

「Styanax」の時も「イケメンだから」と言っていたが、意外にも宇宙の母、面食いなのかもしれない。実際に会ってみると、日本のカルチャーが大好きなとてもかわいらしい人だった。

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それにしても……宇宙の母ことレベッカ氏もそうなのだが、会場に参加していたテンノたちは、終始笑顔に満ちていた。同じ趣味をもつ共通の同志が集まると、こんなに良い雰囲気になるのか。そう思った。

あらためて紹介するが、「TennoVIP Japan」は9月26日に東京で開催される予定だ。「東京ゲームショウ」にあわせて、幕張メッセの横にある「ホテルニューオータニ幕張」で開催予定となっている。参加するにはWarframeのゲーム内ネームが必要となるので注意。詳細は、公式サイトを閲覧してほしい。次は、東京で日本のテンノたちと交流できるのだろうか。

『Warframe』は、PC(Steamなど)、PS4、PS5、Xbox One、Xbox Series X|S、Nintendo Switchと、iOSに対応して無料で配信中。君も今日から、宇宙忍者にならないか?

編集・ライター
MOTHER2でひらがなを覚えてゲームと共に育つ生粋のゲーマー。 国内外問わず、キャラメイクしたりシナリオが分岐するTRPGのようなゲームが好き。『Divinity: Original Sin 2』の有志翻訳に参加し、『バルダーズ・ゲート3』が日本語化される前にひとりで全文翻訳してクリアするほどRPGが好き。 『ゴースト・オブ・ツシマ』の舞台となった対馬のガイドもしている。 Xアカウント(旧Twitter)@Tsushimahiro23
編集者
小説の虜だった子供がソードワールドの洗礼を受けて以来、TRPGを遊び続けて20年。途中FEZとLoLで対人要素の光と闇を学び、steamの格安タイトルからジャンルの多様性を味わいつつ、ゲームの奥深さを日々勉強中。最近はオープンワールドの面白さに目覚めつつある。
Twitter:@reUQest

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