「東京ゲームショウ2025」のコナミデジタルエンタテインメントブースで、『SILENT HILL f』の世界を “探索×謎解き” で体験する展示型コンテンツ「SILENT HILL f 残置物展(ざんちぶつてん)」が開催されています。
人気クリエイター集団「第四境界」とのコラボで、村田製作所の位置検出・ハプティクス技術を用いた臨場感のある体験が楽しめるとのこと。
事前に公開されている画像によると、どうやらロッカーに残された残置物から謎を解いていくようです。ゲームの舞台「戎ヶ丘(えびすがおか)」で発見された残置物とはいったいどんなものなのでしょうか。
『SILENT HILL f』については事前にプレイする機会をいただき、ゲーム内に出てくるロッカーとはすでに遭遇しています。ゲーム内では運動部の競技用品や私物などが置かれていました。
本稿では、TGS会場にて「SILENT HILL f 残置物展」を体験してきた様子をお届けしていきます。
取材/柳本マリエ
人間が5分でできることなんて限られている
まず最初に渡されたのは、石。えっ、石!?!?!?

このアトラクションの目的は、ロッカーに入ってるアイテム(残置物)を専用サイトで検索しながら調べていくこと。手がかりを集めることで “ある物語” の真実にたどり着けるそうです。
ただし検索にヒットするアイテムとしないアイテムがあるとのことで、それを判別してくれるのがこの石。石を近づけたとき検索にヒットするアイテムであればブルブル震えて赤く反応するそうです。
つまり、ざっくりした流れは下記。
①ロッカーを開けてアイテムを探す
②そのアイテムに石を近づける
③検索にヒットするアイテムなら反応がある
④専用サイトからアイテムを検索する
⑤ヒットすればなんらかの情報が手に入る
しかしここで、このゲームの制限時間が【5分】であることを知らされます。そんな。人間が5分でできることなんて限られています。不安しかありませんが、挑戦してみましょう。
ストイックすぎる検索条件に己の無力を思い知る
扉が開くと、ゲームの更衣室が再現されていました。ひとつひとつ扉を開けながら調べていきます。こけしやワンピースなど、かなり幅広くさまざまなアイテムが置かれていました。

最初に石が反応したのはこちら。写真では伝わらないところが残念ですが、こう見えてブルブルと震えています。
ということで、さっそく検索してみようと思います。専用サイトに検索ワードを入れてみましょう。
……いや、でもこれ、なんて検索すればいいの?
「容器」や「ガラスの入れ物」を入力してみたものの、ヒットせず。つまり、ヒットするアイテムであっても正しい検索ワードを入れないと情報が出てこないということ。
ストイックすぎる。
そこで思い出してほしいのが、5分という制限時間です。このペースだと絶望的に間に合いません。やむを得ずいったんこの容器は諦めてほかのアイテムで試してみることにしました。
しかし、つぎに石の反応があった「動物の絵が描かれた紙切れ」も検索ワードを間違えているようでヒットせず。おそらくもうこの時点で3分以上は経過しています。終わった。
チュートリアルみたいなアイテムを発見
このままではなにひとつわからない……!
「とにかくまずは検索でヒットさせなければ」という思いでひたすらロッカーの扉を開けまくりました。すると、とある箱を発見。しかも、「昭子ボックス」と箱の名前が蓋に書かれているチュートリアルみたいなアイテムです。
さっそく検索してみると、初ヒット!!!!!
よかった。取材に来ておいて「なにひとつわからない」となったら書き手として務まりませんからね。では読んでみましょう。
なるほど、さっぱりわからない!
断片的すぎて読んでもわかりませんでした。これぞ第四境界という難解っぷりです。第四境界といえば『人の財布』『人の給与明細』などの作品が人気を集めており、筆者も体験しました。
そのときもそうだったのですが、こういった断片的な情報から点と点がつながったとき、強い達成感に包まれます。おそらくこの「SILENT HILL f 残置物展」もそうでしょう。
しかしながらこの「昭子ボックス」の検索結果が出てすぐに無情にも制限時間の5分が経過してしまい、なにもわからないままブースをあとにしました。無念すぎる。
ちなみにつづきはオンラインでも体験できるという救済がありました。ありがたい。9月29日から10月13日までオンライン版が無料公開するとのことなので、ご興味のある方はぜひ体験してみてください。