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『サカつく2026』でJ2落ちした故郷のチームを救いたい。サッカーは何にもわからないけど、シミュレーションゲームは親が泣くほどプレイしてきた。おまえもSLGだっていうなら、おれにもできるはずだ……!

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2024年、ひとつのJ1サッカークラブが降格した。
その名も「サガン鳥栖」、佐賀県鳥栖市に本拠地を置くチームで、2012年にJ1昇格を果たして以来、粘り強くトップリーグに留まり続けてきたが、ついに力尽き初のJ2降格を喫したのだ。

2025年シーズンには雪辱を期してJ1復帰を目指したが、その壁は厚く、現在もJ2に留まっている。
このチームを救いたい。『プロサッカークラブをつくろう!2026』で……!

『プロサッカークラブをつくろう!』レビュー・評価・感想|J2落ちした故郷のチームを、SLGの勘と経験で救いたい_001
画像はSteam:プロサッカークラブをつくろう!より

というわけで、今回は『サカつく』シリーズ最新作『サカつく2026』をご紹介しながら、ついでに筆者の故郷・佐賀県のご当地サッカークラブ「サガン鳥栖」を再建する物語を語らせていただきとうございます。

こんな記事を書くやつ、どんだけサッカー好きなのか、と思われた方に最初に謝罪しておきたいのですが、筆者はサッカーの知識はほぼないです。サッカーというかスポーツ全般よくわかんない。

が、それでも地元のことは好きだし、地元のクラブにはそれなりの愛着もある。

そしてなにより『サカつく』って、「サッカーゲーム」じゃなくて「サッカークラブ運営シミュレーション」なんです。要するにプロサッカーのチームを経営するシミュレーションゲーム

サッカーは知識ゼロ。でも自慢にはなりませんが、シミュレーションゲームは親が泣くくらいプレイしてきました。やたらたくさんのアイコンとでっかい世界地図、謎の数値がピコピコ増えたり減ったりするのを眺めるタイプのゲームなら任せてほしい。

知らぬジャンルとはいえゲーム、サッカーとはいえシミュレーション。
これまでに培った勘と経験、いまこそ活かせるのでは?

執筆/恵那

※この記事は『プロサッカークラブをつくろう!2026』の魅力をもっと知ってもらいたいセガさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。

これ、そういえばサッカーのゲームじゃんねえ

『サカつく2026』は、PC・コンソール機(PS4/5)に加えてスマートフォンにも対応しているシリーズ最新作。オンラインでドリームチームを率いてほかプレイヤーと対戦するモードも用意されているが、今回やるのはイチからクラブを育てていく「サカつくモード」だ。

そんなわけで、さっそくJ2から佐賀県が誇るサッカークラブ「サガン鳥栖」を選択。前述の通り2024年に降格してしまったばかりで、当面の目標は「J1復帰を目指す」ことだ。ただ裏を返せばJ1に近い実力があるということで、J2リーグの中では相対的に有利と言えるかもしれない。

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ゲームの設定はリリース前年の2025年時点のものなので、『サカつく2025』ならサガンもJ1スタートできたのに……

さて、選手の育成やスカウトを通してチームを強化していくのが本作における監督であるプレイヤーの仕事。だが、このときとっても重要なものがある。なんだか分かるでしょうか? そうです、お金です。

サッカーゲームでいきなり金の話かよ、と思われるかもしれないが、このゲームは「サッカークラブの運営シミュレーション」。選手のスカウトには億単位の移籍金が必要だし、トレーニング施設の強化にもサポーターを増やすためのキャンペーンにも、とにかく先立つものは必要になる。

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そしてお金を稼ぐ一番基本的な方法が、試合に勝ってクラブの人気を上げること。そのためには大金を投じて強い選手を獲得する必要があり←そのためにはお金を稼ぐ必要があり……という「卵と鶏」の堂々巡りになっている。

こうしたループ構造はシミュレーション系の資源管理ゲームではままあるものだが、実は本作ではシーズン開始時にガチャで入手した選手を2名までチームに加えられる「スペシャル加入」というボーナス的なシステムがあって、なんとこの堂々巡りを無視できる。

通常なら支出を切り詰めてちょっとずつ貯蓄しなければならないお金を無視して、格安で強力な選手をチームに加えられるので、端的に言って爆アド。ローカルな金欠チームにとって、これほどありがたいものはない。

逆に言えばちょっと便利すぎる機能でもあるので、ハードなゲーム性を求めるなら無視することもできる。まあ私は使いますが。勝てば官軍で。

ただひとつ問題があるとすれば、筆者にはサッカーの上手いおじさん(お兄さんか……?)の区別が全然つかないので、どの選手を加入させるのが良いのかよくわからないところ。
とはいえ悩んでも仕方ないので、とりあえず総合力の高い高レア選手を抜擢します。

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GKのゾマー選手は、この後何度も素晴らしいセーブでチームを救ってくれることに。こんな極東の片田舎のチームにきてくれて本当にありがとう

1人目のゾマー選手はゴールキーパーなのでまず腐らないはずだと思うものの、サッカー予備知識がなさすぎて、もう1人のクアドラード選手のポジションであるRMが何を指しているのかは正直さっぱりわからない。

とはいえステータスは他を圧倒しているのでたぶん強いはず。とりあえず、2人をサガン鳥栖生え抜きのスタメン選手に混ぜて、さっそく試合に挑んでみる。

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そりゃあそんな簡単に勝てたら世の監督も苦労しませんよね。

全然勝てないわけではなく、勝てることもちゃんとある。でも圧倒的に勝てる感じでもない。体感だけど勝率は五分五分くらい。

じゃあここからどうチームを導くかが監督としての腕の見せ所、と言いたいところですが、ここで困ったことがひとつ。

何をすべきかとか以前に、なんか知らん専門用語がめっちゃ出てくる。

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そういえばこれってサッカーのゲームでしたよね。

シミュレーションってそもそも情報量の多いゲームではある。しかも本作の題材は世界で2億人以上のプレイヤーがいる一大スポーツ「サッカー」。「当然知ってると思うけど?」みたいなノリでサッカー用語がバンバン出てくる。

たとえばフォーメーションひとつにしても、4-4-2とか3-6-1とかいろんな種類があるものの、私には正直何が違うのか全然わかりません。ステータスもPAS(パス)とかDRB(ドリブル)とか、想像のつきそうなものはだいたいあるけど、じゃあどれを強化すべき? と言われると見当もつかない。

たとえばこれが剣と魔法のRPGなら、物理職なら攻撃力、魔法職なら魔力、みたいな感じでわかりやすい。でもサッカーってどうすればいいの? ドリブルとパスとどっちが大事なん??

フォーメーションとは別に攻撃⇔守備のバランスを調整したり、プレス範囲とか守備ラインとか、設定できる項目はかなり多くて、やろうと思えばいろいろいじれる。でもいじったらどうなるのかは誰も教えてくれない。なかなか骨太なゲームである。

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それ以前に、筆者のサッカー予備知識が圧倒的に足りていないことが問題なのかもしれない。ポジション名らしいCBとかRMとかCFの読み方すらわからない。サッカーのポジションってフォワードとかミッドフィルダーくらいしか知らないんですが……。

一周回って結論。ダメだ、ひとまず無視しよう。

とりあえず押せそうなボタンは全部押しながら反応を見よう。だいたいn千時間とかやってるストラテジーとかでも、一回も使ったことない機能とかめっちゃある。おれは雰囲気でシミュレーションゲームをやっているんだ。

監督ってタイヘンすぎる……

監督就任1年目。サッカー情報の奔流に飲まれて、すでに鼻の奥からシナプスが焼き切れる匂いがしてくる。

こういうとき、全部を理解しようとしてはいけない。そもそもシミュレーションゲームというのは往々にして情報量が多い。いったん適当に動かしてみる勇気が大事。

そんなわけで時間を進めて試合をこなしていくと、なにやらイベントが発生。どうやら同じ九州のチームとの対戦になると、「バトルオブ九州」ということで、サポーターたちが尋常じゃなくヒートアップしてしまうらしい。

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「もうじきV・ファーレン長崎の連中が悔しがる顔が拝めると思うと、仕事の疲れも吹っ飛ぶよ! 本当に楽しみだ!」
「サッカーは色々な事が起こるけど、ひとつだけあり得ないことがあるわ。今日サガン鳥栖がV・ファーレン長崎に負けることよ!」

「圧」がすごいんよ。え、この人たち、なに……?
サッカーのサポーターって、みんなこんな感じなん……?

そして「これ負けても刺されたりとかしないよな?」とか考えていると、案の定負ける。

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「あんな醜態を晒すなんて、どうかしてるよ。話にならない。応援するのが馬鹿らしくなってくる」
「V・ファーレン長崎にだけは負けちゃいけなかったはず。でしょ? なのに、監督はまるで何も考えてないような顔でボケっとしてたよ」

ファンのみなさんブチギレ。

申し訳なさはあるんだけど、「そこまで言わんくてもよくない?」みたいな気持ちがある。もっとこう、「負けちゃっても応援してるからね☆」みたいな感じになりません?

たぶん筆者のような人間を監督にしてはいけない。

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そしてこの一年、困ったことにいまいち勝てない状況が続いている。
勝てないというか、勝つ方法がわからない。スタメン総合力の数値上は勝っていたりする相手でも、普通に負ける。負けたときの理由もわからなければ、勝ったときの理由もわからない。おれは雰囲気で『サカつく』をやっている……!

監督は間接的にしか試合に関わることができないので、仕事でトチったときに「自分が頑張ってなんとかする」みたいなことはできない。選手たちに託すしかない。でも負けるとファンから死ぬほど叩かれる。監督って辛すぎない?

なんとかしようと攻守の選手配置をいじってみたり、守備ラインを下げてみたり速攻型をためしてみたり、いろいろやってはみたものの成果は芳しくなく、気づけば順位は一時18位まで低下。J1昇格どころかいきなりJ3降格の危機である。

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度々やってくる「バトルオブ九州」で負けるたびにサポーターさんたちが激おこになるのだが、筆者だってなんとかしたいのは山々である。でも勝ち方がわからないんだよ〜。

貧すれば鈍するの言葉通り、だんだん「もしや自分が試合中に余計な指示を出しているのが悪いのでは……?」と疑心暗鬼になって、試合を丸投げできるスキップモードでおまかせにしてみたものの、特に勝率が上がるわけでもなかった。それはそう。

そして連敗が続いてチームの順位が下がってしまうと、今度は選手のコンディションにも悪い影響が出始める。

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コンディションは要するにメンタルのことで、チームの成績が不振だったり、出場機会が少なかったりすると悪化する。

またひたすら同じスタメンで戦いつづけてきた結果、気づけばシーズン後半には選手の疲労がエラいことに。過労死寸前のハードワークを強いられている選手がいる一方で、全然出場機会がなくてメンタルを病んでしまった選手もいた。これ、全部私が管理するんですか。

最終盤にはなんとか勝ち星を拾ってJ3降格は免れたものの、結果はリーグ10位。J1復帰は遠い夢。
おまけに腹が立つのが、「バトルオブ九州」で土をつけられたV・ファーレン長崎がシーズン2位でJ1昇格……。

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1年目は、惨敗だった。
試合に勝てず、サポーターを失望させ、隣県のライバルに先を越される。
佐賀の誇りは、ボロボロである。

サッカー観戦、実はめちゃくちゃ楽しかった

1年目のシーズン終了。監督の任期は1年更新なのだが、なんと「他のクラブからも声がかかっている」という。正気か? 前年の戦績、ちゃんと見てる?

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というか、もちろんこのまま終われるはずがない。まだサガン鳥栖を救っていないのだから。J1昇格を果たせずに尻尾を巻いて移籍するつもりなどない。「無論続投だ!」と思ったが、よくよく考えてみるとこの戦績でクビ切らなかったサガンの経営陣は仏さまか?

とにかく、曲がりなりにも1シーズンやってみたおかげで、問題点は見えてきた。

最大の問題は、誰あろう私である。
あまりに筆者のサッカー知識がなさすぎるせいで、「押せるボタンはいったん全部押す」方式のガバガバプレイになっている。さすがにこりゃなんとかせんとまずい。

でもそのおかげで、どれが下手に押したらあかんボタンなのか、逆にどのボタンを連打すべきだったのかも、なんとなく体感でわかってきた。サッカーの時間は終わりだ。ここからはゲーマーとして勝負させていただこう。

ということで、まずは「サッカー ポジション」で検索。一番上に出てきたJリーグの公式サイトを読んで最低限の知識をブチ込む。長年シミュレーションゲームを遊んできた経験上、この手のゲームを上達させるコツは「とにかくWikiを読む」ことに限る。

サガンは昨シーズンデフォルトで設定されていた3-6-1というフォーメーションを使っていたのだが、たぶん筆者はこれを使いこなせていない気がする。

Jリーグのサイトによれば、現代において代表的なフォーメーションは4-4-2、4-3-3という形だ。メジャーなものにはメジャーであるがゆえの理由があるはず(理解できたわけではない)なので、今季はこのふたつでいく。

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画像はサッカーのポジション解説【公式】Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)より

1年やって痛感したのが、「点を取れなければ試合には勝てない」というミもフタもない事実である。小田原城でもテオドシウスの城壁でもマジノ線でも、無敵の防御陣というものは最後まで破られなかった試しはない。防御というのは、攻められ続ければどこかで破れる。

昨シーズンは、勝った試合でも1-0くらいの辛勝が多く、とにかく点を取るのに苦労していた。なので今季は攻撃重視でいく。

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そこで重要なのが、強力なフォワード(CF,LW,RW)だ。

このサッカーというゲーム、セットプレイなどを除けば基本的に点を取るのはフォワードの仕事。つまりここに強力な選手を配置することが、決定力に直結する。

昨シーズンにスペシャル加入で投入していた選手はキーパーやミッドフィルダーなので、直接的には得点に絡まなかった。なので今年のスペシャル加入では、LW(左ウィング)の「三笘薫」という選手を加入。日本人選手のようなので頑張ってほしい。

そして結論から言うと、この三笘選手こそ、サガン鳥栖が求めていた選手だった。

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!???

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なんかこの人、めちゃくちゃドリブルが上手い。

くるっとターンしてディフェンスを躱したかと思えば、スライディングをジャンプでひょいと避け、ちょちょっとやってバーンするといつの間にか敵の前に出てる。重力のゆがみなのか超スピードなのかわからないが、この人が持ってるときだけ、ボールが見たことない動きをする。

「マジで何者!?」と思ってウィキペディアを見たら「ヌルヌルドリブル」とかいうサッカーとは思えない異名がつけられていて、言い得て妙としか言えない。というかさっき映像見返してたらこのゲームのチュートリアルにも出てました。主人公か??

そしてどうやら大分県生まれであることも判明。大分はほぼ佐賀なので、彼がサガンのエースに決まりました。

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フォーメーションを攻撃的にしたことで、三笘選手以外のフォワード陣も点を入れてくれるようになり、今季は昨年の成績不振が嘘のようにばんばかシュートが入るように。こう動いてくれと思ってた通りに試合が動く快感。これだ、これだよ、監督として求めていた感覚。

シーズン開始からなんと10連勝。面白いくらいに勝つ。面白いくらいに勝つと面白い。なぜなら勝っているので。

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負けが込んでいた時期が本当に辛かっただけに、勝ち始めるととんでもなく気持ちがいい。

というか、いつの間にか試合を見ながらめちゃくちゃ声が出るようになっていた。子供の頃に父親が阪神タイガースの中継を見ながらブツブツ言っているのを見ながら、「こうはなるまい」と思ってたのに……。

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筆者の発言記録。なに言ってんだろうねこの人

筆者は初見のゲームをやるとき、感想を残しておくためにボイスメモを取ったりするのだが、荒れた発言がいっぱいあって自分の正気を疑った。スポーツ中継って人を狂わせる電波とか出てるんじゃないかと思う。いや、私の場合はゲームなんですが。

ともあれ、各選手の活躍もあって、サガン鳥栖はシーズン中盤からJ2トップを維持。
11月には勝つか引き分けで念願のJ1復帰が決まるという勝負の一戦で……。

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3-1!文句無しの完勝!
やった、やったよ……サポーターのみんな!

佐賀は、サガン鳥栖は、J1に帰ってきた!
俺は、ついにサガン鳥栖を救うことができたんだ……!

最高のエンディングへ

J1復帰。めでたしめでたし。
……と言いたいところだが、ここで終わってはエンディングには早すぎるような気もする。

確かにサガン鳥栖はJ1昇格を果たした。でもJリーグのトップに立ったわけじゃない。
ということで、3年目となる今季も続投を決定。さすがにこの戦績であれば、オーナーもサポーターも文句は言うまい。

と思いきや、新年一発目から笑える事態が発生。なんだかお金が足りてない。

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選手に払う年俸に対して、現在の資金が5億円近く足りていないのだ。は?
いやなんかおかしいだろ、さっきまで総年俸もっと少なくなかったっけ??

実はこれ、ここまで歩んできた選手たちの成長の結果だ。どうもこのゲーム、選手の能力に応じて年俸が自動更新されるらしい。昨年のシーズン開始時には気づいていなかったが、選手たちの能力が向上してきたことで年俸の支払総額が上がっているのだ。

特に高額の年俸が必要なのが、三笘選手らスペシャル加入で招聘したトッププレイヤーたち。働きを考えれば妥当ではあるのだが、1人で3億近い年俸は、いまのサガン鳥栖には重すぎる。
やっとJ1に戻ってきたのに、これを解消しない限り選手の補強もできない。

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一応まだ、年俸の支払いまで丸々1年ある。逆に言えば、1年間のあいだになんとか資金を捻出できなければ、補強どころか待ち構えているのは破産の2文字だ。

…………。

…………。

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みんないままでありがとう!サガン鳥栖は君たちの貢献を忘れないぞ!

とりあえずポジション的に余裕のある控えメンバーを一斉放出。俺はサガン鳥栖を救うと言ったな、あれは(半分)嘘だ……。

とはいえ、本当ならサガン生え抜きの選手も放出したくはない。効率を考えればガンガン入れ替えたほうがいいのかもしれないけど、それはちょっと趣がなさすぎる。

『信長の野望』で龍造寺プレイしてるときに、島津を滅ぼして吸収した瞬間にエースがみんな島津ファミリーになったら「もうそれは最初から島津でよくない?」という気分になるのと同じだ。こっちはちゃんと龍造寺四天王で天下統一したいんだよ。

※龍造寺
肥前(佐賀)の戦国大名。肥前の熊こと龍造寺隆信が有名。

※龍造寺四天王
龍造寺家を支えた武勇のほまれ高き武将たち。ちなみに5人いる。

身を切る改革によってなんとか急場はしのいだものの、このころになると、スタジアムの改築やトレーニング施設の強化などもできるようになっており、とにかくお金はいくらあっても足りない。今後のクラブの発展を考えるなら、避けて通れない支出だ。

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サガン鳥栖の本拠である鳥栖スタジアム。アニメ『ゾンビランドサガ』で一躍有名になった「駅前不動産スタジアム」と言ったほうが伝わりやすいかも。
 

資金を得る一番基本的な手段は、サポーターを増やしてチケット収入を伸ばすことだが、実はそれ以外にもさまざまな方法がある。特に大きいのはスポンサーから課されているミッションを達成することだが、選手に来ている他チームからのオファーを受けることで、移籍金をもらうという手段もある。

何度も言うようだが本作は「サッカークラブの運営シミュレーション」。自クラブの中で成長した選手も、有効な資源のひとつとも言える。

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スポンサーはシーズン開始時に選択可能で、即時もらえる契約報酬と、条件を満たすと貰える契約報酬が存在。実在する有名企業の名前もあって、知っているところだとちょっと嬉しい。

資金繰りは一時的に火の車になったが、一方で試合の方はかなり快調。周りのチームもJ2のときより強くなっているが、サガン鳥栖もまったく引けをとっていない。

J1昇格で先を越された因縁のV・ファーレン長崎とも再び対決し、2-1で快勝。チームも首位・サンフレッチェ広島を追いかけてのリーグ2位に着け、サポーターたちもこの喜びようである。

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「ははは! V・ファーレン長崎!サガン鳥栖はいつでも挑戦待ってるからな!」
「勝者の胸を借りたくなったら、声をかけて!」

この人ら、勝ったら勝ったでめちゃくちゃ煽るやん。なんというか、いつでもまっすぐに生きていて清々しすぎる。

この頃になると、もう自分でもだいぶ自分のチームが好きになっている。もともとサッカー選手の名前なんて一切知らなかった筆者でも、スタメンに入れている選手は全員自分で時間をかけながら吟味した選手ばかりなので、どの選手にも愛着が湧いている。

特にいい感じに育った(そのせいで年俸を圧迫したのだが)サガン鳥栖の生え抜き選手なんかがちゃんと活躍してるのを見ると嬉しい。AM(攻撃的ミッドフィルダー)の本田風智選手などは、中衛の要としてこのあとの大会でも活躍してくれた。

ネットで実際の選手について調べたら、サッカー系のニュースサイトで「サガン鳥栖の至宝」とまで書かれていた。最近は怪我に苦しんでいたらしいけど、がんばってほしいものである。ゲーム内ではめっちゃ助けられました。

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監督の仕事はチームづくりなので、基本的に試合は観ずにスキップしてもいい、というかスキップしていかないとなかなか時間が進んでいかないのだが、だんだんそれがもったいなくなってくる。試合を見ること自体が面白くなっていったのだ。

特にJ1に上がってからは戦力の拮抗したチームとの戦いも多く、名勝負になると思わず声が上がってしまう。

特に思い出深かったのが、毎年J1からJ3まで各チームを集めて開催されるトーナメント「ルヴァンカップ」の決勝戦。

昨シーズンまでは途中敗退していたのだが、今年はついに決勝に進出。そして相手はリーグ戦で散々煮え湯を飲まされてきた首位・サンフレッチェ広島だ。

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相変わらずサポーターの方々からの「圧」がすごい。「勝っても負けてもいい勝負を☆」くらいにしてほしい

試合は一進一退の激戦になり、エース三笘選手が前半・後半にそれぞれ1点ずつシュートを決める活躍を見せるも、すぐに取り返されて2-2に。

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そして迎えた後半84分、左サイドから三笘選手が上げたボールに、今季加入したCF(センターフォワード)のルーク・デ・ヨング選手が走り込んで3点目。
う〜〜〜ん、よく決めた!

プレイ中、たぶん夜中の3時くらいだったんだけど、興奮しすぎて山姥みたいな叫び声を上げてしまった。

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結果これが決勝点になり、ルヴァンカップ優勝が決まった。試合後には三笘選手が得点王に選ばれる一幕もあり、とにかく嬉しい。

1年目に全然勝ち方がわからずに苦戦してたことが、遠い昔のような感じだ。

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そして12月の1周目。京都サンガF.C.との対戦に勝利したことで、サガン鳥栖のリーグ優勝が確定。

3年目の挑戦にして、ようやくサガン鳥栖の日本一が達成できたのである。

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サガン鳥栖を、なんとか救うことができた。いや救えたといっていいのだろうか?
なんか結局テセウスの船みたいな感じになりつつあったけど、これでもまだサガン鳥栖です!って主張していいのかな。

『サカつく』もそうですが、現実と何かしらが紐づいているタイプのシミュレーションゲーム、自分となにかしらゆかりのある人なり勢力なりで遊ぶのが好きで、筆者はよくやっています。

『サカつく』シリーズは初めて遊んだのですが、「サッカーってこんな面白いエンタメだったのか!」という新鮮な驚きがありました。延々と野球中継を見てた父親のことをアホかこいつと思ってたけど、野球も実はすごいエンタメなのかもしれない。

今回は取り上げていないのですが、ここで育てたチームをオンラインに持っていって他プレイヤーとの対戦に使うドリームチームモードも、本作の大きな特徴のひとつ。そちらもぜひ……と言いたいところですが、正直この「サカつくモード」だけでも無限に時間が溶かせそうな気配があります。

「シミュレーション」と名前のつくゲーム、往々にして要求される知識量が多い感じなのですが、パズルのピースが揃うみたいに、上手くいき始めた瞬間がとんでもなく気持ちがいいのでおすすめです。あと、本作はそもそもサッカーというテーマがだいぶ一般的なものなので、好きな人はすっと入っていくのかも。

ちなみにゲーム内ではJ1リーグ優勝を飾ったサガン鳥栖ですが、今後はどうなるのでしょうか。地元のクラブでゲームを進めると、正直かなりそのクラブのことが好きになると思うので(筆者はなった)、そもそもサッカーファンの方はもちろん、「そういえば近くにあったかなあ」みたいな人でも楽しめるのではないかと思います。
サッカー観戦がめっちゃ好きになる。おすすめです。

編集・ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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