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プレイヤーが無法に強いのになぜか「死にゲー」として成立してるアクションゲーム『Vindictus: Defying Fate』を紹介させてほしい。強すぎる力に見合った殺意が君を襲う!

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このゲーム、プレイヤーのアクションが無法に強すぎないか?

ネクソンの新作ゲーム『Vindictus: Defying Fate』を遊んでみて、まず思ったのがそれだった。

『Vindictus: Defying Fate』評価・感想・レビュー|プレイヤーが無法に強い、でもなぜか「死にゲー」_001

コンボの隙は少ない。回避やカウンターはいつでも差し込める。しかも無敵時間やジャスト判定が妙に長い。他のソウルライクで散々パリィのタイミングに苦しめられてきた身としては、「こんなに気持ちよく動けていいんですか?」と、とても快適にキャラクターを動かせた。

……が、安心してほしい。ちゃんと死ぬ。ちゃんと「死にゲー」だ。プレイヤーは確かに強いが、それに見合うだけの殺意を敵も持っている。本作はプレイヤーのアクションが無法レベルに強い一方で、戦闘自体はシビアという、独特のバランスで成り立っていた。

今回、本作の戦闘システムに焦点を当てた、クローズドのオンラインデモセッションに参加することができたので、その手触りを伝えたい。

文/鬼火
編集/恵那

こんなに強くていいんですか?無法レベルのプレイヤーアクション

『Vindictus: Defying Fate』は「敵の動きを読み攻撃することで、爽快な“手応え”を感じることができる」とストアページで紹介されている、ソウルライクのアクションRPGだ。

実際その通りで、このゲーム、プレイヤーがやたらと気持ちよく動けるように作られている。

まず攻撃面では、基本コンボが簡単で隙が少ない。通常攻撃と強攻撃の組み合わせでコンボが構成されるのだが、攻撃後の硬直が短く、テンポよく振り続けられる。

しかもスタミナの概念がない。アクションゲームをよく遊ぶ人なら「回避…!ってスタミナないじゃん!!」と被弾する経験が一度はあるだろう。あるいはスタミナが尽きることで連撃の手が止まってしまうような瞬間だ。本作ではその心配が一切ない。テンポよく攻撃し、避けたいときに避ける。それがこのゲームにおける戦闘サイクルの基本だ。

そして、防御リアクションも出が速く、判定もかなり寛容だ。

たとえば片手剣と小盾で戦う「フィオナ」というキャラ。コンボの流れの中でスッと盾を構えるだけで、ジャストガードの判定が発生する。この判定がかなり長い。ほかのソウルライクのパリィのように、発生までのディレイが長かったりタイミングがフレーム単位でシビアだったりということがない。ジャストガードに成功すれば、ほぼノーダメージで敵の攻撃を受け止め、そのままカウンターに派生できる。

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カウンターは敵の体勢を崩すためのゲージを大きく蓄積させ、これを溜めきると「フェイタル攻撃」という大ダメージの専用モーション攻撃を叩き込める。これがカメラ演出や重めのヒットストップなども相まってとても気持ちいい。

「フェイタル攻撃」は敵のHPを大きく削ることができるが、基本コンボやカウンターの一撃一撃の威力は控えめに設定されている。成功するたびにボスが溶けていくようなバランスにはなっていない。だからこそ、攻撃→ジャストガード→カウンター→また攻撃……という気持ちいいループが長く続く。

「気持ちよくジャスガカウンターが決まるけど、すぐには終わらない」。このさじ加減が、本作の戦闘を「ずっと触っていたい」と思わせるものにしている。

さらに、敵が黄色く光る攻撃を繰り出した際に、タイミングよく回避などのリアクションをすると「フラッシュアクション」が発動し、4種類のアクティブスキルのクールダウンが短縮される。この受付もそこまでシビアではなく、意識して狙えば安定して発動できる。

強力でかっこいいスキルがどんどん回るようになるので、コンボの合間にスキルを差し込むテンポがさらに加速し、プレイヤーの強さをいっそう実感できる仕組みだ。

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「フィオナ」を中心に紹介したが、4種類のキャラクターをそれぞれ少しずつ触ってみた。双剣使いの「リシタ」は2連続で使えるステップを軸に、敵の側面や背後を取りながら攻撃の手を止めずに斬りまくれるのが気持ちいい。

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大剣を携えた「デリア」は隙の少ないステップ回避と、短い判定のガードを両方使える。敵の攻撃をいなしつつ、隙を狙って大剣による重い一撃を叩き込む。

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石柱と巨体で戦う「カロック」に至ってはガードができないうえに回避も平凡な代わりに、攻撃自体にカウンター判定が付いている。敵の攻撃に合わせて殴ることで守る、という独特のスタイルだ。

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全員に共通しているのは「こちらのアクションが強い」という手触りだ。とにかく、プレイヤーが気持ちよく動ける方向に全振りしている。こんなに強くていいのか?と思うほどに。

敵も強くてちゃんとシビアなバランス。でもストレスはそんなに感じない

プレイヤーは強い。だが、このゲームの敵はそれを前提にした火力で殴ってくる。敵の殺意も、プレイヤーの強さに見合ったレベルで強いのだ。これは「死にゲー」だなと思えるくらいにはちゃんと死ねる。

まず、ボスの攻撃が普通に痛い。油断して2〜3発もらえば体力を大幅に持っていかれる。そして何より大きいと感じるのが、回復に厳しめの調整が施されているという点だ。被弾して回復瓶を飲もうにも、モーションが遅いうえに、一気に回復するのではなく時間をかけてじわじわと回復するタイプのものだ。しかも序盤は3回しか使えない。

つまり「被弾しても回復でごまかす」という立ち回りが通用しにくい。プレイヤー側のリアクション手段は豊富で受付も寛容だが、それはあくまで「ちゃんと使えば強い」という話であって、サボれば一瞬で体力を持っていかれる。

さらに、ゲームを進めると敵が青く光る大技を繰り出すようになる。これに対してジャストタイミングでリアクションを取ると「精密アクション」が発動し、敵の体勢ゲージを大きく削ることができる。

ただし、通常攻撃に対するジャストガードと比べると、体感ながら受付は明らかにシビア。失敗すればもちろん大ダメージを食らう。通常攻撃へのリアクションが寛容だった分、この落差がはっきりしていて、青い光が見えるたびに緊張が走る。

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この感覚、たとえるなら音ゲーに近い。攻撃も防御もレスポンスよく、気持ちよく繰り出していけるが、パーフェクト判定を取りつつハイスコアを狙わないとクリアできないようなバランスだ。プレイヤーのアクションが強いからこそ、「強い行動をちゃんと使いこなすこと」が前提の難易度設計になっている。

「アクションで気持ちよくさせる」ことに振り切った、ピーキーなのにハマれるバランス

とはいえ、死んだときのストレスは少ない。まず、本作にはデスペナルティがない。経験値を落としたりすることがなく、リトライも早い。やられたらすぐに再戦できるので、再び気持ちいいアクションに戻ることができる。

これは筆者の主観だが、死んでも「理不尽にやられた」という感覚がほとんどない。プレイヤーのアクションが十分に強いからこそ、「今のは自分が避けられたはずだ」「次はあのタイミングでカウンターを合わせよう」と、敗因が自分の操作に帰結する。「もう1回やらせろ」とすぐに再戦に走りだせる“高速死にゲー”に仕上がっているのだ。

こうした戦闘の外側の設計を見ていると、本作が何を最優先にしているかがはっきりと伝わってくる。「とにかくアクションで気持ちよくなってくれ」ということだ。

プレイヤーの行動は無法レベルに強い。でもそのぶん、敵も本気で殺しにくる。このピーキーなバランスが、アクションゲームとしてのやりごたえを生んでいる。そして死んでも痛くない、リトライも早いという外側の設計が、プレイヤーを「気持ちいいアクションに浸る時間」へと何度でも送り返してくれる。

また、以前の電ファミの記事でも取り上げたが、本作はキャラクターカスタマイズの自由度がかなり高い。今回のデモセッションは戦闘システムに焦点を当てた開発中のビルドだったが、過去記事ではコスチュームの豊富さや、体型などキャラクリの幅広さも紹介されていた。

今回はそれを試す機会はなかったものの、これだけ気持ちよく動かせるアクションがあるなら、「自分好みに仕立てたキャラクターで戦場を駆け回りたい」という気持ちは自然と湧いてくるはずだ。これは製品版に向けた大きな楽しみのひとつだ。

『Vindictus: Defying Fate』はこの時点で「もっとこのアクションを触っていたい」と思わせる手触りがあった。製品版でこの気持ちいい戦闘がどんな体験になるのか。続報を楽しみに待ちたい。

ライター
Steamを徘徊している人。ローグライクとコロニーシミュに学生時代を捧げる。 好きなキャラクターはダンガンロンパの七海千秋。
編集・ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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