このゲーム、超能力者が主人公らしい。
この時点で、誰でも多少はワクワクするだろう。重力に逆らって宙を浮いたり、モノを触れずに動かしたり、そういうゲームプレイを期待してしまう。
アクションアドベンチャー『CONTROL』の主人公ジェシーは、まさにそういう超能力者だった。不思議な力を使って謎を解き、モノを動かして敵を討ち、身を守り、ステージを進む。その姿は、かなり皆がなりたい超能力者を体現していた。
今回紹介するのはその続編、『CONTROL Resonant』である。その主人公はジェシーの弟ディラン。彼もまた、超能力の使い手である。なるほど、再びあの超能力アクションが楽しめるゲームということだろうか。
しかし、一度遊べば、この弟が姉とは一味違うことに気がつくだろう。それはディランがめちゃくちゃ体を張る超能力者だということである。彼のバトルスタイルは、とにかく力技。近接攻撃主体で攻めまくるという「なんかゲームのジャンル変わってない?」と思うほどアクロバティックなプレイになっているのだ。
今回は、幕張メッセで開催している東京ゲームショー2026で、この『CONTROL Resonant』を試遊することができた。さらに、そのちょっと意外な中身について、アートディレクターのエルメリ・ライタネン氏のインタビューをすることもできたので、併せて紹介しよう。
ちょっと不気味なステージも軽快に乗り越える。“ガチ”なアクションゲームだった
物語は、主人公「ディラン」が幽閉されていた怪しい施設から抜け出すところから始まる。施設は死体や惨劇の痕がそこら中に残り、かなり不気味な雰囲気だ。
前作『CONTROL』は基本的に最後までこの施設の中の出来事だったが、本作は開始早々に施設を脱出。ディランはマンハッタンの街へと出ていくことになる。開けた場所に出れてうれしい!
しかし、超常の力によって街はバラバラにされてコラージュされたかのように変貌を遂げている。前作で猛威を振るった施設内同様の超現実的な現象が起き続け、かなり不気味な雰囲気が継続する。うれしくなかった!
と、ホラーな雰囲気にビクビクしながら進めるゲームかと思いきや、意外と平気。というのもここが本作の主人公であるディランのディランたるところ。こいつ、結構“強い”のだ。かなり“動ける”のである。
脱出早々に、超能力を使ったすばやいダッシュや、ふわりとしたジャンプをすぐに習得。この力を自在に振るうことで、街をパルクールのように軽快に駆けていくことができる。
ただ走っているだけでも「ビルの谷間を飛んで屋上を駆けまわってみてぇ」という超能力者への憧れが、かなり満たされていくのを感じる。こういう何もなくてもダラダラ移動していたくなるアクションゲームは、いいアクションゲームである。
超能力とは、物理である。戦闘はマジでガチな本格アクション
とはいえ、ただ移動するだけで済むわけがない。随所で、超常の力から生み出される敵たちが立ちふさがる。敵たちも見るからに異形で、ちょっと不気味なデザインをしている。
しかし、やはり平気だ。ディランは近接戦闘も強い。超能力で武器を生み出して、敵を近距離戦でなぎ倒していくことができる。
剣やハンマーなどが選べるメインウェポンとサブウェポン、そして俊敏な回避を駆使して、立ち回っていく。武器はカスタマイズできるようなので、プレイスタイルはプレイヤーによるだろうが、駆け引きはちゃんと考えなければならない。爽快ながらも、普通にガチなアクションゲームである。
試遊の最後には、ボスが待ち構えていた。ボスは「アーティスト」という巨大な顔のような敵だ。正直見た目はめちゃくちゃ怖かったが、もうディランは強いとわかっているので、かなり平常心。死闘を繰り広げた末に、「アーティスト」を打破することができた。
……実のことを言うと、回避を怠って一回死んだ。やはりこのゲーム、不気味なビジュアルが印象的ながらもその実はかなり本格的なアクションゲームである。
Remedy Entertainmentによる新作『CONTROL Resonant』は、PC(Steam、Epic Games Store)、PS5、Xbox Series X|S向けに9月24日発売予定だ。
「ホラーではなく、インパクトやサプライズに満ちたゲーム」開発者インタビュー
試遊後に、本作のアートディレクターのエルメリ・ライタネン氏にインタビューをする機会を得ることができたので、本作のアートを中心にお聞きした。以下、その模様をお届けしよう。
──ショッキングなシーンもありましたが、今作はホラーゲームではないんですよね?
エルメリ氏:
プレイヤーにインパクトを与える仕掛けが多く用意されてはいますが、ホラーゲームではないですね。
──ホラーゲームにならないようにした表現上の工夫は何でしょうか?
エルメリ氏:
人の身体が変形したようなモノが多く登場するのですが、彼らが非現実的な存在であることを重視しています。そこには、血や内臓といったグロテスクな表現はあまり入れないようにして、ホラーゲームの表現とは区別しています。
──マンハッタンが舞台でしたが、実際のマンハッタンを生かしてデザインしているのでしょうか?
エルメリ氏:
マンハッタンには実際にロケに行き、たくさんの写真や動画を撮って、ステージづくりに生かしました。この現実に近いマンハッタンが、徐々に非現実的な形に変形していくようなステージ構成をしています。
──ステージのバリエーションも増えていくのでしょうか?
エルメリ氏:
基本はマンハッタンです。その街並みが、様々に傾向を変えながら、ルービックキューブのように組み変わっていくことで、様々なステージが現れていきます。
──ステージやアクションから、前作『CONTROL』よりもアクティブな印象を受けましたが、表現したいことが変わったのでしょうか?
エルメリ氏:
あまり変わっていません。前作では「力を加えることで破壊される」という表現に力を入れていました。今作でも「力を加えることで世界が変わっていく」という似たようなことを表現しようとしています。たとえば、攻撃を加えたりすることで、火が出たり箱が動いたりといったところも、それを表現したところです。
──最後に、試遊では見せられていない部分で、楽しみにしていてほしいことはありますか?
エルメリ氏:
試遊の範囲の後も、ボスを倒して新たな能力を得ていくことで、アクションや戦術のバリエーションがさらに広がっていきますので、お楽しみに。
また、『CONTROL』では初見のプレイヤーを驚かせる仕掛けをたくさん入れていました。続編である本作にも、プレイヤーを驚かせるために色々用意してあるので、ストーリーのネタバレを見ずに遊んでくれると、楽しんでもらえると思います。(了)












