『モンスターファーム2』20周年を機に公式Twitterアカウントが突如開設。CDを読み込んでモンスターを誕生させる育成シミュレーションの名作

 1999年2月25日にテクモ(現、コーエーテクモゲームス)から発売された『モンスターファーム2』。同作の公式Twitterアカウントが突如、開設された。ゲーム中に登場する調教助手の女の子コルトは、モンスターとモッチーと共に「一緒に働くことになって、もう20年もたっちゃったんだよ!」、「これからもよろしくね」とツイートしている。

 シリーズ第一作『モンスターファーム』は、1997年にプレイステーション向けに発売されたモンスター育成シミュレーションだ。CDをプレイステーションに読み込ませることによって、モンスターを誕生させるユニークなシステムが話題となり、口コミによって100万本近い売上げを記録。当時はJ-POP全盛期だけあって、「あのアーティストのCDからは、こんなレアモンスターが生まれた」などといった話題がプレイヤーの間では盛り上がった。

 主人公はモンスターのブリーダーとなり、モンスター同士が戦う大会を勝ち上がって、最終的には四大大会の制覇を目指す。モンスターを育成する牧場では調教助手の女の子のアドバイスを聞きつつ、モンスターの体調管理に気をつけながら、仕事や修行をこなしてパラメーターを上げていく。大会を勝ち進めるまで牧場の予算は厳しく、さらにモンスターは疲労が蓄積するため、しっかりとしたスケジュール管理が必要だ。

(画像はPlayStation.Store | モンスターファーム2より)

 ポリゴンで描かれた愛らしいモンスターがなついてきたり、しっかりと褒めてあげるところは褒めてあげないと、モンスターは拗ねてしまう。表情豊かなモンスターに、だんだん愛着がわいてくるのが本作の醍醐味だ。さらに大会で勝ち進んでいくと、ファンレターが牧場宛に送られてきたり、一風変わった本作の世界観が、育成シミュレーションとしての完成度を高めている。

 さらにバトルシステムは独自で、RPGでいうところMPにあたるガッツを消費して技を繰り出していくが、対戦相手のモンスターとの距離によって使える技が違ってくる。ガッツの消費や、モンスターとの距離の駆け引きがバトルの醍醐味だ。

 しかし本作の最大の敵はなんといってもモンスターの寿命。可愛がったモンスターでも、いつかお別れの時がやってくる。やっと強くなったと思ったら、年齢でだんだん元気がなくなっていくモンスターを見るのは非常に忍びない。そんなブリーダーに朗報なのが、寿命を延ばせることができるレアアイテム「黄金モモ」と「卵カブリ」が存在することだ。もちろん使用するのにも限度はあるのだが、このアイテムがあるだけで残り時間が違ってくる。このアイテムを入手するため、探索を幾度と繰り返した人も多いだろう。

 その後に発売した『モンスターファーム2』は、初代をさらに完成度を高めた名作だ。モンスターの種類は215種類から300種類以上に大幅に増え、グラフィックの強化、ゲームバランスも見直されている。「走り込み」や「猛勉強」など、新しい育成メニューも増え、世界観の設定はより緻密になった。当時は人気絶頂だった歌手の鈴木あみともタイアップし、CMで使われた曲を覚えている人も多いだろう。

(画像はPlayStation.Store | モンスターファーム2より)

 同時期にはアニメ化もされ、第2期まで続いた。その後の家庭用ゲーム機のシリーズは、プレイステーション2で『モンスターファーム3』、『モンスターファーム4』、『モンスターファーム5 サーカスキャラバン』が発売。携帯ゲーム機では『モンスターファームアドバンス』、『モンスターファームアドバンス2』、『かいて しゃべって はじめよう! モンスターファームDS』、『モンスターファームDS2 甦る!マスターブリーダー伝説』がそれぞれゲームボーイアドバンスとニンテンドーDSで発売した。携帯ゲーム機用では、CDの代わりにカートリッジを使ってモンスターを誕生させるのが特徴だ。

 しかし後年の作品ほどゲームの品質を保てずにいた。PC向けに『モンスターファームオンライン』、その後継作の『モンスターファームラグーン』というオンラインゲームもリリースされたが、ローンチから1年という短い間もなく2010年にサービスが終了してしまった。

 こうして約10年もの近い間、音沙汰がなかった『モンスターファーム』シリーズだが、突如、あの名作『モンスターファーム2』の公式Twitterアカウント開設となると、ファンは色めき経つに違いない。引退した元ブリーダーも、復帰に向けてさっそく家にあるCDをかき集めているところだろう。具体的にどのような動きがあるかはまだ不明だが、『モンスターファーム』シリーズの再始動の続報に期待したい。

ライター/福山幸司

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ライター
福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman
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