対戦マルチプレイゲームは「ハードごと」ではなく「入力機器」で分ける時代に? 『CoD: Modern Warfare』はコントローラーとマウス&キーボードごとのマッチングを採用へ

 10月25日に発売を控えるシリーズ最新作『Call of Duty: Modern Warfare』。同作はコンソール版でもマウスとキーボードに対応することが海外メディアDualshockersのインタビューで明らかにされた。

 以前より今作のマルチプレイは、機種の別け隔てなくクロスプラットフォームでのプレイに対応し、さらにハードごとではなく入力機器によってマッチングが区分されることが発表されていた。つまりマッチメイキングはPlayStation 4、Xbox One、PCといったハードでの区別ではなく、「マウス&キーボード」のユーザーと「コントローラー」のユーザーによって分けられる。なお同インタビューによれば、試合中に入力機器の変更はできないとのこと。

 クロスプラットフォームでのマルチプレイが可能なゲームで、入力機器によってマッチメイキングのプール(プレイヤーの区分)が異なる作品は少なくない。

 たとえばいくつか例を見ると、すでにクロスプラットフォームのマルチプレイに対応している『フォートナイト』では、2018年9月のシーズン6より『Call of Duty: Modern Warfare』と似たルールになり、入力機器によってマッチングプールを変更するようになった。ただし、PCでコントローラーを使っているプレイヤーは、PCを含むほかのプラットフォームのマウス・キーボードユーザーと同じマッチに割り当てられるようになっている。

 Hi-Rez Studiosのマルチプレイシューター『Paladins』も、Nintendo Switch、Xbox One、PC間でのクロスプラットフォームマルチプレイに対応。Xbox One版はマウスとキーボードでもプレイできる。カジュアルマッチでは入力機器に関わらず、デフォルトではプレイヤーのスキルによってマッチメイキングされるが、オプション選択で入力機器によるマッチメイキングを選ぶことも可能だ。ランクマッチでは、入力機器とランクによって厳密にマッチメイキングプールが分けられている。

(画像は『Fortnite』公式サイトより)
(画像はSteam『Paladins』より)

 シューターは特に照準を合わせる「エイミング」の観点から、入力機器によってプレイヤーのパフォーマンスに大きな影響がでてくる。しかし、シューター以外のクロスプラットフォームマルチプレイに対応したゲームでは、こういった入力機器によってマッチメイキングプールが分けられるかどうかはまちまちだ。コントローラー操作が主流のカーサッカーゲーム『Rocket League』では、入力機器によるマッチメイキングはない。一方で、上記のHi-Rez StudiosがリリースしたMOBA『SMITE』は、入力機器によってマッチメイキングプールが異なっている。

 アーケードスティックが主流である対戦格闘ゲームでは、入力機器によるマッチングの区別はほぼない。ただし『ストリートファイターV』では、今年5月にヒットボックス型と呼ばれるスティック非搭載のコントローラーが話題となり、通常のアーケードコントローラー以上に正確で素早い入力が可能になるのではと注目を集めた。ヒットボックス型コントローラーは、梅原大吾選手が公式大会で使用したいと問い合わせたところ、最終的に使用不可の裁定をカプコンが下したことでも話題になっている。

 一般的にシューターでは、「マウスとキーボード」と「コントローラー」では前者が有利であると言われている。クロスプラットフォームのマルチプレイに対応していないが、PS4とXbox One版『オーバーウォッチ』では、マウス・キーボードには未対応。コンバーターを使うことでマウスを利用できなくはないが、デベロッパーは対戦バランスを壊すために容認しないスタンスを示している。公正な戦いを求めるほとんどのプレイヤーにも好かれる行為ではないだろう。

 ほかにも『Apex Legends』では、コンソールでのマウス・キーボードの使用者を検出する方法をテストしている最中だと過去に言及しており、明言されていないが暗にこれらを容認しないスタンスを示している。

(画像はSteam『ストリートファイターV』より)
(画像は『Call of Duty Modern Warfare』公式サイトより)

 ハードによる垣根をなくすクロスプラットフォームでのマルチプレイが進みつつある昨今、そのマッチングの区別はハードごとではなくなってきた。そして公平な対戦環境が求められる人気の対戦マルチプレイゲーム、特に影響を受けやすいシュータージャンルでは、今後ルールがそれほど整備されてこなかったな操作機種ごとのマッチングに舵を切っていくのかもしれない。

 なお補足までに、ハイスキルなプレイヤーの頂点に立つプロプレイヤーの中には、一般的に不利だと思われている入力機器でもなお強いという例はある。『フォートナイト』の公式世界大会「FORTNITE WORLD CUP」デュオ部門で2位に輝いたWolfiezことジェイデン・アッシュマン氏は、マウスが主流のプロシーンでありながらコントローラーを使い入賞。

 また、コントローラーが必須デバイスだと思われていた『Rocket League』でも、Torsosことダニエル・パーソンズ氏がキーボードとマウスを使用している。氏が所属するRenegadesは、2019年5月に行われた「RLCS Season 7: Gfinity Rocket League Oceanic Masters」で優勝している。

ライター/古嶋 誉幸

ライター
一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
電ファミのDiscordでこの記事について語ろう!

SNSで話題の記事

新着記事

新着記事

ユーザー協賛プロジェクト

世界征服大作戦

電ファミの記事は協賛者の皆さまの支援によって成り立っています!

世界征服大作戦とは?

電ファミのファンクラブです。ゲームを中心にしながら、ひいてはマンガやアニメなど、エンタメ全般を扱うファンクラブへの成長を目指します。主要メンバーとして、元週刊少年ジャンプの編集長・Dr.マシリトこと鳥嶋和彦氏なども参加。面白いコンテンツによる世界征服を本気で企むコミュニティです。

詳しくはこちら

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

関連サイト

その他

若ゲのいたり
榎本俊二の現代ゲーム用語大全

カテゴリーピックアップ

若ゲのいたり〜ゲームクリエイターの青春〜

若ゲのいたり〜ゲームクリエイターの青春〜の記事一覧