ポーランドのデベロッパーThe Astronautsは、一人称視点アドベンチャー『The Vanishing of Ethan Carter』のNintendo Switch版を8月15日に海外でリリースすることを発表した。価格は20ドル。
ゲームの内容はUnreal Engine 4でリマスターした『The Vanishing of Ethan Carter Redux』に準拠し、携帯モードのために字幕を大きくするNintendo Switch向けの機能が追加される。
ゲームはイーサン・カーター少年から助けを求める手紙を受け取った超常現象探偵のポール・プロスペローが、ウィスコンシン州レッドクリークバレーに訪れるところから始まる。集落では常軌を逸した殺人事件が多発しており、手紙の主であるイーサン少年を含めた村の住人達は忽然と行方をくらませていた。
プレイヤーは死体から死者が最後に見た光景を追体験できる能力を持つポール・プロスペローとして、集落で起きた事件の真相を究明しイーサン少年を助け出さなければならない。
『The Vanishing of Ethan Carter』は、広大なレッドクリークバレーを自由に歩きまわりながら探索できるオープンワールド環境が構築されている。さまざまな謎がパズルとして隠されており、それらの謎を解くことでレッドクリークバレーで起きた事件の真相が少しずつ明らかにされていく。
また、すでにRedux版がリリースされて4年が経つが、広大なレッドクリークバレーのグラフィックは一見の価値がある。フォトグラメトリー技術を利用し、小規模開発でもディテールにこだわったオープンワールドマップを製作することが可能なことを示した作品だ。レッドクリークバレーは架空の土地だが、フォトグラメトリーに使われたのはポーランドのクルコノシェ山脈だという。
Amazing. Two YouTubers explored the real world inspirations for The Vanishing of Ethan Carter. English/German subs! https://t.co/KvFA48JYNe
— The Astronauts (@TheAstroCrew) October 23, 2014
※あるユーチューバーがクルコノシェ山脈とゲームのロケーションを比較した動画を投稿している。
PC版『The Vanishing of Ethan Carter』は、The Astronauts公認という形でプロの翻訳者が日本語化MODを公開しているため、高品質な日本語版を追加料金無しで楽しめる。残念ながら公式には日本語に対応しているわけではないので、Nintendo Switch版が日本でリリースされるかどうかは難しいところだ。
グラフィックとストーリーの両面で評価も高く、レッドクリークバレーに隠された謎は恐ろしくも少し物悲しい。ぜひとも日本でのリリースも期待したい。
ライター/古嶋誉幸