ソニーが開発していたスーパーファミコン向け周辺機器、いわゆる「ニンテンドープレイステーション」のプロトタイプが競売にかけられることが判明した。オークションは2020年2月27日に、テキサス州ダラスにてヘリテージオークションを通じて行われる。
ニンテンドープレイステーションは、ソニーが1990年ごろに開発していたスーパーファミコン向けのCD-ROMドライブ拡張ユニットだ。残念ながら世に出ることはなかったが、ソニーは諦めずに「プレイステーション」として商品化。CDドライブを用いた同コンソールは、2020年に発売予定であるPlayStation 5へと続くゲームコンソールを代表するプロダクトシリーズへと成長している。
海外メディアIGNによると、ニンテンドープレイステーションは200台ばかりが生産されていたという。今回オークションにかけられるのはそのうちの一台だ。出品者のディーボルト氏はわずか75ドルで手に入れたという。
気になる予想落札価格だが、海外メディアKotakuがヘリテージオークションにインタビューしたところ、最低落札価格は設定しないとのこと。ニンテンドープレイステーションはこれまでオークションに出品された実績が無いため、市場価格をつけようがないためだ。
参考として、ディーボルト氏は以前ノルウェーに住むとある人物から120万ドル(約1億3千万円)で購入したいという申し出を断っている。これは息子と半分に分け、税金を払って借金返済を行った場合手元にほとんど残らないからだという。
ヘリテージオークションはこれまで、未開封の『スーパーマリオブラザーズ』を約1100万円で、マジック・ザ・ギャザリングのカード「ブラックロータス」を1800万円で取引した実績がある。
もし、ニンテンドープレイステーションが1億円を超える値がつけば、ヘリテージオークションで取引されたゲーム関連商品の中でももっとも高価な品になるだろう。
ライター/古嶋誉幸