ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の広報担当者は海外メディアGamesIndustry.bizに対し、”検討を重ねた結果、SIEは「Electronic Entertainment Expo 2020」に参加しない”と表明した。
代わりに、世界各地で行われる数百以上のイベントへ出展し、PlayStation 4およびPlayStation 5の今後発売されるタイトルを紹介していく予定だ。
「Electronic Entertainment Expo」(以下、「E3」)は1995年より毎年行われている世界最大級のゲームイベントだ。本来はアメリカ国内での年末商戦における売れ筋を業者が見極めるためのイベントだが、事実上は世界規模でのゲーム市場の動向を占うものとなっており、世界中のゲーム制作者やファンから大きな注目を集めている。
SIEは昨年の「E3 2019」にも不参加を表明している。SIE Worldwide Studiosの会長職であったショーン・レーデン氏は、2019年2月に掲載された海外メディアCNETからのインタビューで、開催時期が6月に固定化されたE3は年末商戦の議論として遅すぎる点や、インターネットおよびゲームメディアの普及によりイベントの影響力が弱くなっている点を指摘していた。
一方、E3を主催するEntertainment Software Association(ESA、エンターテインメントソフトウェア協会)は、「ファンのためのイベント」を求めるElectronic ArtsやSIEなど一部のパブリッシャーと、「業界のためのイベント」を求める他のパブリッシャーとの間で調整に苦労している。
今回の表明に対しESAは、E3 2020はビデオゲーム業界を祝うイベントであることを改めて示しつつも、”世界中のビデオゲームファンとつながる重要な機会と見なしているブランドの注目を集めている”との声明文を出している。
ライター/ヨシムネ