3月20日に発売されたFPS『DOOM Eternal』の発売週の収益が、前作『DOOM』(2016)の2倍となったことをBethesda Softwareがプレスリリースにて発表した。これは『DOOM』シリーズ通して最大のローンチだと海外メディアVentureBeatなどが報じている。
詳しい販売数は発表されていないが、Steamの情報を集積する「Steam DB」では『DOOM Eternal』のピークプレイヤー数は10万人を超えていることがわかる。前作『DOOM』は4万4000人を記録しており、単純に考えれば2倍以上のプレイヤーが新作を遊んだ計算になるだろう。また、新作リリースにより『DOOM』のピークプレイヤー数も約3年ぶりに1万人を超える効果を生んでいる。
『DOOM Eternal』はFPS開発の老舗id Softwareが開発したFPSだ。2016年にリリースされた前作『DOOM』ではシリーズがリブートされ、主人公ドゥームスレイヤーの新たな物語がスタート、今作ではその続きの決闘が描かれている。
これまで「オールドスクール」と呼ばれる古き良きFPSは、一般的に敵から逃げながら戦うスタイルが主流だった。しかし、『DOOM』はひるんだ敵に豪快なとどめを刺して回復アイテムを奪い取るグローリーキルを導入し、離れたところから撃つより前進し敵の懐に飛び込んで戦う方が生存可能性が高くなるゲームバランスを確立。見た目にも派手で常にハイテンションな戦いが繰り広げられ、『DOOM』のシングルプレイは高い評価を得た。
『DOOM Eternal』でもグローリーキルを中心にしたシステムは踏襲されているが、今作では無制限に撃てる武器を廃止し、所持弾薬数を大きく制限。ザコ敵を一撃で倒し大量の弾薬を得るチェーンソーの使いどころを意識しなければならない、常に緊張した状態を維持するようになってる。
また、上級モンスターには弱点となる武器や部位が設定されており、うまく武器を使いこなすことで素早く排除できる。そのため、所有武器の残弾数に気を配りながら、複数の武器を上手に使い分けるクレバーな立ち回りを要求されるようになっている。新たに導入されたダッシュも戦闘の展開を加速させ、プレイヤーを追い詰めつつもそれを抜け出す手段も無数に用意された苦しく楽しい戦闘が楽しめる。
大きな高低差による少しわかりにくいアスレチック、一部のボスキャラは批判されているが、結果として戦闘の難度は前作から大きく上昇しつつ、強大な敵に強力な武器で立ち向かう緊張感と爽快感を両立した。平均された参考スコアとなるが、PC版のメタスコアは90点(40サンプル)()と、前作の85点(44サンプル)を超える評価を得た。
約半年の延期を経てついにリリースされた『DOOM Eternal』。リブートに大成功した前作をさらに発展させ、より完成された作品となった。国内でも3月26日にリリースされ、さらに多くのファンを魅了するだろう。
ライター/古嶋誉幸